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2023.03.01

牛革の産地を詳しくご紹介!土地ごとの革の特徴も知ると面白い

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こんにちは。岡畑興産のかげやまです。

 

牛革の製品、と聞いてどんなイメージを持つでしょうか。

 

種類が多すぎてわからない、お手入れが大変そう、など何かと扱いにくいイメージもありますが「きめ細かいなめらかな質感」「経年変化を楽しめる」などの魅力も多くあります。

 

今回のコラムを見終わる頃にはきっと革製品を買いに走りたくなる!を目指して、「革製品ってどこが有名なの?」「牛革の種類は?」「お手入れは?」という疑問について、まるっと解説します!

牛革の産地はどこ?有名なエリアや革の特性をご紹介

牛革の魅力は「耐久性があること」「きめ細やかな滑らかさ」など様々ありますが、一番は経年劣化を楽しめること。

 

国内最大の革製造産地としては、兵庫県が有名です。

 

兵庫県には綺麗な水源があります。

林田川や揖保川、市川などがそうですね。

 

革のなめしには豊富な水資源が必要なこともあり、歴史的にも兵庫県は奈良時代以前から牛革の加工がおこなわれていたそうです。

牛革の生産量は2位である東京の3倍と、飛びぬけています。

 

また、香川県も革の生産・加工産地として有名です。

 

香川の特産品として最も有名なのは手袋。

実は手袋の国内生産量の9割が香川県なんです。

そのため、牛革についても手袋に使われることが多いです。

具体的にはファッションや結婚式で使用するような煌びやかな手袋や、機能性や防寒性を求められるスポーツシーン用のグローブを得意としています。

 

 

そして、「姫路レザー」「栃木レザー」と呼ばれる姫路・栃木の牛革は、よく比べられることの多い高品質の革です。

なめし方に違いがあり、姫路レザーは主に塩基性硫酸クロームを使用するクロームなめし・混合なめしで、栃木レザーはミモザによるタンニンなめしが採用されています。

また、国内産の牛革は「地生(ジナマ)」と呼ばれており、徹底管理がされており、状態も良いので海外からも品質の良さに定評があります

 

 

ちなみに国外ですと、アメリカが世界第一位の牛革の生産地になっています。

牛肉を食べる文化が根付いているアメリカでは、食用牛の加工の際に、副産物として必ず革がでてくるので、自然と加工技術を磨いてきたという歴史があります。

 

 

牛革の種類とランクもチェック!

 

牛革にはたくさんのバリエーションがあることも魅力です。

また、種類によってランクの高いものがあります。

 

種類ごとに特徴をご紹介していきますね!

 


ステアハイド

ステアハイドは最も一般的な牛革です。

生後半年以内に去勢され、2年以上育った雄牛をステアハイドと呼びます。

 

食用に飼育されている牛を加工する際に副産物となるため、生産量が非常に多く、供給も安定しています。

そのため一般的に「牛革」と呼ばれるものは「ステアハイド」が多いです。


ブルハイド

ブルハイドも3年以上育った雄牛の革なのですが、去勢されていない雄牛に限ります。

 

去勢されていない雄牛は気性も荒く、革質にも影響します。

なんと、気性の荒さゆえに革質も分厚く強度があるのが特徴です。

 


カーフレザー

カーフレザーは生後6カ月以内の子牛の革になります。ポジション的には最高級ランクに位置するものです。

そのきめ細やかさは目を見張るものがあり、レザー好きの中でもカーフレザーを特に気に入って愛用される方も多いです。

一方傷つきやすくもあり、お手入れが欠かせません。

 


キップスキン

子牛と成牛の中間にあたる牛革で、生後6ヶ月〜2年までの原皮です。

カーフよりも厚みがあり強度もありますが、きめ細かくて柔らかい特徴があります。

ただし、海外ではどちらもキップスキンもカーフレザーも同じものとして扱われているそうです。

 

カウハイド

打って変わって、カウハイドは雌牛の革です。

 

特徴的なのが2年以上育ち、出産を経験していること。

出産を経験することによって、腹部は伸びのある質感となり、若干キメは荒くなります。

 

そのため、なめしを行わないキップスキン に似た質感です。

厚さは雄牛に比べると薄いのも特徴的で、財布などの小物類によく使用されています。

 

 

 

牛革のお手入れ方法も知っておこう

牛革は人のお肌と同様にお手入れが必要です。

 

レザーの表面が乾燥し、ひび割れてしまうと基本的にもとに戻せません。

そのため、定期的な油分の補給が必要です。

 

レザーお手入れ用のオイルは、液タイプと固形タイプで大きく2つに分類されますが、初めてのレザーお手入れ!という方には断然固形タイプをおすすめします。

 

液体オイルは固形に比べ、保湿力がかなり高いのですが、それゆえに塗り込み方が悪いと簡単にオイル染みのようになってしまいます。

 

固形タイプは、それに比べ扱いやすいです。

 

基本的なお手入れの流れもご紹介しましょう。

 

  1. 革専用のブラシや綿布で表面の汚れやほこりを落とします
  2. 布やスポンジにオイルを取って、うす~く馴染ませます。少量ずつ取ることで、一カ所にオイルが染み込みすぎるのを防ぎましょう。オイルを塗り込む用の綿布と、汚れを落とす綿布は分けるのがポイントです。
  3. 乾いた布でレザー表面を乾拭きします。力強く擦るのではなく、軽い力で何度も優しく擦りましょう。
  4. お手入れが一通り終わったら一日以上は使用を避けて、オイルを馴染ませます

布にオイルを取って塗り込むのがメジャーなイメージがありますが、初めての方はスポンジに少量取って塗り込むやり方がおすすめです!

 

 

 

牛革の産地ごとの特徴を知って購入の参考に

初めてレザー製品を使ってみようと思っても、種類が多く、お手入れも大変そう…と、何かと敬遠されてしまう方もいますが、実は基本を押さえればお手入れも簡単で、他の素材に比べて長く愛用できるところが牛革のいいところです。

 

さらには使っていけば味わいが出て、お手入れに失敗してできた傷や汚れも、愛すべき勲章になります。

 

国内最大の革製造産地といえば兵庫県!というイメージがありますが、香川県も革の生産・加工産地として有名です。

 

また、姫路・栃木の牛革は、高品質の革として定評があります。

 

時間を共にすれば共にするほど愛着が湧いてくる牛革製品。

産地ごとの牛革を比べて、自分好みの製品が見つかるといいですね!

 

牛革の靴も、この機会にいかがでしょうか?

 

 

岡畑興産では、真面目に靴をつくっている会社のブログ「くつナビ」を運営しています。

靴や靴の素材、豆知識などさまざまな知識を発信していますので、こちらもご参考ください!

 

※岡畑興産株式会社は化学品事業靴受託事業が連携し、SDGsに貢献できる材料開発・用途開発を進めています。

 

 

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