今回は、岡畑興産靴受託事業部・その生産管理部門である個会社台湾岡畑ととてもなじみの深い金型製作会社 DONG GUAN JUNXIONG PRESISION MOLD CO.,LTD(東莞市峻雄精密製模有限公司)の胡社長にお話を伺いました。
靴関連専門の金型設計開発チームを持ち、主にRB、EVA、PU、TR、TPU、射出EVA金型を開発生産しています。 社員は56人います。
3Dプリンター、CNC精彫機、三次元スキャナー、CNCフライス機、サイドフライス機、スピンアームドリル機、溶接機、ドリルマシン、平面彫刻機、放電加工機などの設備を持っています。
改めて御社について詳しいお話を聞かせてもらうの楽しみにしていました!
早速ですが、峻雄さんが作っているのはどのような金型ですか?
金型自体の材料は大きく分けると、鋼、鉄、アルミ3種類です。
具体的言うと、TPU射出金型は鋼材S136、718、P20を使います。製品表面の光沢によって、鋼材を使い分けます。
RBとTR金型は鋼材35#、PU金型は鉄材#20、EVA射出金型(IP)はアルミ7075#、EVAプレスとPU金型はアルミ6063#、TRは鋼材とアルミを使用します。
詳しすぎてわかりづらいでしょうか?笑
パーツの素材によって金型に使う材料も変わるとか、金型材料によって光沢など製品の外観が変わってくるとか、とても参考になります!
ところで、金型を作るのにどれくらいの期間が掛かるのでしょうか?
すぐにお客さんの確認が取れたとして、早くてもだいたい10日くらいは掛かります。
そしてモックアップ確認後、正式に金型作製に入ります。
サンプルサイズの金型作製には10~25日間掛かり、量産フルサイズの金型作製には30~55日間掛かります。
メモ
金型製造プロセス:
2D製図→3D製図→3Dプリント(収縮モック)→鋳造→3Dスキャン→CNC加工→機械加工→組立→初めての試作(金型工場内試作/検査)→校正→検査→顧客側シボ確認→校正→メッキ加工、テフロンスプレー→EVAエア抜き穴開け→出荷
すぐ金型ができるとイメージしているお客さんもいるので、作製期間については私たちも丁寧に説明するようにしています。
金型作製を依頼するときには、何が必要ですか?
もちろんラストはアッパーにぴったり合うソールを作るためですが、デザイン画はお客さんの希望するイメージと細部の認識合わせに必要なんです。
話しは変わりますが、いままでにどんな国のどんなブランドの金型を作りましたか? お話できる範囲でお聞かせください。
3D製図の技術者がデザイナーのコンセプトを理解することがとても重要になります。
そして金型外観修飾のペンチ加工(旋盤加工)は100%手作業なので、ワーカーの腕が試されます。
さて最後になりますが、今後弊社岡畑興産・台湾岡畑に期待することがあれば教えてください。
これから更に緊密な協力関係を築いて、一緒に新しい金型構造を開発したいです。そして弊社の金型で成型されたソールを使ったシューズがたくさん作られるといいですね。
多くのブランドさんが新しいシューズ・金型をどんどん開発してくれることを期待しています。
これからも金型開発で無理を言うと思いますが、引き続きよろしくお願いします!