こんにちは、岡畑興産のはなです。
私は暑い季節があまり得意ではなく、寒い中暖かい服装で犬の散歩するのが好きな冬派なのですが、そんな冬の季節によく見かける「ウールマーク」。
ウールマークとは何を示すマークなのか、気になりますよね。
今回はウールマークの認証基準やどんな種類があるのか、ウールマークがついていることでのメリットなど、詳しくご紹介します。
ウールマーク認証とは?その基準や種類も解説!
認定機関を通じて厳しい検査で品質基準を満たしていることを確認できた製品にのみ付与されるのがウールマーク認証です。
現在では世界約140カ国 で幅広くウールマークが使用され、多くの国で認証および登録商標として認知度が高いマークとなっています
繊維関連のシンボルマークとしてほとんどの人が知っている、とても有名な品質認証ロゴマークとなりました。
現在までに、50億個以上の製品にマークが使われているそうです。
ウールマークの認証に必要な基準
このウールマークの認証するためには、下記のような厳しい品質検査項目があり、基準を満たしている製品にのみマークをつけることが許されます。
1.ウールの含有量
2.耐光性 ※光による色あせ
3.耐久性
4.洗濯検査 ※洗濯による変形や変色
5.液体に対する耐色性
アパレル製品だけではなく、毛糸や生地、インテリア用のテキスタイル、その他ウールケア製品、寝具などを含めてウールマーク認証を受けることができます。
シープスキンそのもの、羊毛加工技術なども認証の対象になっています。
製品認証を受けるためには、企業としてラインセンス使用の契約を結ぶ必要があります。
ウールマークの種類
ウールマークは混率によって以下の3つの種類があります。
- ウールマーク(新毛100%)
- ウールマークブレンド(新毛50〜99.9%)
- ウールブレンド(新毛30〜49.9%)
また、上記のウールマークの下に存在するサブブランドとして、そのほか以下の5つのマークがあります。
- ピュアメリノウール(高品質な羊毛として知られるメリノ種の羊から採れる「メリノウール」を100%使用した製品)
- メリノ エクストラファイン(メリノウール100%かつ繊維の細さが19.5マイクロン以下の高品質ウールを使用した製品)
- メリノ ウルトラファイン(メリノウール100%かつ繊維の細さが17.5マイクロン以下の超高品質ウールを使用した製品)
- クールウール(涼感と吸放湿性に優れた春夏向けウール素材を使用した製品)
- メリノパフォーム(汗を吸い取り放散させる機能に優れた素材・製品に使用される)
ウールマークをつけるメリットと環境問題
羊毛製品の高い品質を保証するウールマークをつけるメリットは、合成繊維との差別化で衣料繊維におけるウールの優位性を示すことができる点です。
今では、ウールマークはファッションメーカーだけなく、インテリア業界、防護服などのセーフティ用品メーカー、自動車メーカーなど多種多様な業界から高く評価されています。
また、サスティナビリティを謳うことができる点も、企業・製品としての環境保護対策をアピールできる大きなメリットといえるでしょう。
ウールのサスティナビリティとは?
ウールは100%天然の素材であり、再生可能かつ生分解可能という特徴があります。
自然に還るウールは、マイクロプラスチックを排出することがない、とにかく環境に優しい素材といえるでしょう。
その上、100枚のセーターを作る時に使うエネルギー消費量はポリエステルよりも18%少なく、水の使用量は綿よりも70%少ないそうです。
ウールの衣料製品でいえば、他の繊維と比較して汚れがつきにくいため洗濯回数が少なく済み、洗濯に使う水やエネルギー・洗剤などを節約することが可能です。
加えて、ほつれなど補修可能な場合が多く、長く使えるという特徴があります。
ウールマークは認証基準をクリアした高品質なマーク
ウールは、保温性、吸放湿性、抗菌性、防臭性といった特徴を持つ素材です。
そして高い品質基準をパスしたウール製品にのみ付与されるのが、ウールマーク認証。
そのウールマーク認証の種類は、混率によって「ウールマーク」「ウールマークブレンド」「ウールブレンド」の3種類に分かれています。
天然素材100%でマイクロプラスチックで地球を苛めることもないウール。
さらに、ほつれたウールのセーターを別の毛糸で直したり、くたびれたセーターをほどいて手袋や帽子に作り替えたりもできる、リメイク可能なスーパーエコ素材です。
暖かくて丈夫なだけじゃなく、SDGsを表明できるのもウールマークをつけるメリットといえるでしょう。
冬のセーターを選ぶ時は、ウールマークがついているか、ぜひチェックしてみてくださいね!
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