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岡畑興産ブログ

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2023.10.19

マスキング香料とは?特徴や用途をご紹介

こんにちは「岡畑興産」の川野です。

 

悪臭の対策において「マスキング」という言葉を聞いたことはないでしょうか?

 

近年この「マスキング」を目的に香料がトイレの消臭剤や、食品のフレーバーとして使用されています。

 

今回は、生活の中で気になる香りやにおいを軽減するための「マスキング香料」の特徴や使い方をお話ししていきます。

 

 

マスキングとは?

マスキングには、覆う・かぶせる・隠すといった意味があります。

 

不快なにおいを軽減するための対策のひとつに「マスキング法」という方法があり、これは悪臭に対してより強い臭いがするものを被せることで消臭する方法です。

 

ある種の特定のにおいを感じると、他のにおいが感じられなくなるという心理学的・生理学的現象があるのですが、「マスキング法」ではそれを利用して不快なにおいを心地よい香りにすることができます。

 

このマスキング法に使われる香料を「マスキング香料(マスキング剤)」といいます。

 

わかりやすく言うと、芳香剤入り消臭剤です。

 

皆さんが普段使っている、消臭効果のあるフレグランスや「ファブリックスプレー」、また、食品から香るフレーバーも、「マスキング香料」にあたります。

 

具体的にどんなものにマスキング香料が使われているか、次で詳しくご説明しましょう。

 

 

マスキング香料の主な用途は?

身近にあるマスキング香料は主に「フレグランス」と「フレーバー」に種類が分かれます。

 

フレグランスとしての用途

  • ファインフレグランス(香水・オーデコロン)
  • ハウスホールド(洗濯用洗剤・柔軟剤・消臭スプレー)
  • トイレタリー製品(石鹸やシャンプー、ボディソープ、入浴剤)

 

ファインフレグランスは香水・オーデコロンのように香りそのものを楽しむ製品ですが、その人自身のにおいも気にならなくする効果もあるため、マスキング香料ともいえます。

 

最近では、香りを重視するシャンプーや柔軟剤などにも「ファインフレグランス」というワードが含まれていることが多いです。

 

ハウスホールド製品は住居・家具用製品や台所用製品のことで、洗濯用洗剤・柔軟剤・消臭スプレーのほかに、台所用洗剤や生ゴミ消臭剤なども含まれます。

 

トイレタリー製品は人の肌や髪などを清潔に保つために使われる日用品のことですが、汗のにおいなどを消すためにマスキング香料が配合されています。

 

このように、マスキング香料は意外と日常の中に溶け込んでいるのです。

 

良い香りがすることで不快なにおいが気にならなくなる効果だけでなく、人間は香りに対して「良いにおい」というプラスイメージを持っているため、フレグランスを製品に使うことによって、商品価値が上がるメリットもあります。

 

また、嫌な基剤臭をカバーする方法や、不快臭を良い香りの構成成分として取り込む香料で調和させることによって、不快臭を心地良い香りに変える方法も利用されています。

 

例えば、ごみ収集車に搭載し、収集作業員の衛生対策を目的に開発されたミラクルキヨラがそのひとつです。

 

フレーバーとしての用途

  • 飲料
  • デザート、菓子
  • パン類
  • 冷凍食品
  • 調味料
  • 加工食品

 

食品素材本来の好ましくないにおいがある場合や、加工工程で発生する加熱香や発酵臭などにより、食品として適さないにおいが生じる場合に、その臭いをマスキングするために使用されています。

 

例えば、酢、ヨーグルト、果汁飲料などの酸味感・酸臭を和らげる長谷川香料のマスキングフレーバーが代表的です。

 

ちなみに食品衛生法では、香料は「食品の製造または加工の工程で、香気を付与または増強するために添加される添加物及びその製剤」と定義しています。

 

 

マスキング香料の課題点もご紹介

生活の中で感じる悪臭に使用する消臭剤や甘い香りのするパンなど、身近な製品に「マスキング香料」が使われていることがわかりましたね。

 

実は「悪臭」とされるものは変化しており、平成時代では生活空間で当たり前であった体臭や料理のにおいが、次第に悪臭と認定されるようになり、高度経済成長期には工場由来のにおいも悪臭と認定されるようになりました。

 

それからも香水などの香りが強いことを「香害」と呼ぶようになるなど、私たち日本人にとって、においは排除すべきという概念が定着していました。

 

マスキング香料を使うことに向けては、下記3点の課題があるとされています。

  • 香りの再構成と制御が難しいこと
  • 感じ方の個人差が大きいこと
  • 効果のエビデンスが弱いこと

 

香りの分析には、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GC/MS分析)などで主成分を求める方法と、人が嗅いだ感覚を結果とする方法の2種類があります。

 

ただしGC/MS分析では、においと関係ない成分も検出される可能性があります。

また、多成分でできたにおい(複合臭)は、個々の成分とは異なるにおいになる場合があり、人が嗅いだ感覚を成分に当てはめることが難しいです。

 

そのため、各企業で日々開発が進められています。

 

 

働く環境の臭気対策やゴム製品にもマスキング香料が活用されている!

皆さんの工場・製造現場・更衣室・人が集まる場所の香りについて、考えたことがありますでしょうか?

 

入社したとき、出勤したときに感じていたにおいも、工場中で働いているとわからなくなっている可能性があります。

 

弊社では、食品や生活の中だけではなく、作業や労働環境の改善、近隣・周辺環境への配慮を目的に臭気対策に取り組んでおり、働く環境をより良くするお手伝いをしています。

働く環境の不快なにおいを取り除くことにも、マスキング香料が役立つのです。

 

マスキング香料にはご紹介したような課題はありますが、弊社は下記3つのポイントで選定を進めています。

 

  1. 作業・労働環境及び、近隣・周辺のにおい環境の現場調査(官能・分析)を行う
  2. 現場調査から、消臭ターゲット成分を明らかにする
  3. 消臭ターゲット成分情報に基づき、効果的なマスキング香料及び活用法をご提案する

 

働く環境の臭気対策の取り組みについては、以下で詳しく紹介しております。

ぜひ、ご一読ください!

 

ゴム製品のマスキングについて

小学生のときに各クラスに一人は「良い香り」の練り消しを持っていたと思います。

 

私は、消しかすを集めて、黒い練り消しを作っていました。

友人の筆箱からはフルーツの甘い香りがしていてとても羨ましかった思い出があります。

 

皆さんも、そういった経験から「練り消し」は「良い香り」がするものという印象をお持ちではないでしょうか。

では、産業用のゴム製品については、どう思われていますか?

 

実は、産業用のゴム製品は「臭い」が当たり前になっています。

 

弊社は「ゴム製品は臭くない」というゴム製品の新常識を作るべく、取り組みを行っています。

 

進めていく上でわかったことがいくつかあり、製品中の臭気対策を目的にした取り組みを以下でもご紹介しております。

こちらも、ぜひご一読くださいね!

 

 

マスキング香料は商品も環境も改善できる!上手く活用を

悪臭に対して、より強い臭いがするものを被せることで消臭する方法が「マスキング法」です。

 

ある種の特定のにおいを感じると、他のにおいが感じられなくなることを利用し、不快なにおいを心地よい香りに変えることができます。

 

マスキング法に使われる香料を「マスキング香料(マスキング剤)」といいますが、主に「フレグランス」と「フレーバー」に種類が分かれます。

 

フレグランスなら、例えばファインフレグランス(香水・オーデコロン)、ハウスホールド(洗濯用洗剤・柔軟剤・消臭スプレー)、トイレタリー製品(石鹸やシャンプー、ボディソープ、入浴剤)など。

 

フレーバーなら、飲料、デザート、菓子、パン類、冷凍食品、調味料、加工食品などにマスキング香料が使われています。

 

フレーバーは食品素材本来の好ましくないにおいがある場合や、食品として適さないにおいが生じる場合に活用されます。

 

ただし、においを悪臭と感じる基準は人それぞれであるため、現在も各企業で日々開発が進められています。

 

岡畑興産でも臭くないゴム製品を作るための、取り組みを行っています。

 

また、岡畑興産が運営している常設オンライン展示会「どこ展-どこでも、ひとり展示会」や「岡畑興産ブログ」では、さまざまな機能性原料・化粧品原料を詳しく展示していますので、そちらもチェックしてくださいね。

岡畑興産 川野

岡畑興産株式会社
機能化学品事業部

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