こんにちは、岡畑興産のこじろうです。
物流費・輸送費の高騰は企業にとって悩みの種。
2021年から現在まで、輸送費が平時(コロナ前)の約5倍という企業の話も聞きます。
なぜ、ここまで輸送費が高騰しているのでしょうか?
今回は輸送費が高騰している理由や最新の状況、今後の予測を解説!
そして、物流コストの削減方法もご紹介します。
物流費・輸送費が高騰している理由とは?
物流費は大きく分けて、輸送費・荷役費・保管費・梱包費・物流管理からなります。
この中で、「輸送費」は、ガソリン代や車両メンテナンス費、チャーター費などモノを運ぶための費用のことです。
輸出入では海上運賃、航空運賃もこれにあたります。
輸送費は物流費全体の約5〜6割を占めていると言われており、物流費の高騰が輸送費の高騰と大きく関係していることが分かりますね。
輸送費上昇には次のような原因があると言われています。
燃油価格の高騰
輸送エネルギーとなるガソリンや重油などの燃油価格高騰が原因の一つです。
生活の中でもガソリン価格の値上がりを実感している人もいると思います。
燃油価格の高騰には原油の価格変動が関係しています。
原油価格の上昇が瞬時に燃油価格の上昇に繋がるわけではありませんが、燃油価格が高騰すれば、必然的に輸送費の上昇に影響してきます。
ドライバー不足
安定した質の高い物流サービスを提供するためにはドライバーの人材確保が必要ですが、物流業界でドライバー不足は深刻な問題になっています。
ドライバー不足による人件費の上昇、これが輸送費や配送料の価格改定に繋がっています。
積載効率の低下
短いサイクルでの商品入れ替えや、在庫過多を避けるために、小ロットで輸送する場合、トラックやコンテナの積載スペースを十分に活用できず、積載効率の低下が生じることがあります。
結果的に、輸送頻度の増加にも繋がり、余計に物流費がかかってしまうことも。
海上輸送においては、コンテナ不足により20フィートコンテナが入手できず、やむを得ず、40フィートコンテナで運ばなければならないケースもあり、これも輸送コストアップに繋がっています。
新型コロナウィルスの影響
新型コロナウィルスの流行により都市封鎖があったり港湾労働者が不足したこと、オンラインで物を購入する人が増えたことも、輸送費の高騰に影響しています。
減少した旅客便が回復しきれていないことも一つです。
オンラインで買い物をする人口が増えたことで荷物量が急増した一方で、ロックダウンの影響で生産する工場がしばらく停止していたことや、海外の工場が規制で物を動かせなかったことも大きな影響です。
さらに、コンテナ不足が重なったことで影響は拡大しました。
輸送費の高騰は今後も続く?
新型コロナウイルスの感染拡大や、ロシアによるウクライナ侵攻の情勢変化の影響もあり、国際物流も混乱と輸送費の高騰が続いています。
さらには北米西岸労働協約の改定で、米西海岸の港湾で労働協約更新の度にストライキなどの紛争が生じたことでの港湾機能の低下もありました。
燃油価格の上昇は徐々に落ち着くという見方もありますが、ダイレクトに輸送費に影響がでるわけではありません。
総合的に見て、今後も輸送費の高止まりが続くという見方が大きいようです。
輸送費の高騰で影響を受けないための物流コスト削減方法
燃油価格の高騰など、避けられない要因もありますが、物流費高騰の影響はできるだけ最小限にしたいですよね。
ここでは物流のコスト削減のポイントや方法をご紹介します。
物流にムダな点がないか見直す
例えば、梱包サイズ。
梱包を見直して、ボリュームダウンすることでトラックやコンテナの積載効率を上げ、輸送費を削減ができます。
また、在庫スペースの有効活用にも繋がります。
梱包方法も工夫次第では、梱包費を削減できるでしょう。
物流拠点を見直し、集約することでコスト削減に繋げている企業も多いです。
物流業務のアウトソーシング化
事務作業から倉庫保管までの物流業務をまるごと外部に委託することで、高い費用対効果を得られたり、煩雑になりがちな管理業務が軽減され、コスト削減へと繋げることができます。
企業ごとに物流の悩みはさまざま。
一般的な物流サービスだけではなく、顧客のニーズに合わせたオーダーメイドの物流サービスを提案してくれる物流会社もありますので、まずは相談してみるのも良いでしょう。
物流管理システムの導入
物流業務をデジタル化することで、アナログ業務を解消し、人件費の削減やミスの防止にも繋がります。
こちらも、費用対効果が期待できるでしょう。
輸送費の高騰は今後も続く可能性がある!早めに対策を
物流費の中で輸送費の割合がもっとも高く、輸送費の高騰が物流費の高騰につながっています。
輸送費高騰の原因には、燃油価格の高騰、ドライバー不足、積載効率の低下があり、この先も輸送費の高騰が続くと考えられています。
物流費高騰の影響を最小限にするために、コストを削減するには、物流のムダを見直す、物流業務のアウトソーシング化、物流管理のデジタル化などを行うことが重要でしょう。
ぜひ、これらを参考に、コスト削減を試みてくださいね。
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