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靴の豆知識

2021.12.08

硬いソールと柔らかいソールはどちらがいいの?どう違うの?

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こんにちは、岡畑興産靴受託事業の伊集院です。

 

普段履いている靴のソールにちょっと注目してみてください。

 

家の靴箱の中には様々な用途で使用する靴が並んでいると思いますが、スニーカーやスポーツシューズだと「つま先と踵を押すとグニュリと曲がる柔らかいソール」、逆にビジネスシーンで使うような靴だと「曲がらない硬いソール」が使われていると思います。

 

今回は、硬いソールと柔らかいソールどちらがいいか選ぶ基準として、それぞれの特徴についてお話ししたいと思います!

※このコラムでは、アウトソール、ミッドソールを合体したものをソールとして呼びます。

靴のソールの硬さはどう選ぶ? 硬いソールと柔らかいソールの違い

硬いソール・柔らかいソールと聞くと、どのような素材をイメージされるでしょうか?

 

ソール材料の種類は、ソールの硬度にかなり影響します。

2つの違いとして、それぞれの材料を見ていきましょう。

 

 

柔らかいソールの材料

まず柔らかいソールの材料と言えば、次のような材料が挙げられます。

 

ラバーソール・・・長靴やシェフシューズなど

EVAソール・・・ランニングシューズやスニーカーなど

PU(ポリウレタン)・・・ランニングシューズなど

 

 

屈むなどの動作や走るなどの運動での使用を目的とした靴では、ソールが柔らかくなる材料が使用される傾向にあります。

 

ソールが柔らかいことで、靴自体の屈曲性の向上や歩きやすいなどの動きやすさが出るのです。

ソールが柔らかいことで足への衝撃吸収性能が期待でき、長く履いていても疲れにくいという機能も期待できます。

 

また、柔らかいソールで使用される材料は、比較的硬いソールよりも安価という傾向もあります。

 

 

硬いソールの材料

次に硬いソールの材料と言えば、次のような材料が挙げられます

 

革ソール・・・革靴など

ラバーソール・・・トレイルシューズや安全靴など

TPUソール・・・サッカー、野球などのスタッドが付くようなスポーツシューズ

 

 

ソールが硬い靴には、硬いなりの理由があります。

 

例えば、革底を使用している靴といえば革靴がすぐに思い浮かびますね。

これは昔からの革靴では革底を使っていたということもありますが、靴自体の屈曲性を制限するという意味合いもあります。

 

アッパーの素材はもちろん革ですから、屈曲することで屈曲筋が入ってしまいます。

硬い革底を使用することで、靴自体に屈曲筋が入らないように予防ができるのです。

 

また、ラバーソールは柔らかいソールにも取り上げましたが、ラバーでも硬いソールとして成型されて使用するされるものがあります。

 

ラバーは硬度がコントロールしやすく、硬度を上げることで耐摩耗性を高めることも可能です。

濡れている地面でもしっかりとグリップできる性能もあるので、幅広い使用シーンに対応でき、特にアウトドアで使用されることが多いです。

 

 

 

アウトドアでは高硬度ラバーソール が使われることが多い

現在ブームが到来していると言ってもよいアウトドアの中でも、特にトレッキングをするための靴では硬いラバーソールが使用されています。

 

特に未舗装の山の中を歩くようなトレッキングでは、ほぼラバーソールが使用されているのではないでしょうか。

 

安定していない道を歩く場合、柔らかいソールですと道の凹凸をダイレクトに感じて転びやすくなります。

また、濡れている道の上では滑りやすくなるなど、安定せず快適に歩けません。

 

その点、硬いラバーソールですと足の下に面を感じることができ、凸凹な道でもしっかりと歩くことができます。

耐摩耗の高さから岩肌の上を歩くような道でも、安心して歩けます。

 

 

下記コラムでもアッパーとソールの素材について詳しくお伝えしていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

 

 

 

ソールの硬さ以外に履き心地を良くする靴の選び方とは?

 

硬いソールの靴は材料の硬さだけではなく、屈曲しづらいという面でも履き心地が硬くなりがちです。

 

ソールの柔らかいものを選ぶ以外に、履き心地を良くする靴の選び方をご紹介します。

 

 

靴の高さ

靴の高さタイプは、ハイカット・ミッドカット・ローカットがあります。

 

用途によっては、足首保護ができる高さのあるハイカットの靴が必要ですが、普通の着用ならば高さの低い靴を選ぶことで、足が動きやすく圧迫感を軽減して履き心地が良くなるでしょう。

 

 

靴のサイズ

足にあったサイズの靴を選ぶことはとても重要ですが、靴の種類やアッパー材によってサイズに幅を持たせることで履き心地が変わってきます。

 

スニーカーなどはぴったりサイズよりも0.5CM大きめを選ぶと、歩き過ぎたり、夕方になって足がむくんだときでも痛い思いをしないですみますね。

 

 

ただ、大きすぎる靴は転倒や捻挫を引き起こしやすいので気をつけるようにしてください。

 

 

クッション材

履き口廻りに厚いクッションが入った靴は、足入れが柔らかく履き心地も良いです。

最近は低反発スポンジを使っているものも多くあり、枕やクッションのような柔らかい感覚で着用することができます。

 

インソールもクッション性のあるものは衝撃吸収性に優れ、足を入れたときにふんわりした履き心地を感じます。

 

 

 

靴のソールは使用シーンに合わせた硬さを選びましょう!

ハイキングやトレッキング自体が昔に比べてさらに身近になってきていますね。

誰もが趣味で楽しめ、街履きするようなスニーカーでもできてしまうアクティビティとなっています。

 

ただ、安全に楽しむ・快適に楽しむという面では、硬いソールの靴を選んでしっかりと準備をしていくことが大切です。

 

これはアウトドアだけではなく、日常のどのような場面でも同じことが言えます。

街の中を長く歩く予定なのに硬いソールを履くと歩きにくいですし、目的を果たす前に疲れてしまうことになってしまいます。

 

どのようなシーンで履くかをしっかりとイメージして、硬いソールの靴が良いのか、柔らかいソールの靴が良いのかをシーンに合わせて選び、快適な毎日を過ごしてもらえたらと思います。

 

岡畑興産では、真面目に靴をつくっている会社のブログ「くつナビ」を運営しています。

靴や靴の素材、豆知識などさまざまな知識を発信していますので、こちらもぜひご参考ください!

 

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