こんにちは、岡畑興産靴受託事業の伊集院です。
2024年パリオリンピックの正式種目にもなっているBMX。
BMXとは特定の自転車を使用した自転車競技のことで、レースだけでなく、さまざまな技を披露するフリースタイルもあり、自分の体一つで自転車を操る自由度の高いスポーツです。
このブログにたどり着いた方は、BMXに興味を持って調べられた方だと思いますが、くつナビではこのBMXという競技について、「靴」という観点からご紹介したいと思います。
BMXの競技用シューズはどんな特徴があるのか、どんな選び方をすると良いのか、そしておすすめのシューズまで、詳しくお伝えしていきますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
BMXシューズってどんなもの?
冒頭でも少しお伝えしましたが、BMXは「Bicycle Motocross(バイシクルモトクロス)」の略称で、20インチの自転車を使用してレースの着順や技の難易度を競い合う競技です。
モーターバイクのモトクロスのような競技種目から、スケートボードのようにバンプや坂で技を決めて難易度と得点を競い合うものなど、BMXという名称の中でも競技の種類がいくつかあります。
レースではかなり凸凹したコースを他の競技者ともぶつかり合いながら競ったり、空中でアクロバティックな動きをしたりする競技ですので、しっかりとペダルに接地し、滑りにくい機能を持つ靴を履くことが非常に重要です。
そのため、BMXシューズ(競技用シューズ)はフラットなソール形状となっており、接地面積を広げるとともに、グリップ性の高いラバー素材を採用しているのも特徴です。
これにより激しくペダルコントロールができるようになっている他、接触により破損しないよう耐久性のある設計になっています。
また、高いところからの着地でも衝撃が足に伝わらないように、クッション性の高い材質の材料も使われています。
このような機能性が求められていることから、アッパーも革や人工皮革が使用された重厚な作りになっている物が多く、ソールも厚手の設計になっている物が多いです。
一般的なスニーカーよりも競技用シューズの方が、より求められる機能が強化されているようなイメージです。
BMXシューズを選ぶポイントは?
1.軽量性・屈曲性
ベダルの操作には足元が軽く、足の動きがベダルやタイヤに伝わりやすいことが重要です。
靴の重量は操作性に大きく影響し、タイヤを足で直接動かす技術には靴自体の柔軟性/屈曲性が大きく関わってきます。
靴が重い、固くて曲がりにくいと操作がしづらく、軽快なパフォーマンスを妨げてしまいかねないため、軽くて操作しやすいという点はとても大事な要素です。
2.クッション性
BMXではハンドルを激しく動かしたり、足を使ってトリックを繰り出したりする時に足首やくるぶしなどを車体にぶつけることがあります。 ミッドカットやハイカットのデザインで、なおかつ足首回りにクッション性の高いスポンジが入っているものを選ぶことで怪我のリスクを抑えることができます。
また、足への衝撃が少ないクッション性の高いミッドソールや、やや厚めのミッドソールの靴を選ぶことも重要です。
3.フラットなソール
アウトソールの意匠が高く凸凹しているとベダルに引っかかりうまく車体を操作できません。
車体のバランスを足裏から感じ取れるように平らなアウトソールであることが大切です。
普通のスニーカーに良くあるようにアウトソールが前と後ろに分かれているものも引っかかりがあるため、1枚のラバーシートのようなアウトソールが適しています。
4.グリップ性
ペダルを思い通りにコントロールするためにアウトソールのグリップ性はBMXの靴においてとても重要なポイントです。
ペダルやタイヤの上で靴が滑っては力が上手く伝わらずパフォーマンスに影響するだけでなく、大きな怪我に繋がる恐れがあります。 そのため、アウトソールは、滑らないための意匠が施されていて、なおかつ滑りづらいグリップ性の高いラバーを使っているかもチェックしましょう。
5.耐久性
とてもハードな競技のBMXにおいては靴の消耗が早く、同じ動きを繰り返すことで部分的に壊れやすくなるという傾向があります。
パフォーマンスと足の関係が密接なBMXでは履き慣れた靴、履きやすい靴で競技することが重要で、靴には丈夫な材料を使うこと、負荷が掛かるポイントに材料を追加したり、保護材を付けたりと工夫することで耐久性を上げることが大切になります。
靴を選ぶときに自分のプレースタイルにあっているかも確認すると良いでしょう。
おすすめのBMXシューズもご紹介!
BMXの競技用シューズの特徴は先に説明していますが、実際にどのようなブランドがBMX用のシューズを出しているのかを紹介したいと思います。
BMXの発祥がアメリカということもあり、アメリカのガレージブランドと言われる、新進のブランドも多くのBMXシューズを出していますが、ここでは代表的なBMXシューズのブランドをいくつかご紹介したいと思います。
■VANS
VANSはスニーカーなどでも有名ですが、スケートシューズとしても有名なブランドで、BMX用のシューズも手掛けています。
要求される機能が非常に近いスケートボード競技ですので、スケート用のシューズもBMX協議には十分転用可能です。
そんなVANSですが、BMX Sk8-Hi Shoe(スケートハイシューズ)というBMX用のシューズを展開しています。
ハイカットのシューズで見た目にもカッコイイですし、BMXの競技性にとてもマッチしているシューズです。
街履きもしつつ、そのまま競技場でBMX協議もできるようなマルチな使い方ができます。
■adidas
さまざまなスポーツ用のシューズを展開しているadidasですが、BMX競技用のシューズも展開しています。
Busenitz Pro Shoes(ブセニッツプロシューズ)というBMX用のシューズは、adidasらしさを感じさせるような見た目と、しっかりとグリップするラバーソールを搭載した、オシャレなBMX競技者のためのシューズです。
特に、耐久性とクッション性は非常に評価が高く、adidasのさまざまなカテゴリのシューズ開発で蓄えられた技術や材料が活かされています。
■ETNIES
ETNIESはアメリカのプロスケートボーダーによって設立されたスケートシューズブランドです。
プロスケートボーダーが設立したこともあり、常にユーザーの目線に立ったアイテムの開発に定評があります。
先に述べたように、スケートボード競技もBMXとかなり求められる機能性が近く、BMX競技者もこのブランドのスケートボードシューズを愛用している方も多くいます。
おすすめシューズを知ってBMXをより楽しもう!
BMXを楽しむためには、滑りにくい、耐久性がある、クッション性があるなど、競技を安全に行える機能を持つシューズを選ぶことが重要です。
適したシューズを選ぶことで、バイクコントロールや競技中のけがを予防することができます。
ブランドとしては、VANS、adidas、ETNIESをおすすめしましたが、他にもさまざまなブランドで販売していますので、ぜひチェックしてください!
自分の足に合ったシューズを見つけて、BMXの魅力をより感じてもらえればと思います。
2024年7月31日 パリオリンピック BMXフリースタイルの決勝では、中村輪夢選手は2020年東京大会と同位の5位でした。
初メダル獲得にはならず残念ではありますが、すばらしいRUNに拍手を送りたいましょう!!
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