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岡畑興産ブログ

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2022.09.20

スーパーエンプラとは?その特徴や用途について詳しく解説!

こんにちは。「岡畑興産」の竹内です。

 

みなさん「エンプラ」と「スーパーエンプラ」の違いをご存じでしょうか。

 

通常のプラスチックよりも機械的強度や耐熱性が優れている特徴がありますが、「スーパー」と付くと、「なんだか、さらに凄そう…」と感じるかもしれませんね。

 

今回はエンプラ・スーパーエンプラそれぞれの違いや特徴・種類・用途、作られた背景などを紹介いたします。

通常のプラスチックとの違いも、あわせてお伝えしますね。

 

 

エンプラ・スーパーエンプラとは?特徴、種類、用途を解説

エンプラ・スーパーエンプラとはどのようなものなのか、特徴や種類、用途をお伝えしていきます。

あわせて通常プラスチックとの違いもご紹介しますので、参考にしてくださいね。

 

エンプラ(エンジニアリングプラスチック)とは?

エンプラ(エンジニアリングプラスチック)は、通常のプラスチックより機械的強度に優れており、耐熱性が100度以上の樹脂のことを指します。

 

100℃以上の環境下で使用され、高い機能を必要とされる電気製品の外装・機構部品・駆動部品、自動車や自動車部品、工業用品を中心に使われています。

身近な用途では、ヘッドランプ、カーポート、電源アダプター、ポンプ部品、合成繊維(ナイロン・ポリエステル)などがあります。

 

エンプラの主な種類は以下の通りです。

  • PC(ポリカーボネート)
  • PA(ポリアミド)
  • POM(ポリアセタール)
  • m-PPE(変性ポリフェニレンエーテル)
  • PBT(ポリブチレンテレフタラート)

 

スーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック)とは?

さらに耐熱性が高い(150℃以上)樹脂を、スーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック)と呼びます。

耐熱性だけで無く、機械的強度はもちろん、耐薬品性、寸法安定性、生体適合性などに優れたプラスチックです。

 

エンプラと同じく電子部品や自動車部品でも多く使われていますが、エンプラよりもさらに厳しい環境化で使われる工業製品に活用されています。

身近な用途では、ICソケット、コネクター、スイッチ、プリント基板、アイロン、時計、航空機内装などがあります。

 

また、安価に大量生産できるとうこともあり、自動車のエンジンまわりの部品や電装部分など、金属部品の代替としても期待されている素材です。

 

スーパーエンプラの主な種類は以下の通りです。

  • PPS(ポリフェニレンスルフィド)
  • PSU(ポリサルホン)
  • PPSU(ポリフェニレンサルホン)
  • PAR(ポリアリレート)
  • PES(ポリエーテルサルホン)
  • PEI(ポリエーテルイミド)
  • PAI(ポリアミドイミド)
  • LCP(液晶ポリマー)
  • PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)
  • PFA(パーフルオロアルコキシアルカンポリマー)
  • PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)
  • PEK(ポリエーテルケトン)
  • PEKK(ポリエーテルケトンケトン)

 

岡畑興産では、スーパーエンプラの「PEKK」を扱っております。

 

PEKKは、高温部での使用を含む自動車関連部品(エンジンなど)、航空宇宙関連の材料部品、電線被覆や電気・電子関連部品、電子回路基板、医療機器、薬品・溶剤・腐食性ガス製造ラインの部品などで使用されています。

 

岡畑興産で扱う中国山東省淄博市にある化学メーカーが開発したPEKKは、原料から一括した生産をしております。

詳しくは「どこ展」や過去のコラムもご参照ください。

 

通常(汎用)プラスチックとエンプラ・スーパーエンプラの違いは?

エンプラ・スーパーエンプラとの違いは、通常(汎用)のプラスチックは、耐熱性が100度未満の樹脂を指しているということ。

比較的安価で融点が利くため加工がしやすく、日用品から工業用品まで、幅広い用途に使われています。

 

種類には以下のようなものがあります。

  • PE(ポリエチレン)
  • PP(ポリプロピレン)
  • PET(ポリエチレンテレフタレート)
  • PVC(ポリ塩化ビニル)
  • PS(ポリスチレン)
  • ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)
  • AS(アクリロニトリルスチレン)
  • PMMA(ポリメチルメタアクリレート)

 

 

エンプラ・スーパーエンプラが作られた背景や課題点とは

1930年代にアメリカのデュポン社が、エンプラの一種であるPA(ポリアミド)を生産しました。

その後、スーパーエンプラのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、エンプラのPOM(ポリアセタール)が開発されました。

 

やがて国内においても、1960年代には高度経済成長期を迎え、大量生産の時代に。

従来の金属に代わり、「軽く、加工性に優れ、安価な」エンプラのニーズが高まり、次々に新しいエンプラが開発されました。

 

後にエンプラを改良したスーパーエンプラも開発され、現在もその開発は続いております。

 

エンプラ・スーパーエンプラの課題点とは

エンプラ、スーパーエンプラと高機能・高性能になるにつれ、コストも高くなる傾向にあります。

 

また、加工にはその樹脂を溶解させる必要があり、加工機械も高額となることがあります。そのため、コストと性能のバランスが重要になってきます。

 

弊社で取扱いのあるPEKKは、コストと性能のバランスにも優れたスーパーエンプラです。

 

 

エンプラ・スーパーエンプラの特徴や用途を知って上手く活用を

エンプラとはエンジニアリングプラスチックの略で、耐熱性が100度以上の樹脂のことを指します。

さらに150℃以上の耐熱性がある樹脂を、スーパーエンプラと呼びます。

 

機械的強度や耐薬品性、寸法安定性、生体適合性などに大変優れたプラスチックです。

 

エンプラ・スーパーエンプラは、1930年代に開発されたPA(ポリアミド)に始まり、現在でも開発が続いております。

 

スーパーエンプラは、エンプラよりもさらに厳しい環境化で使われる工業製品に活用されており、電気自動車、宇宙開発、医療、ITなどの最新技術にも、多くのスーパーエンプラが使われています。

 

エネルギー問題をはじめとする社会問題解決にもスーパーエンプラは貢献しており、今後、需要はさらに高まると予想されています。

 

 

岡畑興産は、東アジアを中心とした化学品専門商社です。

取り扱いのある機能製品・香粧品関連原料は「どこ展」でもご紹介しておりますので、よければそちらも覗いてみてくださいね。

岡畑興産 竹内 タケウチ

岡畑興産株式会社
機能化学品事業部

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