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2022.12.12

HSコードとは?必要・重要な理由や使われ方など詳しく解説!

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こんにちは、岡畑興産のはなです。

 

みなさん、HSコードというワードを耳にしたことはありますか?

 

HSコードとは、日本では統計品目番号や関税分類番号などと呼ばれている、国際貿易には必ず必要な番号のことです。

 

この番号の振り分けによって関税額が変化するので、貿易会社に勤めている場合はもちろん、個人輸入する場合にも知っておく必要がある重要な情報なんです。

 

知らずにいると、もしかしたら海外から購入しようとしている商品の関税率が高く、商品代金よりも高額の税金を払うことになるかもしれません。

 

今回はみなさんに少しだけでも覚えておいて欲しい、HSコードについてご紹介します。

HSコードとは?

HSコードとは、世界税機構(WCO:World Customs Organization によって定められた商品の名称と分類を統一するシステムコード番号のことです。

 

WCO加盟の159カ国とEU、その他の非加盟国でもHSコードが採用されていて、実に世界貿易の98%で使われている共通番号なんです。

 

このコードは5年ごとに改訂されており、「HS番号」「関税番号」「税番」「輸出入統計品目番号」とも呼ばれています。

 

輸出や輸入の際に、商品の関税率や原産地規則(貨物の国籍を決める規則)を判断、分類するための番号であり、貿易する上でとても重要な役割を果たしています。

 

その歴史は浅く、最初のHS規制が発行されたのは1988年。

 

それまではヨーロッパ、アメリカ、カナダ、ロシアなどで別々の品目表を用いていました。この際に、国際貿易をする上で異なる分類番号を付ける必要があったことから、今後自由貿易を活性化するためにも共通で使える品目表の開発が必要だったのです。

また、「EPA」経済連携協定(Economic Partnership Agreement)は、特定の国や地域間の貿易や投資を活性化するためのものですが、例えば日本の会社がEPAを使って貿易すれば、原産国や商品によっては輸出入の関税を抑えられることも多いです。

 

TPPやEPAなどの自由貿易協定を利用する際には、貨物の原産地(国籍)がどこであるかの判定条件や証明方法も合わせて理解しておくと良いでしょう。

 

HSコード表にはそのような外国との協定により約束した関税率の表も含まれていますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

 

 

HSコード最初の6桁は世界共通、7桁以降は国ごとで決めている

HSコードは貿易対象品目を21の「部」として大分類し、上の2桁を「類」、類を含んだ上の4桁を「項」、項を含んだ上6桁を「号」と表します。

 

また、HS条約に基づいた世界共通の番号は6桁までで、7桁目からは国によって任意につけ足しているんです。

 

 

私たち岡畑興産に馴染み深い【ゴルフシューズ】を例に取って説明しますね。

 

 

1桁目の6が「部」で、化学工業(類似の工業を含む)の生産物を指します。

 

64が「類」で、64類は“履物及びゲートルその他これに類する物品並びにこれらの部分品”=靴を表しています。

 

上4桁の「項」は6402なので、分類は“その他の履物(本底及び甲がゴム製またはプラスチック製のものに限る)”です。

靴の場合は使用している材料の観点で分類され、これはスポーツシューズに値します。

 

 

上6桁の[号]640219は、「何用シューズなのか?」を示しています。

スポーツシューズの場合はスキー・スノボと、それ以外に分類され、この数字は「それ以外」です。

 

 

この6桁が世界共通となっており、「640219」は“材料がゴム製またはプラスチック製のスキー・スノボ以外のスポーツシューズ”のHSコードになります。

 

 

そして最後の3桁は各国が管理などのために細分する番号で、日本では第7~9桁目を輸出入統計細分として、10桁目はNACCS(輸出入・港湾関連情報処理センター株式会社が運営する、税関その他の関係行政機関に対する手続及び関連する民間業務をオンラインで処理するシステム)用として、使われています。

 

 

正しく関税額を出すためにHSコードは大変重要

輸入時には、多くの品目においてHSコードごとに定められた関税率に基づいて計算されるので、HSコードを正しく特定しないと正しい関税額を計算することができません。

 

輸入するものが決まったら、材料・構造・用途などの条件から商品を分類して「品物が何か」を定義することが必要です。

 

「品物が何か」によって何%の関税率で、いくら関税を支払うことになるかが決まるため、正しく定義をする・してもらうことが大変重要です。

 

輸入が絡むビジネスにおいて、関税はコストを左右する大きな要因の1つであり、事前に確認すべき重要事項なのです。

 

また、「品物がどこで作られたか/原産国(国籍)」もコストを抑えるために重要です。

EPA協定に基づいて「原産地証明書」があれば、関税メリットを享受できる場合もあります。

 

HSコードと合わせて確認しておきましょう。

 

 

 

HSコードは国際貿易で必須の知識!正しく理解しよう

国際貿易の98%において使われている品目を分類しているのがHSコード。

最初の6桁は世界共通、後ろの3桁は国ごとに運用されています。

 

正しく理解すればスムーズな通関で申告時のトラブルも避けられる上、合わせてEPAについてもマスターすれば、関税メリットがありコスト削減も可能です。

 

岡畑興産の靴受託(OEM)には靴開発と生産、そして輸入通関手配も含まれています。

 

HSコードマスターも大勢いますので、お困りごとがあれば、ぜひご相談ください。

 

 

 

 

岡畑興産では、真面目に靴を作っている会社のブログ「くつナビ」を運営しています。

靴や靴の素材、豆知識などさまざまな知識を発信していますので、こちらもぜひご参考ください!

 

※岡畑興産株式会社は、化学品事業靴受託事業が連携し、機能性素材の材料開発・用途開発を進めています。

 

 

 

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