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靴の材料

2023.11.14

ナイロンの種類を詳しくご紹介!特徴や用途も確認

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こんにちは、岡畑興産の木下です。

 

スポーツシューズの開発担当をしていた当時から、よく耳にしていた「ナイロン」という言葉。

ひとくくりに「ナイロン」といっても、さまざまな種類があります。

 

私たちの日常生活に欠かせない素材の一つですが、実際にはその種類や起源、そしてどんなものに使われているのかを詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。

 

今回はナイロンの魅力的な世界を深堀りし、その多様な種類や日常での使用例をご紹介します。

ファッションから家庭用品まで、ナイロンの驚くべき活躍を一緒に探求しましょう。

 

ナイロンとは?特徴から確認

ナイロンは、私たちの日常生活に頻繁に登場する合成樹脂の一つです。正式には「ポリアミド」という名前で知られ、1930年代にアメリカで開発されました。

 

ナイロンは耐久性と強度が高く、軽量であり、摩擦や伸縮にも強いという特性を有しています。

 

また、吸湿性が低いため、湿度の変化にも影響を受けにくいのが特徴です。

 

これらの性質により、衣料品から産業用途まで、幅広い分野で利用されています。

 

特に、ナイロンの樹脂は、その耐摩耗性が高いため、さまざまな製品の加工方法に必要とされています。

 

さらに詳しいナイロンの特徴は「ナイロンの特徴は?メリットやデメリット、ポリエステルとの違いも!」でもご紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね!

 

ナイロンの種類はさまざま!詳しくご紹介

 

一言で「ナイロン」といっても、実はその種類は多岐にわたります。

 

日常生活の中で見かける製品の多くが、これらのナイロンの一つや複数の種類を使用して製造されていることを知ると、その製品をより深く理解することができるでしょう。

 

正式には「ポリアミド」とよばれるナイロン。

まず、ナイロンは「脂肪族」と「半芳香族」という分類があり、さらにポリアミドはナイロンの他にも「アラミド」などの種類があります。

 

また、さらに細かく、構成する原料の炭素数によってナイロンの種類が示されています。

 

ナイロンの分類と、主な種類について詳しくご紹介しましょう。

 

ナイロンの分類

脂肪族ナイロン

特徴: 耐熱性や耐摩擦性に優れる。

長所: 摩擦や引っ張りに強く、コストパフォーマンスが良い。

短所: 紫外線や酸化に弱い。

主な種類: ナイロン6、ナイロン66

用途: 衣料品、カーペット、タイヤコード、スポーツシューズ*内蔵されているプレートなどで使用されている事が多いです。

製品例: スポーツウェア、レインコート、自動車のタイヤ、ランニングシューズ

半芳香族ナイロン

特徴: 耐油性や耐化学薬品性に優れる。

長所: 高い耐油性や耐化学薬品性を持つ。

短所: 製造コストが高め。

主な種類: ナイロン11、ナイロン12

用途: 自動車部品、電子機器のコンポーネント、高性能の靴*サッカーのアウトソール使われています。

製品例: エンジン部品、スマートフォンの内部コンポーネント、アウトドア用のブーツ

アラミド

アラミドは、高い耐熱性や耐摩擦性を持つポリアミドの一種です。

 

特徴: 高強度、高耐熱性、耐摩擦性に優れる。

長所: 極端な環境下でも性能を維持する。

短所: 加工が難しく、コストが高い。

用途: 防弾チョッキ、火災時の保護服、航空機の部品、特殊な靴

製品例: レーシングカーのブレーキ、ヘリコプターのローターブレード、耐火性のワークブーツ

 

 

ナイロンの種類ナイロン6

特徴: ナイロン6は、カプロラクタムという物質から製造されます。

長所: 耐摩耗性や耐油性に優れています。

短所: 湿気を吸収しやすく、湿度の変化による寸法変化が起こりやすい。

用途: タイヤコード、ブラシ、織物など。

製品例: タイヤの補強材、カーペット、スポーツウェアなど。

 

ナイロン66

特徴: アジピン酸とヘキサメチレンジアミンから製造される。

長所: ナイロン6よりも高い耐熱性と耐摩耗性を持つ。

短所: 製造コストが高い。

用途: ギア、ベアリング、自動車部品など。

製品例: ジッパー、釣り糸、機械部品など。

 

ナイロン11

特徴: 耐油性や耐化学薬品性に優れる。

長所: 環境に優しいバイオベースの原料から製造されるため、持続可能な選択として注目されている。

短所: 耐熱性がやや低めで、価格が高い。

用途: チューブ、コーティング、電気絶縁材料など。

製品例: エアーブレーキチューブ、電線の絶縁材、特定の塗料やコーティング。

 

ナイロン12

特徴: ラウリン酸とアミノ酸から製造される。

長所: 低水吸収、柔軟性が高い。

短所: 耐熱性が低い。

用途: チューブ、フィルム、コーティング、サッカーのアウトソールなど

製品例: 化粧品の容器、エアーブレーキチューブなど。

 

ナイロン46

特徴: 高い耐熱性を持つ。

長所: 高温環境での使用に適している。

短所: 価格が高い。

用途: 高温環境下での機械部品。

製品例: エンジン部品、電子機器の部品など。

 

ナイロンの種類や特徴を知り、購入・活用の参考に!

ナイロンは私たちの日常に欠かせない合成樹脂で、多岐にわたる製品に使用されています。しかし、一言で「ナイロン」といっても、その背後には多様な種類と特性が隠れています。

 

例えば、ナイロン6やナイロン66は耐摩耗性に優れ、ナイロン11は持続可能な選択として注目されています。

 

また、アラミドは高い耐熱性や耐摩擦性を持つ特性から、特定の用途でその性能を発揮します。

 

このようなナイロンの種類や特徴を知ることで、購入や活用時により適切な選択ができるようになります。

 

ナイロンの驚くべき活躍を知り、適した商品選択の参考になれば幸いです!

 

 

また、岡畑興産では、真面目に靴を作っている会社のブログ「くつナビ」を運営しています。

靴や靴の素材、豆知識などさまざまな知識を発信していますので、こちらもぜひご参考ください!

 

※岡畑興産株式会社は、化学品事業靴受託事業が連携し、機能性素材の材料開発・用途開発を進めています。

 

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