こんにちは、岡畑興産のこじろうです。
くつナビでは以前のコラム「靴が臭いときの消臭対策・予防策は?原因もチェック!」で、靴がにおうときの対策をご紹介しました。
今回も関連した投稿になります。
足のにおい は絶対に改善したいものですよね。
気にしている方必見!足のにおいの原因や、におい対策について詳しくお話ししていきます。
このコラムを読んでお役に立てればと思います。
足のにおいの原因や発生する仕組みから確認!
ずばり、足のにおいの原因はイソ吉草酸です!
「そのイソ吉草酸は足から出ているの?」いえ、違います。
足にいる常在菌(表皮ブドウ菌)が皮脂や垢(角質)に含まれるタンパク質・アミノ酸を酸化分解し、その際にイソ吉草酸が発生する仕組みです。
これが、臭くなる主な原因となります。
皮脂や垢などは特に足の指や指股部、かかとから多く出るので、においの発生もその周辺が多くなります。
また、足の裏には汗が出る汗腺の1つであるエクリン腺が特に多く、他より汗をかきやすい部位です。
特に靴を履いている時は汗がこもりやすいため、常在菌が増殖しやすく、より臭気が強くなるのです。
人はストレスを感じると交感神経が活発になって汗腺から汗が出やすくなります。
現代はストレスや疲労感を抱える人が多くなっていますが、これが足のにおいに繋がっていることも。
さらに、体臭は表面反応由来、血液由来、感染由来の3つの皮膚ガスから発生するのですが、疲労が蓄積されると本来肝臓で尿に変換されるものが上手くいかず、一部のアンモニアが血液に残ることで皮膚ガスが放散されて臭いにおいが発生します。
この血液由来の皮膚ガスは厄介で、洗ってもにおいが取れません。
そのほか、足のにおいは水虫、多汗症、糖尿病などの病気が原因となっていることも。
水虫は足の皮膚がふやけて剥がれ、常在菌(表皮ブドウ菌)が増えるため、においに繋がります。
汗の分泌が増える多汗症は、より多くの汗をかくことで、においを促進させてしまいます。
糖尿病はブドウ糖をエネルギーにうまく変えることができずに血糖値が高い状態になる病気で、不足したエネルギーを補うために脂肪酸を作り、脂肪酸からケトン体を合成するのですが、このケトン体がにおいを増幅させる要因に。
甘酸っぱく果物が腐ったようなにおいがする場合は、可能性があるかもしれません。
足がにおいやすくなる要因もチェック!
足がにおいやすくなる要因にも目を向けましょう。
以下のような人、環境であると、においが増幅しやすくなります。
・足に汗をかきやすい人
・足に汚れがたまりやすい人
(これは体質的な汚れやすい人と、外的要因の汚れとがあります)
・蒸れやすい靴下、靴を履く
・同じ靴を頻繁に履く
逆にいうと上記を回避・改善すれば、においを抑えることに繋がります。
水虫、多汗症は皮膚科、糖尿病の可能性は思ったら内科や糖尿病内分泌科を受診してください。
足のにおい対策を詳しくご紹介!
足が臭くなるメカニズムは主に常在菌がイソ吉草酸は排出するためですが、お伝えしたようにその大きな原因は皮脂や角質です。
この原因に対して、においに繋げないためには、以下のような対策を行いましょう!
足を清潔に保つ
まずは、毎日の入浴で足をしっかりと洗いましょう。
爪の間や指の間は、特に汚れがたまりやすいです。
入浴時の体を洗う際には足を意識して丁寧に洗うようにしてください。
ただし毎日ごしごし洗うことは避けましょう。
角質を傷つけると水虫などの菌が入りやすくなるため、石鹸で丁寧に洗うことをおすすめいたします。
また、殺菌成分を配合した石鹸ならなお良いでしょう。
足のにおいを抑えるクリームやジェルを使う
足を清潔に保ちつつ、可能ならドラッグストアなどで販売されている足のにおいを抑えるクリームなどを使うのもおすすめです。
ドラッグストアには種類もありますので、いくつか試して効果が高いものを継続すると良いでしょう。
選ぶ際は殺菌成分などを含んだものだと、においがより発生しにくくなります。
通気性の良い靴下、消臭・抗菌効果のある靴下を履く
まずは、通気性の良い靴下がおすすめです。
吸放出性の高い素材を使っている靴下だと汗を吸った後の乾燥も早いので、靴内の湿度上昇を緩和できます。
また、麻やシルク、ウール、和紙材などで作られている靴下はにおいの吸着をしてくれて、臭いにおいに繋がることを防ぎます。
消臭、抗菌加工の靴下も、臭いの物質を吸着する成分や分解する成分が糸や生地に練り込まれており、効果が期待できます。
靴の履き方や選び方に注意する
靴は同じ靴を毎日履かないよう注意です。
同じ靴を頻繁に履けば、どうしてもにおいの元が付着していきます。
いくつかの靴をローテーションするようにしましょう。
また、足に合わない靴を履くと、疲れるし余計な汗もかきやすくなります。
靴の製品は色々ありますが、通気の悪い靴やブーツなどは非常に蒸れやすく臭くなりやすいため、通気性の良い靴を選びましょう。
できるだけ避けるようにしたいところですが、履く場合はそういう靴もローテーションで休ませて、靴内をしっかり乾燥させてメンテナンスしましょう。
消臭スプレーや消臭効果のある洗剤を使う
靴や靴下に使える、市販されている消臭スプレーもあります。
効果は速攻性があり、消臭以外に除菌/抗菌効果、香良いフレグランスなども付加された製品もあります。
液体を噴射するタイプは、しっかりと乾燥させてから着用するようにしてくださいね。
また、靴下の洗濯も意識しましょう。
日々の洗濯洗剤選びも、消臭抗菌機能があるものを選ぶとにおいを防ぎやすいです。
10円硬貨を使う・重曹を使う
10円硬貨の銅イオンは殺菌効果があり、雑菌の繁殖を抑えてくれます。
銅イオンは永続的に発生しますが、10円玉ににおいが移ってしまうので、繰り返し同じものは使わずに、別の10円硬貨を使うと良いでしょう。
この方法は即効性が無いため、靴を履かない時に入れて放置するのがおすすめです。
また、使用する10円硬貨はきれいな硬貨を使ってください。
10円硬貨の色が濃い茶色になっていると銅イオンの効力が弱くなります。
重曹は、アルカリ性でイソ吉草酸の酸性を中和して消臭・吸湿作用があり、発生したにおいを除去するだけでなく、雑菌が繫殖しにくくなります。
方法は布やお茶用の不織布パックなどに重曹を入れ靴の中に入れるだけ。
重曹を水に溶かして、市販のスプレーに入れ噴射し使用することも有効です。
靴を洗う
洗濯可能となっている靴は、洗濯機または手洗いで洗うことができます。
手洗いでも中性洗剤を使い、ブラシで洗うことができるため、においの原因を除去することができます。
ただしカビが生えては困るので、乾燥はしっかり行うのが重要です。
また、靴用のコインランドリーの機械も増えているので、活用してみても良いでしょう。
靴を靴箱などで保管する際は、しまう前にしっかり靴内を乾燥させ、できれば乾燥剤なども一緒に入れておくと良いでしょう。
足や靴のにおいを対策し、快適に過ごそう!
足がにおう、靴がにおうことは、臭くなるメカニズムを考えれば誰でも起こり得る事柄です。
足にいる常在菌が皮脂や垢に含まれるタンパク質・アミノ酸を酸化分解した際に、イソ吉草酸が発生することで、においに繋がります。
また、汗が靴内にこもることでも、臭くなる原因になります。
油断せずに、今回のコラムを参考にして対策を取って頂くとうれしいです。
毎日のお風呂にて足をきれいに洗い、消臭スプレーをドラッグストアで購入し、明日からでも実践していきましょう!
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※岡畑興産株式会社は化学品事業と靴受託事業が連携し、SDGsに貢献できる材料開発・用途開発を進めています。