• TOP
  • 靴の豆知識
  • スニーカーの加水分解とは?起こる原因や防ぐ方法、修理法も解説

靴の豆知識

2026.10.30

スニーカーの加水分解とは?起こる原因や防ぐ方法、修理法も解説

facebook

twitter

line

こんにちは、岡畑興産のはなです。

 

突然ですが、皆さん靴箱に長年しまいっぱなしのスニーカーはありませんか?

もしあるようなら、注意が必要です。

 

スニーカーのアッパーやライニングの表面が剥がれたり、ソールがべとべとと溶けて崩れたりしているかもしれません。

 

実は私も経験があります。

昔、購入して靴箱に入れたままだったスニーカーを、あるとき思い出して履こうとしたところ、手で持った瞬間にソールがグシャっと崩れてしまったことがあります。
ソールはべとべとしていました。

当時泣く泣くその靴は処分しましたが、同じような経験をした方はいませんか?

 

今回はこの劣化によるスニーカーの加水分解という現象について解説します!

 

靴がボロボロ!?スニーカーの加水分解はなぜ起こる?

加水分解とは、ポリウレタンが空気中の水分と反応して分子構造が切断され、徐々に劣化していく化学反応です。

 

製品ができた瞬間から、目に見えないところで劣化は始まっています。
製造から3〜5年ほどで劣化が表面化してくるといわれています。

 

スニーカーのソールはブランドによって多種多様ですが、クッション性を高めたミッドソール部分にはEVAスポンジやポリウレタンスポンジ素材が使われていることが多いです。

 

EVAスポンジは熱や薬品などに弱いという弱点がある一方、ポリウレタンスポンジ素材のソールは、経年によって徐々に加水分解が進み、べとべとになったり崩れたりする劣化が起こります。

 

中でも発泡ポリウレタンソールは、成形しやすく、クッション性が高くて摩耗に強いという良い特徴をたくさん持つソールですが、加水分解がより起こりやすいといえます。

 

これは、ポリウレタンの分子構造の中にある「エステル結合」という部分が、水と反応しやすい性質を持っているためです。
空中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分によってこの反応が進み、結合が壊れて劣化していきます。

 

私のお宝スニーカーは靴箱に閉まって2年位でしたが、この空中の水分による加水分解で劣化につながったと思われます。

ポリウレタンソールの劣化は避けられませんが、できるだけ長く状態を保って使うことは可能です。

 

次で加水分解を予防して、大事な靴を守る対策についても触れていきましょう。

 

 

スニーカーの加水分解を予防!靴を守る方法は?

靴の収納

加水分解を予防するために、基本は履くことが一番です。

私のように履かずにしっかりとした対策をせず、靴箱に長くしまいっぱなしにしておくことが1番よくありません。

 

先ほどもお伝えしましたが、履くことで底材の中に吸収された水分が押し出されます。

定期的に履くことが、製品維持のひとつの手です。

 

そのほかにも、大切な靴やスニーカーを長持ちさせる基本は、①内部の湿気を残さないこと、②外部の湿気を侵入させないことの2点です。

 

まず①については、雨の日に履いた靴は汚れと水分をしっかり拭き取った上で、靴内に木製のシューキーパーを入れて型崩れと湿気の両方を防ぎましょう。

 

②については、長期間しまう際にジップ付きの密閉袋へシリカゲルなどの乾燥剤と一緒に入れ、空気を抜いてから保管すると効果的です。

底材周辺に乾燥剤を配置しておくと、より安心です。

 

お宝スニーカーにはぜひ試してみてください!

 

 

スニーカーが加水分解してしまったら修理できる?

最後に、スニーカーが加水分解してしまった場合の修理についてです。

べとべとしている状態はアルカリ性洗剤などで除去できますが、表面の質感などが変わってしまうこともあるため、注意が必要です。

 

劣化状態次第ですが、ソールがアッパーとはがれている場合などは接着剤で貼るというのも手です。

接着剤をアッパー側、ソール側両方に塗り、重石を乗せて接着剤が乾くまで置くことでしっかり接着できます。

 

ただし、加水分解がポリウレタン内部にかなり進行している場合は無理でしょう。

皆さんの愛着のある大事なスニーカーです。
ひどい状態のものでも、よみがえらせたいという気持ちが強い方は靴の修理屋さんへ持っていきご相談ください。

 

ソールの部分の修理や、オールソール(別のソールに貼り替える)などの修理方法があります。

なお、オールソールは、靴修理専門店やスニーカー修理専門店に依頼するのが一般的です。

 

 

靴の耐久性は素材選びでも変わる!岡畑興産の靴OEMでも相談可能

ここまで見てきたように、加水分解のしやすさはソールの素材によって大きく差があります。

 

ポリウレタンは加水分解しやすいというお話をしましたが、EVA素材は比較的強いものの絶対に安心というわけではありません。

 

加水分解が起こりにくく、長く履ける靴を作りたい場合は、靴のOEMを行っている岡畑高さんへぜひご相談ください。

 

岡畑興産では化学品事業と靴受託事業が連携し、機能性素材の材料開発・用途開発をしており、靴のOEMを行っています。

 

靴作りに携わってから、すでに30年以上となりました。

 

化学品専門商社として長年培ってきた知見をもとに、耐久性やクッション性など、目的に合わせた素材選定のノウハウを豊富に持っています。

 

オリジナルシューズを作りたいという企業様には、素材選びのご相談から、サンプル開発、量産、納品までを一貫してサポートいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください!

 

 

スニーカーが加水分解しないために!正しい保管と対策を

スニーカーのポリウレタンスポンジ素材のソールは、空中の窒素、紫外線、微生物、空気に含まれる水分で加水分解していきます。

 

加水分解すると劣化が進んで、ソールがべとべとになったり崩れたりしてしまうことに!

 

そうならないためにも、しまいっぱなしにはせず定期的に履き、正しく保管することが大事です。

 

ソールは地面で擦り減っていくことが前提で作られているため、いつかは履けなくなる消耗品ですが、長く大事に扱うことが少しでも長く靴が使えることにつながります。

 

ぜひ参考にして、お宝スニーカーの保管に今からでも試してみてください!

 

岡畑興産では靴のOEMを行っているほか、靴や靴の素材、世界の市場についての豆知識など、さまざまな知識を発信する「くつナビ」を運営しています。

ぜひ、他のブログも読んでみてくださいね!

 

※岡畑興産株式会社は、化学品事業と靴受託事業が連携し、機能性素材の材料開発・用途開発を進めています。

 

facebook

twitter

line