2023.02.11
入浴剤の成分や種類を詳しく解説!選び方のポイントは?
こんにちは、岡畑興産の尾﨑です。
ドラックストアの棚に並ぶ多種多様な入浴剤。
どんな成分が入っているのか、どの成分を選ぶと良いのか、バリエーションが豊富すぎて迷ってしまいますよね。
今回は入浴剤の主な成分や特徴、種類について詳しく解説していきます。
選び方のポイントもお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね!
入浴剤の成分を詳しくご紹介!
入浴剤の成分は大きく分けて7種類あります。
発泡剤
水に溶かすことで発泡を起こす成分。
例:炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸ナトリウムなど
発泡助剤
発泡剤の発泡量を調整する成分で、有機酸類とも呼ばれる。
炭酸塩と組み合わせることでpHを調整して炭酸ガスを発生させる。
例:コハク酸、フマル酸、リンゴ酸など
増量剤
入浴剤の増量や形成時の補助として加える成分。
例:芒硝など
潤滑剤
水に溶けるスピードを調整する成分。
例:ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイドなど
安定剤
錠剤タイプの入浴剤の形が崩れないようにする成分。
例:炭酸ナトリウムなど
流動化剤
香料などを運ぶ役割。
例:ケイ酸カルシウムなど
アクセント剤
製品のコンセプトを決める成分。
例:香料や色素など
この成分のバランスにより多種多様な入浴剤を作ることができます。
また、入浴剤の効果を高める以下の成分が含まれていることも多いです。
無機塩類
皮膚組織の活性化や洗浄効果、温熱効果を高める、お湯を軟らかくする成分。
例:硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウムなど
酵素類
皮脂汚れを分解するなど、皮膚を優しく清浄する成分。
例:パンクレアチン、パパイン酵素など
生薬類
植物の葉、茎、根などや鉱物、動物のなかで薬効があるとされる一部分を加工したもので、温熱効果をさらに高める成分。
例:ショウブ、トウガラシ、米発酵エキス、甘草など
保湿剤
肌をしっとりと潤わせる成分。
例:はちみつ、コメ胚芽油、ホホバ油、グリセリン、カゼインなど
入浴剤の種類もチェック
入浴剤はご紹介した成分を組み合わせ、大きく分けて以下の3タイプがあります。
- 発泡入浴剤(錠剤)
- 非発泡入浴剤(粉末)
- 液体
入浴剤をさらに詳しく分類すると、以下のような種類があります。
- 無機塩類を主成分とした無機塩類系入浴剤
- 炭酸ガスを発生させる炭酸ガス系入浴剤
- 生薬エキスを配合した生薬系入浴剤
- タンパク質分解酵素などを配合した酵素系入浴剤
- 清涼成分を配合した清涼系入浴剤
- ホホバ油・植物油などの保湿成分を配合したスキンケア系入浴剤
そのほか、お風呂の残り湯を洗濯水へ使用することに焦点を当てた入浴剤も登場しています。
効果・効能を比較して自分に合った入浴剤を選択してみてはいかがでしょうか。
入浴剤の種類の選び方は?
それでは、入浴剤の種類の選び方として、種類ごとに特徴やおすすめの人をご紹介していきます!
無機塩類系入浴剤
比較的低価格帯の製品が多い入浴剤です。
塩類成分が皮膚の表面のタンパク質と結合して膜を形成し、入浴後の保温効果が高い点が特徴です。お風呂上がりの湯冷めが気になる人におすすめです。
炭酸ガス系入浴剤
お湯に溶かすことで勢いよく炭酸ガスを発生し、細かな気泡が全身を包みます。
この炭酸ガスは皮膚から吸収され、直接血管の筋肉へ働きかけ血管を広げます。
血管が広がることで血流量が増え、新陳代謝や疲れ痛みを和らげる効果も。
末端冷え性、疲れ・身体の痛みが気になる人におすすめです。
生薬系入浴剤
ハッカ葉などの生薬やそのエキスを配合している入浴剤で、成分によって様々な効能が期待できます。
生薬はそれぞれ長い歴史の中から生まれ、その効能・メカニズムは近年盛んに研究されています。
生薬の効果や香りによってリラックスしたい人におすすめです。
酵素系入浴剤
タンパク質分解酵素、パパイン酵素などを配合した入浴剤です。
肌に優しい酵素成分により、肌を正常に保つ効果が期待できます。
清涼系入浴剤
メントール系成分が配合されているため、風呂上がりの冷感・さっぱり感を感じることができます。
汗を多くかく人や暑い時期に特におすすめです。
スキンケア系入浴剤
一般的に化粧水や乳液に配合されている保湿成分(セラミド、スクワラン、ホホバ油など)を配合した入浴剤。
この保湿成分が入浴中に皮膚に吸着浸透し、スキンケアの効能を期待できます。
冬の乾燥時は入浴後に水分が失われ、肌の乾燥に繋がります。
肌の乾燥が気になる人におすすめの入浴剤です。
保湿成分のスクワランについては、こちらのコラムもご参考ください。
入浴剤の成分や種類を知って選び方の参考に
入浴剤の主な成分には、発泡剤、発泡助剤、増量剤、潤滑剤、安定剤、流動化剤、アクセント剤があり、さらに効果を高める成分として無機塩類、酵素類、生薬類、保湿剤なども配合されていることが多いです。
また、無機塩類系の粉末入浴剤、炭酸ガス系の発泡入浴剤、生薬系の入浴剤、酵素系入浴剤、清涼系入浴剤、スキンケア系入浴剤の種類にも分かれています。
コロナ禍により外出機会が減っている中で、少しリッチな「おうち時間」を過ごすためにも、入浴剤の成分や種類を知って選び方の参考にしてみてはいかがでしょうか。
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