こんにちは、岡畑興産のたなかです。
昨今、日本の伝統的な履物である草履の人気が高まってきています。
熱い夏は素足でサンダルを履かれる方も増えると思いますが、今年の夏は草履デビューなんていかがでしょうか?
一般的には伝統的な和装に合わせられる草履ですが、昨今では和装のシーンも減ってしまったことで、カジュアルに履ける物だったり、モダンなデザインの草履も増えてきています。
それでは参りましょう!
草履とは? 定義と特徴から確認!
まず草履とは、今でいうビーチサンダルのように鼻緒が付いている日本の伝統的な履き物のことを指します。
古い物だと材料は藁が使われていますが、その後イ草やコルクなどの素材も使われるように。
さらに、近年では革、ウレタン、EVAのようなスニーカーにも使われる軽量かつ履き心地の良い素材を使用した草履も登場しています。
似ているもので下駄もありますが、下駄との違いは形状と材質です。
下駄は草履と同じように鼻緒が付いていますが、台座は木で出来ている物が一般的で、底に歯や厚みがあり、高さがあるのが特徴です。
種類によって形状は異なりますが、いずれも硬くしっかりした作りになっています。
他にも似ているもので雪駄やわらじがあります。
雪駄は草履の一種で裏に革が貼られた薄型の履き物で、雨や雪道でも使えるよう改良されたもの、わらじはわらを編んで作られ、足の甲まで紐で固定する素朴な履き物です。
伝統的な使い方のシーンでいうと、雪駄や草履・わらじはフォーマル寄りでカジュアルも可、下駄はカジュアル、という差があります。
草履の歴史は?素材の変遷もご紹介
近年、若者の間ではY2Kや昭和歌謡など、過去に流行したものが再燃しているリバイバルブームがきているように、日本の伝統品である草履熱が若者やインバウンドの観光客たちの間で流行り出しています。
現在まで、草履はどんな歴史を歩んできたのかも触れていきましょう。
草履は、平安時代に草鞋の改良版として作られたものだと言われており、一般的な履き物として庶民も使用していたくらいに浸透していたそうです。
当初は、藁で編んだだけの簡易的な作りで、歩行を助ける実用的な役割しかありませんでしたが、江戸時代に入ると庶民文化が一気に花開き、さまざまなものが発展する中で、草履も同様に進化し、トレンドが生まれるようになったそうです。
竹皮を使った物や上述の雪駄、使い捨てのものから女子に人気のおしゃれなデザインや厚底のものまで、様々な種類が生まれたのが江戸時代です。
そして明治や昭和に入ると、ソールにはコルクやゴム、天と呼ばれる足を乗せる部分の素材には帆布や畳なども使われるようになりました。
そして今日では、サンダルや部屋履きに使えるタイプのほかにも、多彩な種類が登場!
和装というシーンに限らず、近年では日常生活や洋装にも合わせやすいデザインの雪駄が増えており、現代のライフスタイルに合った形へと進化しています。
例えば、スポーツサンダルのような履き心地を持つ雪駄も登場しており、登山靴などで知られるイタリアのVibram(ビブラム)社のラバーソールを取り入れたモデルも人気です。
耐久性やグリップ力に優れ、カジュアルにも履けることから、新たな定番として注目されています。
これからも、伝統×現代で新たなファッショントレンドが生まれるかもしれない、これからの草履業界にも注目です。
注目の草履ブランドもチェック!
最後に、人気の草履ブランドをご紹介します。
【きものやまと】
国内に100店舗以上展開する大手ブランド。
豊富な種類の草履が取りそろえられています
【菱屋カレンブロッソ】
画像引用元:https://www.calenblosso.com/
老舗履き物メーカーの菱屋が展開するブランド。カフェ草履が人気。
【京越】
画像引用元:https://www.kimonokyoetsu.jp/
カラフルでリーズナブルな草履が人気。初心者でも手に取りやすい。
草履の歴史はまだまだ続く!今後のデザインにも注目
草履は、実用性を重視した藁製の簡易な履き物から始まり、江戸時代には庶民文化の広がりとともにファッション性を持つ履き物へと発展しました。
明治・昭和には素材や構造も多様化し、現代では洋装や日常生活にも合わせやすいデザインが登場。
Vibram社のソールを取り入れた雪駄など、機能性とデザイン性を兼ね備えた新しいスタイルも増えています。
伝統を受け継ぎながらも時代に合わせて進化を続ける草履は、今後もファッションアイテムとして注目されていくことでしょう。
今年の夏はいつものサンダルに草履を一足手持ちに加えてみてはいかがでしょうか??
古き良き心地良さが感じられるはずです!
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