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2023.09.28

エコレザー靴とは?その特徴や定義を確認!人気の靴もご紹介

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こんにちは、岡畑興産のこじろうです。

 

皆さん、昨今のSDGsでいろいろな環境配慮型の材料やワードが飛び交っている世の中ですが、「エコレザー」という材料をご存じでしょうか?

 

本日は、エコレザーとは何なのかをご説明しながら、エコレザーが使われている靴を紹介してまいりたいと思います。

黒い靴と影

エコレザーとは?その特徴や日本エコレザーの定義も確認

まず始めに、エコレザーの定義について説明します。

 

エコレザーとは、製品の製造・輸送・販売・再利用といったすべての過程で、環境や人に配慮して生産された革製品のことを指します。

 

具体的にいうと、環境に配慮した工場でつくられたものや、有害物質の出ない材料、本革の端切れを再利用したものなどがエコレザーとして挙げられますが、その基準は認定する機関によってさまざまであるのが実情です。

 

よくフェイクレザーやヴィーガンレザーとどう違うのか疑問を抱かれる方が多いですが、フェイクレザーは人工の合成皮革であり、エコレザーは天然の革なので大きく違います。

 

ヴィーガンレザーは大きな意味では動物由来の素材を使わないフェイクレザーですが、合皮だけでなく、パイナップルやりんごなどの植物や、キノコ類の菌糸体から作られた素材もあります。

 

また、エコレザーは加工の際に天然素材や樹脂を混ぜることが多いため、カラーや質感のバリエーションが多いのも魅力です。

 

日本でのエコレザーの基準についても、ご紹介しましょう。

 

日本エコレザー基準について

日本国内で、このエコレザーの定義を定めている団体があります。

 

それが、”日本エコレザー基準” 通称「JES」です。

 

2006年に、NPO法人の日本皮革技術協会と一般社団法人の日本タンナーズ協会により基準が決められました。

 

JESは、エコレザーを名乗る条件として以下の3つの要件を設けております。

 

  • 天然皮革であること
  • 排水、廃棄物処理が適正に管理された工場で製造された革であること
  • 臭気、化学物質(ホルムアルデヒド・重金属・PCP・禁止アゾ染料・発がん性染料の使用制限)および染色摩擦堅ろう度に関する一定の基準を満たしていること

 

この基準をクリアし、認定された革製品は「日本エコレザー基準認定ラベル」を表示してエコレザーを名乗ることができるのです。

 

また、JESラベルの認定対象は「皮膚断面繊維構造を損なわない革」に限られ、再利用においても革の機能を損なわないことが大前提とされています。

 

このほかにもJESでは、製品表面積の60%以上に革を使用していること、肉(食料)の副産物であることなど、細かな条件を設けています。

 

世界的なエコレザーの認定基準としてはJESのほかにエコテックス、ドイツのSGラベル、EU靴ラベルなどが知られています。

 

エコレザーやエコレザー靴が注目を集めている背景

ECO

 

環境問題が深刻化し、SDGsが進められている今、再利用ができて環境汚染の負荷を軽減してくれるエコレザーは注目の的です。

 

海外のセレブの間でも動物由来の素材を一切使わず、自然に影響を及ぼさないレザー商品に人気が集まっており、ファッションブランドもエコレザーやヴィーガンレザーを取り入れています。

 

ヴィーガンレザーのみのコレクションやファッションショーなど、ファッション業界全体で地球環境を意識した素材を使おう!という流れになっているようです。

 

エコレザーについては靴の世界ではまだ世の中に浸透し始めている段階ですが、さまざまな有名ブランドで商品化が進められているため、今後も広がりを見せることでしょう。

 

エコレザーを使っている靴をご紹介

このように、革でありながら環境に配慮された製品であるエコレザーが使われている靴はトレンドといっても過言ではありません。

 

ファッションの最先端をいく世界的に有名なハリウッドの俳優・女優さんたちは好んでこのエコレザーを選ぶようになってきています。

 

そのなかで、くつナビが選んだいくつかのエコレザーが使われている靴をご紹介します!

 

 

RGEAL(リーガル)2589 R60TH ※現在は販売終了

RGEAL(リーガル)2589 R60TH

引用元: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000091.000023397.html

 

天然皮革の風合いを最大限に生かしながら、環境に配慮し製作したエコレザーを、リーガルの定番とも言えるローファー・サドルシューズ・ウイングチップ・プレーントウの4デザインに落とし込んだシリーズ。

各スタイル100足限定で発売されました。

 

RABOKI ECONO(ラボキ エコノ)エコレザー

RABOKI ECONO(ラボキ エコノ)エコレザー

引用元:https://raboki-webstore.com/commodity/SLKG0614D/RA8811BW00091/

 

浅草の靴メーカー“ラボキゴシ”が展開するオリジナルブランドより、エコレザーモデルの販売がされております。

 

エコレザーは甲革に使われており、靴紐には伸縮性のあるものを使用しているので、解かずに履けてスムーズです。

 

Liberato(リベラート)畳ローファースリッパ

Liberato(リベラート)畳ローファースリッパ

引用元:https://www.liberato.jp/items/58520463

 

日本の伝統素材を使ったファッションアイテムを展開する合同会社Liberatoから販売されている、九州産の畳端材とエコレザーを組み合わせたビブラムタンクソールをあしらったローファースリッパです。

 

エコレザーは今注目の素材!ぜひ靴に挑戦してみて

エコレザーとは、製品の製造・輸送・販売・再利用といったすべての過程で、環境や人に配慮して生産された革製品。

 

その基準は認定する機関によってさまざまで、日本では”日本エコレザー基準” が設けられています。

 

エコレザーは古くから活用されている素材・製法ながら、靴の世界ではまだまだ世の中に完全に浸透しているとは言えない素材です。

 

しかし着実に注目を集め、世の中に広がってきています。

 

これからのサステナブル社会のなかで、さらなる脚光を浴びる製品だと思いますので、皆さんも実際に探して手に取っていただき、フェイクレザーなどとの違いもを感じ取ってみてください!

 

岡畑興産では、真面目に靴を作っている会社のブログ「くつナビ」を運営しています。

靴や靴の素材、豆知識などさまざまな知識を発信していますので、こちらもぜひご参考ください!

※岡畑興産株式会社は、化学品事業靴受託事業が連携し、機能性素材の材料開発・用途開発を進めています。

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