• TOP
  • 靴の材料
  • ナイロンの特徴は?メリットやデメリット、ポリエステルとの違いも!

靴の材料

2021.07.06

ナイロンの特徴は?メリットやデメリット、ポリエステルとの違いも!

facebook

twitter

line

こんにちは。岡畑興産のこじろうです。

 

今、みなさんの身につけている洋服の素材は何ですか?

 

化学繊維だったらナイロン、ポリエステル、レーヨンでしょうか?天然繊維だったらコットン?夏だったらリネン、冬ならウールでしょうか?

 

「ナイロン」は、洋服の品質表示タグで見かけることも多いですよね。

 

今回は知っているようで知らない化学繊維ナイロンの特徴について。

さらにメリットデメリット、ナイロンに似ているポリエステルとの違い、代表的なナイロンの種類、ナイロンの用途まで詳しくご紹介します!

ナイロンとは?特徴やメリット・デメリット、お手入れ方法を知ろう

ナイロンとは、主に石油を原料とする「ポリアミド」とよばれる合成樹脂から作られた繊維のことをいいます。

 

スポーツウェアやバックなどに幅広く用いられており、元々は女性用のストッキングとして商品化されたのが始まりで、その後世界中へ広まっていきました。

 

今、世界でもっとも生産量の多い合成繊維はポリエステルですが、2番目に多いのがナイロンです。

 

ナイロンの特徴

摩耗や摩擦に強く、耐薬品性にも優れているナイロン素材。

耐久性の高さや軽さなどの機能面とあわせて、合成繊維でありながら染色しやすいという特性も持つため、衣料品を中心に幅広く活躍している素材です。

 

比較対象となることが多いポリエステルに比べると吸水性が高く、繰り返し変形に強いという無類の強度を持ちます。

 

ナイロンは繊維自体に伸縮性があり、伸度はポリエステルよりも優れているのが特徴です。

 

 

メリットばかりのようなナイロンですが、デメリットはあるのでしょうか?

メリット・デメリットを整理しながら説明していきます!

 

ナイロンのメリット

  • 耐摩耗性に優れている(摩擦に強い)
  • 発色性に優れている
  • 吸水性が低いため濡れてもすぐに乾く(洗濯が簡単)
  • 弾力性がありシワになりにくい
  • 水による収縮がなく、型崩れしにくい
  • カビや虫害を受けにくいため保管し易い
  • 天然素材と比べて格段に軽い
  • 難燃性があり、比較的燃えにくい
  • 低温でも硬くなりにくい

 

ナイロンのデメリット

  • 熱に弱い
  • 吸湿性が低い
  • 長期間が経つと黄変し易い

 

メリットデメリットを踏まえたうえで、お手入れ方法も見ていきましょう。

 

ナイロンのお手入れ方法

通常は自宅で水洗い可能ですが、大切なアイテムはパーツの破損が起きないよう、手洗いがおすすめです。

 

洗剤は普段の洗濯なら中性洗剤がおすすめですが、アルカリに強い落ちない汚れにはアルカリ系の洗剤もOK。

 

干すときは乾燥機は使わず、日焼けを防ぐために日陰干しが良いでしょう。

熱に弱いため、アイロンをかける際は、あて布をあてて行うのがベストです。

 

 

ナイロンとポリエステルの違いは?

 

ポリエステルは石油を原料につくられた合成繊維の1つで、丈夫で軽く、吸湿性が優れており、熱や摩擦に強いという特徴があります。

外気に長期間触れていても劣化しにくく日焼けが起こりにくい、虫害を受けにくいため保管しやすいなどのメリットも。

 

そのタフな特徴からワイシャツやコート、フリースなどの衣類全般に使われています。

 

ポリエチレンテレフタレート(PET)で作られる繊維が一般的で、その他ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)といった種類の繊維もあります。

 

 

ポリエステルとナイロンはともにシワになりにくい素材ですが、ナイロンは熱に弱く、ポリエステルは熱に強いというところが大きな違いです。

 

共通で薬品には強いですが、ナイロンは耐酸性は低いのに対し、ポリエステルは耐アルカリ性が低いという特徴があります。

 

 

ナイロンの種類はたくさんある!

ナイロンと言ってもたくさんの種類があります。

代表的なナイロンの種類をあげていきましょう。

 

ナイロン6

東洋レーヨン(現在の東レ)が合成し開発した合成繊維で木綿に近い肌触りが繊維として多くの衣類に使用されています。

 

ナイロン6,6

デュポン社が世界で初めて開発した合成繊維で絹に近い肌触りがあります。

エンジニアリングプラスチックの中でも機械的強度に優れていて、ナイロン6よりも強度、耐熱性に優れています。

 

生産されているナイロン繊維は、ナイロン6,6とナイロン6が主になります。

 

ナイロン12

ポリアミドの中では最も密度が低く、融点は176℃、比重は1.02となっています。

ナイロン6やナイロン6,6に比べて融点や吸水性が低い材料です。

寸法安定性に優れた素材で、特に低温での特性に優れている点が、他のナイロンと大きく違います。

 

ちなみに、ナイロンの最後の数字は合成原料の炭素原子の数に由来しています。

 

ナイロンはどんな用途で使われる?

ナイロンは雨風に強くアウターやレイングッズ、スポーツウェアにおすすめの素材です。

他にも、バッグやストッキングなどのファッション小物、カーペットやカーテンなどのインテリア用品、楽器の弦や釣り糸まで、幅広く使われています。

 

靴に使われていることも多く、アッパー素材からソールまで様々な用途でシューズに使用されています。

 

代表的なところですと、サッカースパイクのソール。

サッカースパイクソールには耐摩耗性に優れるTPU(熱可塑性ポリウレタン)がよく使われていますが、スパイク部分ではなく、ソール本体部分にはナイロン12が使用されることがあります。

ナイロンはTPUよりも軽いため、軽量化ができ、剛性が良いのでシャンク機能を持たせることができます。

 

ナイロンの成形方法の一つ、射出成形のトラブル解消のアイデアを岡畑興産ブログ流動性向上剤とは? で紹介してますのでこちらもご覧下さい。

 

 

ナイロンとは伸縮性・耐久性に優れた幅広い用途で使える素材!

ナイロンとは、主に石油を原料とする「ポリアミド」とよばれる合成樹脂から作られた繊維のことで、世界で2番目に生産量が多い素材です。

 

耐薬品性にも優れ、合成繊維でありながら染色しやすいという特性も持つため、衣料品を中心に幅広く活躍しています。

 

ナイロンもポリエステルも摩擦に強く、よく似た特性を持っているけれど、ナイロンは伸縮性が良く、ポリエステルは熱に強い特徴があります。

 

化学繊維が肌に触れると炎症を起こして赤くなったり、痒くなったり肌トラブルを起こしてしまう人もいますので、衣類では用途や体質に合わせて素材を選ぶように注意したいですね。

 

 

くつナビを運営している岡畑興産ではシューズ・シューズ関連製品のOEM、ODMを承っています。

お気軽にご相談ください。

 

 

facebook

twitter

line