2024.09.05
エポキシ樹脂の反応性希釈剤にはどのようなものがある?特徴を確認!
こんにちは、岡畑興産の韓国法人・岡畑コリアの河です。
皆さん、「反応性希釈剤」というものをご存じでしょうか?
後ほど詳しくご説明しますが、今環境にやさしい希釈剤として世界中から注目を集めています。
今回は「反応性希釈剤」についてのお話です。
中でも「エポキシ反応性希釈剤」や、新たに開発された「環境性反応性希釈剤」に注目してご紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
反応性希釈剤とは?
塗料の粘度を低減して塗りやすくするためには、希釈剤を使用します。
この希釈剤の一種が「反応性希釈剤」です。
高粘度の樹脂を低粘度に調節することができる希釈剤で、取り扱いを容易にするために使用されます。
希釈剤はBTX(ベンゼン・トルエン・キシレン)のような溶剤が多いので、VOC(揮発性有機化合物)が発生する問題がありますが、反応性希釈剤は樹脂と反応しVOCがほとんど出ないため、環境にやさしい製品です。
さらに天然原料を使用することで、二酸化炭素の発生も抑えることができます。
一方で「非反応性希釈剤」は一般的にBTXのような溶剤類が多いため、硬化時に揮発しやすく、作業者や環境に多くの問題を引き起こします。
反応性希釈剤は揮発成分がほとんど出ないので、この問題も改善することが可能です。
今後ますます環境に配慮した製品が求められるようになるため、反応性希釈剤の市場規模も拡大していくのではと考えられています。
エポキシ樹脂の反応性希釈剤とは?
エポキシ樹脂の反応性希釈剤は、「エポキシ反応性希釈剤」と呼ばれています。
反応性希釈剤は、エポキシ樹脂の大部分であるビスフェノール-A型エポキシ樹脂と一緒に使用することが多いです。
反応性希釈剤はエポキシ基を持っているため、エポキシ樹脂と混ざりやすいのも、使用されることが多い理由の一つです。
一般的に、ビスフェノール-A型エポキシ樹脂は粘度が高く配合が難しいため、「エポキシ反応性希釈剤」を一緒に入れて粘度を低減させます。
「エポキシ反応性希釈剤」は、エポキシ樹脂の性能を保ちながら、作業性も向上させられます。
混ぜることで、ビスフェノール-A型エポキシ樹脂の物性は少し低くなりますが、配合比率で調整することも可能です。
柔軟性を向上させたり、架橋密度を高めて耐化学性を高めたりという特性も加味することができます。
エポキシ反応性希釈剤の活用例もご紹介!
エポキシ樹脂の反応性希釈剤の活用例をいくつか参考にご紹介します。
1. コーティング
エポキシコーティング剤・接着剤の粘度調整と、作業性向上の目的で使われます。
具体的には、自動車・船舶・家電製品などの内部・外部コーティングが挙げられます。
2. 複合材料の製造
繊維強化複合材料の樹脂含浸性を高めます。
炭素繊維・ガラス繊維などの複合材料の製造において使われます。
3. モールディング(成形)・キャスティング(鋳造)
配合することで、エポキシモールディング剤・鋳造剤の流動性及び硬化特性を調節します。
具体的には、電子部品・装飾品・芸術品などのモールディング(成形)およびキャスティング(鋳造)する際に使用されます。
4. 建設と土木
建設や土木の分野において、エポキシコンクリートの補修剤、防水材の作業性向上に使用されることも多いです。
例えば、底材、接着剤、シーリング剤などで活用されます。
5. その他
ウレタンフォームやシリコン製品などの配合にも活用されており、具体的にはペイント・インク・化粧品などの粘度調節に使用されています。
新しい環境性反応性希釈剤を活用しよう!
韓国の「Kukdo Finechem」が新しい環境性反応性希釈剤を開発しましたので、ご紹介します。
「Kukdo Finechem」の新環境性反応性希釈剤とは?
「Kukdo Finechem」の環境性反応性希釈剤は、既存の石油由来の反応性希釈剤とは異なり、ESGの観点から二酸化炭素の発生を抑えるために作られた反応性希釈剤です。
以下のような特徴があるのが魅力です。
100%バイオ反応性希釈剤
植物や微生物由来の天然原料を使用して開発された、100%バイオ原料由来の反応性希釈剤です。
Bio-ECH(エピクロルヒドリン)を使用
バイオディーゼル由来のエピクロルヒドリン※を使用しています。
※エピクロルヒドリン=エポキシ基と塩素基を持つモノマーのこと
国際試験機関認証を取得
国際試験機関の認証も取得しているため、安心・安全に使える製品です。
Kukdo Finechem 製品リストもぜひチェックしてみてくださいね!
その他、 EcoVadis 認証で「Scorecard: 55点 / Bronze Medal」も受けています。
エポキシ反応性希釈剤は環境にやさしい希釈剤
塗料の粘度を低減して塗りやすくするためには、希釈剤を使用します。
この希釈剤の一種が「反応性希釈剤」です。
希釈剤はBTX(ベンゼン・トルエン・キシレン)のような溶剤が多く、VOC(揮発性有機化合物)が発生する問題がありますが、反応性希釈剤は樹脂と反応しVOCがほとんど出ないため、環境にやさしい製品です。
ビスフェノール-A型エポキシ樹脂は粘度が高く配合が難しいため、一般的には「エポキシ反応性希釈剤」を一緒に入れて粘度を低減させます。
エポキシ反応性希釈剤は、コーティング、複合材料の製造、成型、鋳造、建設など様々な場面で活用されています。
韓国の「Kukdo Finechem」は、既存の石油由来の反応性希釈剤とは異なり、植物や微生物由来の天然原料を使用した100%バイオ原料由来の反応性希釈剤を開発しました。
国際試験機関の認証も取得しているため、安心・安全に使える製品です。
興味を持った方は、ぜひ岡畑興産にお問い合わせください。
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