2022.03.22
食器用洗剤に使われる界面活性剤とは? 効果やオススメの洗剤をご紹介
こんにちは。「岡畑興産」の尾﨑です。
食器用洗剤に使われる「界面活性剤」は、多くの商品で品質表示に含まれているので気になっている方もいるのではないでしょうか。
実際にどのような効果があるのか、種類はあるのか、悪い影響はないかなど詳しく知っておくと、食器用洗剤を選ぶ際の参考になります。
今回は食器用洗剤の選び方のポイントと共に、界面活性剤の特徴や効果、近年界面活性剤入りの食器用洗剤にはどんな種類があるのかをご紹介していきます。
食器用洗剤の選び方のポイントをご紹介!
食器用洗剤は酸性、中性、アルカリ性という液性によって3種類に分けられます。
酸性・アルカリ性の洗剤は刺激が強いため、一般的な家庭で使用される食器用洗剤では、弱酸性・中性・弱アルカリ性の3種類が用いられます。
液性によって洗浄力の強さや肌への刺激性が異なるため、選ぶ際の参考にそれぞれのメリット・デメリットもご紹介しましょう。
液性 | メリット・デメリット |
弱酸性 | ・肌に優しい ・洗浄力は控えめ |
中性 | ・一番メジャーなタイプ ・洗浄力と肌への刺激のバランスがとれている |
弱アルカリ性 | ・油汚れに強い ・肌への刺激は高め |
この他、選び方のポイントとして以下の点をチェックすることをおすすめします。
- 泡立ち・泡持ちの良さ
- 洗浄力以外の効果
- 容器の使いやすさ・デザイン性
- 界面活性剤の濃度・種類
泡立ち・泡持ちが良いものを選ぶと、何度もつぎ足さなくて良いため、時短になる・少量で済むなどメリットが大きいです。
洗浄力以外の効果だと、除菌効果や速乾性、保湿効果などがチェックポイントとなるでしょう。
容器は、定番のスクイーズボトル以外にも、あらゆる部分に行き届くスプレータイプや、容量も多くおしゃれなディスペンサータイプなど、さまざまなデザインが出ています。
重視したい点やインテリアとの兼ね合いで選んでみてはいかがでしょうか。
また、界面活性剤の濃度によっても洗浄力は変わり、種類によって特性も変わります。
数値が高いほど洗浄力は高まるので覚えておくと良いでしょう。
次で界面活性剤の種類や効果について詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!
食器用洗剤に使われる「界面活性剤」とは?その種類や効果を解説
界面活性剤とは、「本来混ざり合わないもの同士を混ざるようにする性質を持つ」成分です。
例えば水に油を垂らしたときに、水と油は混ざり合いません。
このとき、水と油の境目を「界面」といいます。
界面活性剤はこの“界面”に作用して、水と油を混ざりやすくする働きをします。
つまり、食器に残った油に界面活性剤が作用することで、水に混ざりやすくして洗い流しやすくするというメカニズムです。
界面活性剤は由来別に分けると以下の2種類に分類されます。
【合成界面活性剤】
石油由来の原料などを合成することで人工的に作り出した界面活性剤。
以前は環境や人体に良くないものもありましたが、現在は環境や人体に配慮した製品が登場しています。
【天然由来界面活性剤】
ヤシ油やパーム核油などを原料とした界面活性剤。
サステナブルな界面活性剤ということで近年注目されています。
一方で、界面活性剤を性質で分けると以下の4種類に分類されます。
種類 | 特徴 | 主な成分 |
アニオン界面活性剤 | ・泡立ちが良い ・温度の影響を受けにくい |
・スルホン酸塩 ・硫酸エステル塩 |
カチオン界面活性剤 | ・帯電防止効果がある ・繊維などへ吸着する |
・アミン塩型 ・第4級アンモニウム塩型 |
両性界面活性剤 | ・肌に優しい ・水への溶解性に優れる |
・カルボン酸塩型 ・アミノ酸型 ・ベタイン型 |
非イオン界面活性剤 | ・泡立ちが少ない ・温度の影響を受けやすい |
・エステル型 ・エーテル型 ・ポリオキシエチレン |
食器用洗剤には主にアニオン界面活性剤、両性界面活性剤の2種が使われています。
アニオン界面活性剤に含まれる硫酸エステル塩は、水温に影響を受けにくく硬水にも泡立ちを発揮する効果があります。
両性界面活性剤のベタイン型は皮膚や眼に対する刺激性が弱く、他の活性剤と組み合わせることで、さらに洗浄力や泡立ちを良くすることができます。
近年人気の界面活性剤入り食器用洗剤は?
近年は、次のような界面活性剤入り食器用洗剤の人気が高まっています。
- 高濃縮タイプの食器用洗剤
- 泡スプレータイプの食器用洗剤
- 肌への刺激が少ないベタイン系活性剤配合の食器用洗剤
少量でも高い洗浄力を発揮する製品が登場しており、容器包装プラスティックの省資源化につながっています。
また、植物由来の地球に優しいサステナブルな界面活性剤を使用した食器用洗剤も多く出ています。
環境にも優しい食器用洗剤については、岡畑興産ブログ「環境汚染を防ぐ食器用洗剤とは?界面活性剤との関係性」をぜひチェックしてみてくださいね!
食器用洗剤の選び方を知って洗い物を快適に!
食器用洗剤を選ぶ際は、酸性・中性・弱アルカリ性など液性ごとの特徴、泡立ち・泡持ちの良さ、除菌効果や速乾性などの効果、容器の使いやすさ・デザイン性、界面活性剤の濃度・種類をチェックするのがおすすめです。
また、界面活性剤には種類があり、大きく分けると石油由来の原料などを合成することで人工的に作り出した「合成界面活性剤」、ヤシ油やパーム核油などを原料とした「天然由来界面活性剤」があります。
この他、水温に影響を受けにくく硬水にも泡立ちを発揮する「アニオン界面活性剤」や皮膚や眼に対する刺激性が弱い「両性界面活性剤のベタイン型」など、性質もさまざまです。
それぞれに特性があるため、「どんな界面活性剤を使用しているのか」に注目してみるのも良いのではないでしょうか。
ちなみに、岡畑興産ではAOSというアニオン界面活性剤をおすすめしております。
詳しく知りたい方は、岡畑興産が運営している常設オンライン展示会「どこ展-どこでも、ひとり展示会」や岡畑興産ブログ「オレフィン(C14-16)スルホン酸Naとは?効果や安全性を解説」でも、アニオン系界面活性剤、オレフィン(C14-16)スルホン酸Naを詳しく説明しています。
他にもさまざまな化粧品原料を詳しく展示していますので、ぜひお越しくださいね。