こんにちは、岡畑興産靴受託事業の伊集院です。
スノーボードギアを自分で購入している方なら、きっとビンディングの重要性は理解できていると思いますが、いつもレンタルで選んだことがない人にとっては、あまり注目しないギアかもしれません。
カラフルで特徴があるスノーボード板や快適性や違いをダイレクトに感じられるブーツに注目がいくかと思いますが、実はビンディングの良し悪しでスノーボードの楽しさ、スポーツ性というのは大きく変わります。
今回はスノーボードのビンディングについて、種類や選び方、人気のブランドの特徴についてご紹介したいと思います。
そもそもスノーボードのビンディングって何?
スノーボードを体験した方でしたら必ず見たことがあるビンディングですが、役割としては、板とブーツを固定して、滑り落ちないように固定するギアのことを指します。
※よくバインディングと言われたり、ビンディングと言われたりすることがありますが、どうやらどちらも正しいようです。
最適なビンディングを選ぶことで、より自分の思い通りのボードコントロールができたり快適にプレイすることができますが、合わないものを選択すると快適に滑りにくかったり転倒しやすくなったりして、思わぬ怪我や事故につながることもあります。
ビンディングの選び方次第で、その日のスノーボードが楽しくなったりつまらなくなったり…影響の大きい大変重要なギアなのです。
では、具体的にどのような物があって、どうやって選べばいいの?という方も多いと思いますので、次でビンディングの種類や選び方についてご紹介します。
スノーボードの選び方と種類
ストラップ型ビンディング
スキー場でスノーボードのフルセットをレンタルした際、ほぼすべてがこのタイプのビンディングではないかというほど一般的なのが、ストラップ型ビンディングです。
トゥストラップとアンクルストラップが分かれており、つま先と足首をホールドしてくれるので安定感があります。
2本のストラップを引っ張ることで簡単に強弱を調整でき、だれでも自分好みの締め付け具合で取り付けることが可能です。
デメリットは、取り付けるのに少し時間が掛かること。
特にリフトに乗る際に片足を外す必要があるので、煩わしいと感じることもあるかもしれません。
クイックエントリー型ビンディング
クイックエントリー型は、ビンディングのハイバック側からブーツを差し込むように入れ、ハイバックを起こすことで固定するタイプのビンディングです。
ブーツを差し込んでハイバックを立たせるだけという簡単な装着方法のため、外したり取り付けたりする動作が多いスノーボードにおいては、とても便利なビンディングのタイプです。
ただ、雪がソールに付いていたりすると装着ができなくなるため、そこに煩わしさを感じることがあるかもしれません。
また、ストラップ型と比べると固定力が弱く、滑っている途中で転倒した場合、簡単にボードがブーツから外れてしまうというトラブルも発生しやすくなります。
展開されている種類が少なく、ブーツの相性を考えた場合、選べない可能性があることもデメリットでしょう。
ステップイン型ビンディング
ステップイン型ビンディングは、指定のビンディングとブーツの組み合わせのみで固定するタイプのビンディング。
足をビンディングにセットしてワンタッチで簡単に取り付けができるため、装着の手間が非常に少ないことがメリットです。
ただし、簡単に取り付けができる分固定力も弱く、転倒すると簡単に外れてしまう可能性があります。
また、専用に設計されたビンディングとブーツが必要となるため、展開が非常に少なく、選択肢が少ないという点もデメリットです。
ステップオン型ビンディング
BURTON(バートン)社が独自で開発したビンディングシステムで、ストラップ型の調整のしやすさと強度、ステップイン型のような取り付けやすさを兼ね備えたシステムです。
ただ、BURTON社が開発したシステムということで、バートン社製以外の製品でこの方式を取った製品はなく、必然的にBURTON社のビンディングから選ぶ必要があります。
また、ブーツも専用の物が必要で、通常の物よりも高価になりがちという点もあります。
ビンディングの選び方のポイントは?
ビンディングの選び方ですが、ブーツとの相性が一番重要です。
ブランドごとにブーツの形状や仕組みに特徴があり、ブーツ・ビンディングでそれぞれ違うブランドを選んだ場合、それぞれの形状が合わずしっかりと固定できないという問題が発生しやすくなります。
ブーツを販売していないブランドもあるのですが、初めて道具を揃えるという方はブーツとビンディングを同じブランドで統一することをおすすめします。
また、ブランドによって同じサイズでも実際に履いた時のサイズ感が違う場合があるため、試着してからの購入が安心でしょう。
スノーボードのビンディングで人気のブランドもご紹介
どのようなビンディングのブランドがあるかも、ご紹介したいと思います。
ブーツや板までトータルで取り扱っているブランドや、ビンディングを専用に扱っているようなブランドまで、たくさんのブランドがあります。
今回はその中で、代表的な人気ブランド を紹介したいと思います。
FLUX BINDING(フラックスバインディング)
日本のビンディングメーカーとして1992年に誕生したブランドで『日本人の足にあう最高のビンディング』をコンセプトに、様々なタイプのビンディング、ブーツ、板を取り扱っています。
FLUXは特にビンディングに力を入れており、日々独自の技術を取り入れたビンディングを開発しています。
取り扱っているラインナップには、カービングでの板のコントロールがしやすい設計と泣ている「フラックスXF」やグラウンドトリックやパークなどでの遊びを想定した「フラックスDS」などがあり、使用用途に沿ったビンディングを展開しています。
UNION BINDING COMPANY(ユニオン・バインディング・カンパニー)
UNION BINDING COMPANYは、スノーボード関連ギアの中でビンディングだけを取り扱っているブランドです。
そのため、初心者のビンディング選択の基準として考えられるビンディングとブーツのメーカーを統一することができないため、ある程度自分でビンディングの良し悪しを考えて選択できる人向けのブランドと言えるでしょう。
ただ、ビンディングの値段としては比較的安価なモデルも多く、良し悪しが分かる人には手に取りやすいブランドでもあります。
また、ビンディングの耐久性には絶対の自信を持っており、ベースプレートとヒールカップが破損した場合には、無償で交換してもらえるという保証を付けているブランドです。
代表的なモデルには、機能性がありつつも軽量で、価格的にあまり高くないUNION FLITE PROというモデルがあり、中上級ユーザーにはとても好まれています。
BURTON(バートン)
ブーツ、板でも非常に有名なBURTONでも、もちろんビンディングを展開しています。
先ほどご紹介したBURTON独自のステップオン型を始め、多種多様なビンディングラインナップがあります。
その多様性から、初心者ユーザーから上級者ユーザーまで幅広いスノーボーダーの支持を受けており、多くのユーザーから愛されているブランドです。
BURTONのラインナップで特に有名なのがBURTON MALAVITA(バートン マラビータ」というビンディングかなと思います。
遊びの場面を選ばず、BURTONのライダーだけでなく、他のブランドのライダーも愛用者が多いというのが特徴です。
スノーボードのビンディングは遊び方・タイプを理解して選ぼう
スノーボードのビンディングは選び方によって、より自分の思い通りのボードコントロールができたり快適にプレイすることができる、非常に重要なギアです。
代表的な種類には、ストラップ型ビンディング、クイックエントリー型ビンディング、ステップイン型ビンディング、ステップオン型ビンディングがあります。
見た目からはデザイン性や機能性があまり特徴的でなく、選び方が難しいと感じる人が多いビンディングですが、比較してみると種類やブランドによって違いを大きく感じることができ流でしょう。
自分のプレースタイルや遊び方、どんなタイプであればよりスノーボードを楽しむことができるかを想像してもらい、このコラムを参考にしながら、その中で一番合っているブランドとビンディングを選んでもらえたらと思います!
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