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靴の豆知識

2024.10.29

色移りしやすい色はどんな色?色移りの原因や防ぐ方法についてもご紹介!

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こんにちは、岡畑興産のいまふくです。

 

みなさんは、お気に入りのお洋服に色が移ってしまった、または色が落ちてしまってショックを受けたというような経験はありませんか?

 

今回は、この「色移り」に焦点を当てたお話です。

 

洗濯によって色移りしやすい色はどんな色なのか、色移りの原因や色移り防ぐ方法、色移りしてしまった場合の対処法などをご紹介していきます。

 

 

色移り(色落ち)はなぜ起こるのか?

そもそも、なぜ色移りや色落ちは起こるのでしょうか?

 

それは、衣類等の生地を染めたときの「染色堅牢度」が低いことが主な要因になります。

 

この「染色堅牢度」とは、生地への染料の定着度を表し、「染色した生地や繊維製品の色がどれくらい落ちにくいか?」という基準です。

「染色堅牢度」が低い=色移り(色落ち)しやすいということになります。

 

そして、染料の定着度が低いと「洗濯時に染料が水に溶けだし、他の衣類に色が移る」「脱水時に染料が飛び散る」「干している間に染料が付着する」といった事態を引き起こします。

 

色移りは、場合によっては乾いている状態でも衣類同士が擦れることで起こり得ますが、特に衣類が濡れた状態の場合に起こりやすいです。

 

そのため、洗濯中は「濡れている」状態で衣類同士が「擦れる」ので色移りがしやすい条件が揃っていることになります。

 

洗濯中から干すまで、どの段階でも色移りが起こり得るという事を覚えておきましょう。

 

色移りしやすい色・素材・衣類とは?

 

色移りしやすい、気をつけたいものは以下の3つです。

 

①濃い色

淡色よりも濃い色の方が色移りしやすいという特徴があります。

これは、淡色よりも濃い色の方が染料を多く使うためです。

特に赤や青・黒などが色落ちしやすく注意が必要です。

 

②天然繊維

綿や麻、シルクなど天然繊維は色移りしやすい傾向にあります。

これには天然素材の吸水性の良さや風合いを活かすために堅牢度の低い染料を使用する場合があるなどいくつかの要因があります。

 

③インディゴ染めや藍染めの衣類

デニムのインディゴ染めやグラデーション染め、藍染めなど染色の風合いを楽しむ製品は色落ちしやすい事が多く注意が必要です。

 

 

 

色移りを防ぐ洗濯方法はある?

色移りしやすい色・素材をご紹介しましたが、次は色移りを防ぐための洗濯方法をご紹介していきます。

 

また、衣類だけでなく、靴も色落ちすることがあるので、あわせてお伝えしていきますね!

 


衣類の色落ち・色移りを防ぐ洗濯方法

濃色と淡色は分けて洗濯する

色の濃い衣類と薄い衣類を一緒に洗濯すると色移りしやすくなるため、濃い色の衣類と淡色の衣類は別々に洗うことを基本としましょう。

 

洗濯ネットを使用する

衣類同士の擦れによる色移りを防ぐため、衣類はネットに入れて洗濯することをおすすめします。

また、その際に衣類を裏返してネットに入れると、肌に接している汗や皮脂汚れが落ちやすくなります。

中性洗剤を使う

一般的な洗濯洗剤は洗浄力の高い弱アルカリ性のものが多く、染料も流れ出てしまうことがあるため、可色移りを防ぎたい場合には、中性洗剤を使用するのも一つです。

中性洗剤は洗浄力が弱めなので、色落ちを防ぐと共に衣類の痛みを防ぐこともでき、大切な衣類の洗濯方法としてもおすすめです。

色止めを行う

「色止め」とは、衣類の染料が水に溶け出さないように繊維に定着させる方法です。

市販でも販売されていますが、ご家庭にあるものでも代用でき、とても簡単に対策ができるのでおすすめです!

使用するのは、クエン酸(お酢でも可)または塩です。

必要な量は、水1Lに対してクエン酸なら50cc、塩なら大さじ1杯が目安です。

洗剤と一緒に入れて洗うことで、色落ちしにくくなります。

熱いお湯で洗濯しない

衣類の染料は温度が高いと色移りを起こしやすくなります。

そのため、洗濯の際はできるだけ低い温度で行うようにしましょう。

洗濯表示に水温の目安が書かれていることもあるので、洗濯前に確認してみてください。

脱水後は時間を置かずに干す

脱水後、すぐに干さないと濡れた状態で他の洗濯物と長時間密着した状態のままとなり、色移りしやすくなります。

また、放置すると臭いの原因にもなるので脱水後はすぐに干すようにしましょう。

 


靴の色落ち対策

これまで衣類の色移りについてご紹介してきましたが、革靴も雨の日に履いたら靴下に色が移ってしまった!という経験や、洗ったら色落ちしてしまった経験もありますよね?

 

革靴の色落ちについては、以下のような対策があります。

 

通気性の良い革靴を履く

革靴の色落ちの主な原因は水分に染料が溶け出すことです。

足に汗をかくことで染料が溶け出し、靴下に革靴の色が移ってしまうことを防ぐためにも、通気性の良い革靴を選び、少しでも足汗をかきにくくすることが重要です。

防水スプレーを使用する

雨天時に革靴を履く事で外側から水分が染み込み、内部まで影響する事があります。

内部まで湿ってくると靴下へ色移りし易くなるため、履く前に外側に防水スプレーを吹き掛け対策をしましょう。

色落ち防止スプレーを使用する

靴の内側にスプレーし、色落ちを防止する効果のある商品もありますので、「通気性の良い革靴を履く」「防水スプレーを使用する」対策とあわせて行ってみてください。

 

洗うときは強く擦らず洗剤にも注意

特に天然染料を使用した靴はブラシなどで強く擦ることで色落ちしやすいです。

優しく丁寧に洗うことを心がけましょう。

また、色物の靴を洗う場合は洗濯石鹸で色落ちする可能性もあるので、専用のクリーナーや中性洗剤がおすすめです。

さらに、洗剤を使うときは、目立たない部分に少しつけてティッシュなどで拭き取り、色が落ちないかテスト下から行うと安心です。

 

 

以前のブログで靴の色落ちや色移りの試験に関するテーマも取り上げています。

ご興味のある方は「靴の品質確認のため 材料試験のいろいろ」もチェックしてみてくださいね!

 

 

色移りしてしまった場合の対処法

 

気を付けているつもりでも、色移りが起こってしまう可能性もありますよね。

そんなときは諦めずに、まずはご紹介する2つの対処法を試してみてください!

 

洗濯物が乾いてしまうと染料が定着してしまい落ちにくくなってしまうため、乾く前に素早く対処することが大切です。

 

また、試してみてもどうしても色移りが落とせない場合は、洗濯のプロであるクリーニング店に相談してみるのが安心です。

その際には色移りの状態やご自身で試してみた落とし方なども共有すると良いでしょう。

 

①普段使用している洗剤で、お湯で洗濯する

洗濯後に色移りに気づいたら、まずは普段使用している中性洗剤や弱アルカリ性洗剤でもう一度洗濯してみましょう。

 

50℃前後のお湯で、洗剤は通常の3倍ほど使用することもポイントです。

 

②定着した色移りには酸素系漂白剤が効果的

色移りしてから時間が経つと染料が衣類に定着してしまい、落ちにくくなってしまいます。

この場合は、酸素系漂白剤を50℃前後のお湯に入れ、約30分~1時間つけ置きを行うのがおすすめです。

つけ置き後は、洗濯機で通常通り洗います。

 

ただし、熱すぎるお湯や長時間のつけ置きは生地を傷める恐れがあるため、時間に注意しましょう。

 

また、真っ白な衣類への色移り(刺繍などにも色が入っていない衣類)も、塩素系漂白剤がおすすめといえます。

 

 

 

色移りしやすい色や予防策を知り、大切な衣類を守ろう!

今回は色移りしやすい色や素材と、色移りを防ぐ方法、そして色移りしてしまった場合の対処方法をご紹介してきました。

 

色移りさせないためには事前の防止策が大切です。

 

普段のお洗濯のときから濃い色や綿や麻といった天然素材などに注意し、今回ご紹介した対策を行って、大切なお洋服を色移りから守ってあげてくださいね!

 

また、色移りしてしまっても慌てずに、早めにご紹介した落とし方を試してみてください。

 

岡畑興産では、真面目に靴を作っている会社のブログ「くつナビ」を運営しており、靴や靴の素材、世界の市場についての豆知識など、さまざまな知識を発信しています。

ぜひ、他のブログも読んでみてくださいね!

 

※岡畑興産株式会社は、化学品事業靴受託事業が連携し、機能性素材の材料開発・用途開発を進めています。

この記事を書いた人

岡畑興産株式会社・靴受託事業部いまふく

主にシューズOEMの営業サポートとして海外生産品の納期管理、輸入業務などを担当しています。
シューズにつけるタグやシール、箱のチェックなどお客様のこだわりが詰まった副資材の調達業務も重要な仕事です。

腰痛を予防するリカバリーインソールやサンダルのように、健康に繋がるシューズに関心あり!

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