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2024.08.01

1,2-ヘキサンジオールとは?特徴や危険性もご紹介

こんにちは、岡畑興産の菅澤です。

 

「1,2-ヘキサンジオール」という化合物をご存じでしょうか?

 

現在、化粧品に多く利用されているので、商品の成分表示で見たり、化粧品を手作りする方は成分として手にしたことがあるかもしれません。

 

実は、1,2-ヘキサンジオールは化粧品以外にも多数使われています。

 

今回は、1,2-ヘキサンジオールについて詳しくお話ししたいと思います。

 

危険性はないかという点についても解説しますので、参考にしてくださいね!

プリンター

 

 

1,2-ヘキサンジオールとは?その効果も解説

1,2-ヘキサンジオール(CAS番号:6920-22-5)は、以下の化学式で表される二価アルコールで、その名前が示す通り、ヘキサン(6つの炭素原子を持つ炭化水素)の1位と2位に水酸基(-OH)が結合した化合物です。

1,2-ヘキサンジオール

この化合物は、その抗菌活性と水やアルコールによく溶ける溶解性に優れているため、化粧品や化粧品に多く利用されています。

 

化粧品では、保湿成分や抗菌補助剤として使用されることが多いです。

溶剤としてさまざまな成分を溶かす役割をすることから、そのほかの産業でも広く利用されており、後ほど詳しくご紹介しますが、インクジェットや塗料の材料、プラスチックの製造などで活用されています。

 

 

1,2-ヘキサンジオールの用途もチェック

印刷

化粧品によく使用されるとお伝えしましたが、1,2-ヘキサンジオールはさまざまな化粧品の基本成分となっており、化粧水や美容液のような基礎化粧品だけでなく、メイク用品やヘアケア・ヘアカラー用品にも活用されています。

 

また、手作りで化粧品を作る際に、防腐剤として取り入れることもあるようです。

 

化粧品以外での用途は?

それでは、化粧品以外での1,2-ヘキサンジオールの用途についても確認してみましょう。

 

インクジェット

インクジェット材料用の注目材料でもあります。

 

1,2-ヘキサンジオールは、近年需要が増えつつ有る水性インクジェットに適しています。

 

では、なぜ1,2-ヘキサンジオールが水性インクジェットに適しているのでしょうか。

1,2-ヘキサンジオールは、その名前が示す通り、ヘキサン(6つの炭素原子を持つ炭化水素)の1位と2位に水酸基(-OH)が結合した化合物で、構造的にインク材料の表面張力を調整する能力を持っているからです(油分と水分を混ぜるために使う界面活性剤のような役割をします)。

 

これにより、インクが紙や他の媒体に均一に広がり、鮮やかで均一な色を生み出すことが可能になります。

 

さらに、1,2-ヘキサンジオールには水分を保持する能力があるため、インクが乾燥しすぎてしまうのを防いだり、細菌の増殖を抑える効果もある為、インクが長期間保存される際に重要な役割を果たします。

 

塗料業界

1,2-ヘキサンジオールは、塗料業界でも利用されています。

その理由は、この化合物が塗料の乾燥時間を短縮し、塗料の流動性を改善するためです。

 

接着剤製造

1,2-ヘキサンジオールは接着剤製造業界でも利用されています。

この化合物は接着剤の乾燥時間を短縮し、接着剤の性能を向上させます。

 

プラスチック製造

プラスチック製造業界でも1,2-ヘキサンジオールが利用されています。

この化合物はプラスチックの柔軟性を向上させ、製品の耐久性を高めます。

 

 

1,2-ヘキサンジオールの安全性は?危険性はある?

1,2-ヘキサンジオールは、化粧水や美容液をはじめ、エイジングケア化粧品やヘアケア用品などのさまざまな化粧品に配合されており、刺激性や毒性、アレルギーの問題がほぼない安全性の高い化学物質です。

 

そのため、乾燥肌や敏感肌の方にもお利用いただける可能性の高い成分と理解されております。

 

とはいえ、化学物質ではありますので、万人に対し、100%安全ではない可能性もあります。

 

眼への刺激性のリスクもうたわれており、目元に使う場合は注意する必要があります。

 

念には念を!ということで、皮膚にご懸念をお持ちの方は本成分配合品のご使用前にパッチテストをしてご使用リスクを確認されることをおすすめいたします。

 

 

1,2-ヘキサンジオールの特徴や危険性を知って上手く活用を

1,2-ヘキサンジオールの化粧品以外の用途を含めまとめてみましたが、いかがでしょうか?

 

1,2-ヘキサンジオールとは、ヘキサンの1位と2位に水酸基(-OH)が結合した化合物のこと。

 

肌に優しく、安全性が高い為、製品が人々の肌や目に触れる可能性がある場合でも安全性が確保できると考えられます。

 

ただし、お肌に少しでも自信がない方は事前にパッチテストをご検討ください。

 

その特性を活かして、さまざまな産業で利用・検討されていますので新たな用途が見つかったり今後も期待できる材料です。

 

皆さんもぜひ、1,2-ヘキサンジオールの可能性を探ってみてくださいね。

新たな発見があるかもしれませんよ。

 

また、「岡畑興産ブログ」では、さまざまな機能性原料・化粧品原料を詳しくお伝えしており、常設オンライン展示会「どこ展 2.0」でもさまざまな原料をご紹介しています。

興味のある方はチェックしてみてくださいね!

 

岡畑興産 菅澤 スゲザワ

岡畑興産株式会社
機能化学品事業部

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