OKAHATA PEOPLE
2015.03.10
社長の○○
バスの後部座席から運転席ビューは見えない 〜社員から経営がとても遠い訳、リーダーは通訳、リーダーシップのシン・定義〜
- #入社を希望される方へ
- #社長が書いた
2025年2月27日、岡畑社長による「しごとをあそぶ」講演原稿の一部。
目次
A SIDE:リーダーシップを語る前に、まずは「コソッと自分史」↓と、ついて来てくれる人たちの気持ちを必死に考える。
1)コソッと自分史:My Dots Collecting Days:
コソッと社長から
「しごとをあそぶ」用に特別加筆したのは、自分の沿革↓
「フェーズ分けすると、働き出して、
[ダンスフロア期間15年]
自分のことで必死な、“闇雲なDots-collecting”修行期:あの頃は、経営陣の言葉がさっぱり分からなかったな。
(さかながいても、いなくても、糸を垂らしていた時代、とも言う)
[バルコニー期間10年]
地図上の自社の位置、強み弱み、目的地みたいなのが、ぼんやりでも分かって、“意図あるDots-collecting”期。
(さかながいないなら、“別の場所に行こうよ”と言い出せるようになった)
[今から]
Dots-connectingな、刈り取り期。デカい岩がいよいよ動き出すのは、これから。
(“さかな、こっちにいるよ”、ってみんなが教えてくれる時代、だと淡い期待をしております)」
2)Connecting Dotsの前にCollecting Dots、と、伝えたかったこと
“You can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.”~ Steve Jobs
Dotsはそこら中にあって、日々Collectしているかが大事。Dotsは多い方が後々、Connectしやすいぞ、と言う当たり前の話。(Dotsとは、言語習得における語彙、みたいなものだからね)
3)「沿革」をもっと露骨に書くと:
[僕の若かりし、ダンスフロア期v2]
大きなバスの後部座席の後ろの後ろの後ろの方に座っていたので、運転手(経営)の見ている景色なんて、全くわからない。自分のことに必死過ぎて、前の人の後頭部しか見えない時代。だから、「一つの上の役職の視座を持って仕事しろ」というアドバイスになる。
[もう若くない、ダンスフロア後期」と言うのもある。
中途半端に出来てるつもり期なので、リーダーや経営陣に自分の声が届かないことへのイラつきは募るばかり(僕の場合は)。今だからわかる、あのイラつきの理由は、引き出し=要は、Dotsがまだまだ全然足りなかったことにありました。
引き出しがないことに気付いた話↓:
ONL36:今しか言えない父の話1「“気付いた”はいいものの(引き出しがない)」
若くして、例えば30歳で経営という運転席に座ったとしても、全く何も見えなかった/できなかったと思う。座る場所よりも、座席に相応しいDots(経営の語彙や知識や経験、引き出し)の方が、よっぽど大事だった。
今、言葉を差し出すならば、「目の前のヘッドレストばっか見てないで、前の人の席から、運転席を覗いてみ」。次の交差点をどちらに曲がるか位(今まで拾えなかったリーダーの言葉にも)、気付けるかもしれないから。
バルコニーから俯瞰する、リーダーの皆さんへ:
お願いですから、バスの後部座席まで自ら足を運び、後部座席からの限られた景色(現場からは見えないものがあるという事実)を一緒に見て欲しい。そして、運転席から見える景色を丁寧に“通訳”してあげて欲しい。そっと、Dots Collectしようぜ、って伝えて欲しい。
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B SIDE:リーダーシップのシン・定義(ONL37 Revisited)
0)基礎知識:バスとリーダーシップについて
弊社採用挨拶:「まず人。次にやることを決める。」
“FIRST WHO, THEN WHAT – GET THE RIGHT PEOPLE ON THE BUS”ジム・コリンズ(ビジョナリー・カンパニー・シリーズ著者)
リーダーになる、っていうのは、バスのフロントシートに陣取る、バスの運転手になる、ということ(比喩ですよ)。
1)現場から経営が見えない/聞こえないワケ
現場という後部座席(大きな会社だと、だいぶ後ろの方)からは、運転席ビューは全く見えない。視界も限られて、距離もある。まだまだDots(引き出し)も少ない。そりゃ仕方ない。
2)リーダーの大事な仕事:
2A)部下のDotsを増やすこと
2B)限られた視界でも前方の景色(経営の声)をわかるように、通訳すること
2C)部下のボーナスを増やすこと(なすべきことをイエーイってやれば、成果は出るはず)
3)リーダーとは:
せっかくだから、社長目線=リーダーを選ぶ側の話をします。
判断基準①:“運転手を任せられるか”
任せて、“危なっかしくない”こと。初めはマイクロバスから。メジャー周回路線のマイクロバス。事業部長になると、バスがデカくなり、会社や組織によるけど、弊社の場合は、チャレンジ多めなので、未開の地を走るかも、みたいなルートを任せられるか、も基準になる↓
判断基準②:どこ行きのバスか
A)デカい岩を動かす、面白いビジネスと人が集まる場所を目指すバスなら、誰かな〜
B)周回バスなら、誰かな〜
と、「人と組織のフィット」をひたすらに考えます。(世の中的には、適材適所、適所適材)
4)大事なのは、リーダーシップ
[ルール⑧]“リーダーシップとは、なすべきことを、高い熱量で (“よっしゃ~”)やったろうと思ってもらう魔法”
「気持ちの余裕=リーダーはニコニコ、方向を指し示し続けるべし:
“Leadership is the art of getting people to go “hell yeah” to do whatmust be done.”とは、Jim Collinsのリーダーシップを手直ししたもの。
“リーダーシップとは、なすべきことを、高い熱量で (“よっしゃ~”)やったろうと思ってもらう魔法”
この魔法は、リーダーが自分なりに編み出すしかなくて、僕にはそれが、メモを書くこと、ニコニコ(腕を組まずに)、頭の中を(方向を、アイデアを、迷いを)晒し続けること、でした。」
引用:ONL37
5)最後に:
弊社が目指すは、業界のスカンクワークスか出島組織、はたまた、Glue-guyな専門商社。誰も動かせなかった岩を動せる専門商社になりたい。
そのためには、考えを練り上げる技術(リンク)と、このリーダーシップの魔法、を使いこなせないとね。
社員はもちろん、取引先さま、仲間の皆さまが、“よっしゃ〜”とまるでひとつの組織=生き物かのように動き出す魔法。
さらには、“よっしゃ〜”って助けてくれる仲間が指にとまりやすいように、攻めの姿勢で、待つ。待てる。そんな会社になりたい。
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余談0:シン・本社
関わってくれた皆さんがそれぞれ“よっしゃ〜(たまに「え、マジ」)”って、私のクソ初稿を超スピードでグリグリ練り上げてくれた、いちばん直近の成功事例!
余談1:“Be a Leader, not a Manager“についてひとりごと
リーダーはリードし、リードされる、レシプロ、往復運動的。リーダーは隗より始めよ、Lead by exampleしかないんですが、いずれ“必ず”返ってくるもの。必死に後押ししてると思ったら、めちゃ助けてもらってるような。“生きて生かされ、活きて活かされ”な、“We are great”的カルチャーの良さを実感しています。マネージャーはややもすると一方通行的で、下手すればマイクロマネジメント=“I am great (you are not)”的な空気が残る。ここは別途、掘り下げたい話。(“We are great”と“I am great (you are not) ” カルチャーの引用:「Tribal Leadership」/Dave Logan, John King & Halee Fischer-Wright)
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余談2:4タイプとリーダーシップ
ONL39で紹介した4タイプ全てにおいて、リーダーシップ=“よっしゃー”って、Dots集めして、なすべきことをなしてもらう魔法は必要だと思います。
内向x Task=Analyzer型:整備上手(不確かなことはイヤよ)
外向x Task=Director型:突破上手(俺ワタシ要素強め)
内向x People=Collaborator型:仕組み上手(スピードに難あり)
外向x People=Promotor型:始め上手(結果を出せるとは限らない)
引用:ONL39
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余談3:岡畑興産の行き先と、求めるリーダー像(updated)
岡畑興産が目指しているのは、面白い人とビジネスが集まる場所。“この指“にとまってくれた皆さんと一緒に、誰も想像できなかった
①デカい岩を動かして、
②思っても見なかった素晴らしい場所に、一緒に辿り着ける、
そんな専門商社にしたいと思っています。
そのためには、僕は、たくさんの人の“よっしゃ”を引き出す、EI*高きリーダー集団、を作りたい。
*EI=Emotional Intellingece、一般的にEQとも言うけど、“Q”の説明が面倒すぎるので、EIとするが、EI≒Social Intelligenceとした方が僕にはしっくり。ここもう少し定義し直し、社内展開していきたい(ただいま勉強中)。
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参考:
こんなリーダーシップ・スタイルに練り上がって来たのは、上司の頭の中の“当てっこゲーム”が嫌だった原体験から。
以上