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レポート

2023.02.01

くつナビ新入社員貿易研修レポ/かげやま、神戸港行ったってよ

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こんにちは、くつナビの岡畑興産 新入社員のかげやまです!

 

今回は岡畑興産の靴受託事業部が実施する新入社員研修の1つ、【貿易研修by乙仲さん】の実録レポートをお送りします。

我がチームの輸出入をお任せしている山九株式会社の神戸支店・旗谷さんによる勉強会+神戸港訪問によって、座学ではわからない【現場】からの情報で私のもやもやを解決して頂きました!

乙仲さんの仕事って? 乙仲ってどういう意味?

乙仲さんの仕事ってどんなことをするのかわかりますか?

私も岡畑興産に入る前は乙仲さんという仕事を意識したことはありませんでしたが、個人輸入や個人輸出ではない限り貿易にはなくてはならないのが乙仲さんです。

 

戦後日本の法律で、定期的に船貨物の取り次ぎをする乙種と不定期に取り次ぎをする甲種に海運貨物の取り扱い業者を分類していたことから【乙仲】さんと呼ばれるようになったそうです。

1947年にこの海運組合法が廃止されているので、今はこのような分類はされていませんが 私たちは敬意を込めて今でも【乙仲】さんと呼んでいますが、最近ではフォワーダー/FORWARDERと言われることも多くなっています。

 

そんな乙仲さんの仕事は、輸出入の荷物の船積や荷下ろし、国内運送の手配です。 山九さんには通関士がいて通関業務も行っています。

その他輸出や輸入に必要な証明書の手配、測量、試験なども手配してくれる貿易全般をお任せできる企業です。

 

 

今回は、貿易のプロである山九の旗谷さん(通関士有資格者)にインコタームズをみっちり教えて頂きました。

売主・買主の費用とリスク負担の範囲は複雑で難解、 何度も質問してやっと内容を整理することができました。

なにかあった場合にどちらのリスクなのかを理解した上で、保険を掛ける、販売単価に費用を折り込むなど商社マンとしてやるべきことを理解しました。

 

 

 

神戸国際コンテナターミナル(コンテナヤード)を見学!

座学研修のあとは、神戸国際コンテナターミナルを見学です。

 

コンテナーヤード

ヤード内ではガントリークレーンやトランスファークレーンが働いており、昼夜関係無く船積みや荷下ろしの作業をしています。船積み際も船の重量バランスを考える必要があり、無駄なく円滑に進めるには経験を積んだベテランでないと難しいそう。

 

実は一番楽しみにしていたのはターミナルでした。

コンテナヤード内には入ることは出来なかったのですが、管理棟の屋上からコンテナヤードを一望させて貰い、この時ばかりは仕事であることを忘れ、その圧巻の景色に見惚れしまいました。

貿易実務からは分からない実際の物流の現場を肌で感じることができました。

 

 

 

上の画像は、世界一忙しいと言われている上海港の様子です。

全てのコンテナはシステム管理されており、どのコンテナがどこにあり、どこへ向かうのかなど、輸送に関わる情報はすべてコンテナと紐付けされています。

現在のコンテナを用いて輸送する方法は1950年代に始まり、 かのビルゲイツ氏は20世紀最大の発明であると評価しています。

 

 

コンテナ輸送が発明される前には、貨物の規格は統一されておらず、荷揚げ・荷下ろしの作業に莫大なコストと時間がかかっていました。

下の画像でわかるようにバラバラの貨物の積み込みや積み卸しには相当の手間が掛かりそうです。

 

引用元:https://collections.slsa.sa.gov.au/resource/B+4433

 

 

L14倉庫(保税倉庫)

保税倉庫も見学させて頂きました。

輸出入の申告は原則として貨物を保税倉庫に入れた後に行う必要があります。

 

保税倉庫に一度貨物を入れる目的は、税関手続きが必要な貨物を公平適切に検査することです。
保税地域は財務大臣の指定する場所にしか存在せず、保税倉庫には税関長の許可が必要になります。

どこでも保税区域にすることができるわけではありません。 保税地域、保税倉庫は税関監督下におかれ、厳重に管理されます。

 

例えば保税倉庫がもしも存在しない場合を考えてみると、外国貨物はどこからでも、国内に入れることができ、どこにでも納入できることになり、輸入許可はどこでもできることになります。

 

覚せい剤などの違法薬物や象牙などの国際取引が禁止されているものの密輸が容易になってしまいます。

その為、保税制度を設けることで、いったん外国貨物を厳重に管理された保税倉庫に集めることで、適切に輸入に関わる手続きを行うことができます。

 

 

 

 

保税倉庫・L14倉庫での業務は極めて多忙です。

申告に時間が掛かり過ぎると、貨物のが受取主に届くまでの時間が長くなってしまうため、保税倉庫では輸出入業務を円滑に処理しなければなりません。

私たちの荷物が受取主様に円滑に届く現在の物流システムは、このように貿易に関わる皆さん1人1人の仕事によって成り立っていることを改めて認識しました。

 

 

今回は、普段分かっているようで分かっていなかった乙仲さん/フォワーダーさんの業務を肌で感じることができ、物流の奥深さを体験することができました。

 

山九株式会社の旗谷様始め神戸支店のみなさん、貿易実務研修をしていただきありがとうございました。

引き続き弊社をよろしくお願いいたします!

 

 

岡畑興産では、真面目に靴を作っている会社のブログ「くつナビ」を運営しています。

靴や靴の素材、豆知識などさまざまな知識を発信していますので、こちらもぜひご参考ください!

 

※岡畑興産株式会社は、化学品事業靴受託事業が連携し、機能性素材の材料開発・用途開発を進めています。

 

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