こんにちは。岡畑興産靴受託事業部 のかげやまです。
皆様はランニングサンダルをご存じでしょうか。
ランニングシューズではございません。「サンダル」です。
「走るのに!?サンダル!?」とびっくりされる方が多いですが、実は沸々と話題沸騰中なんです。
ランニングサンダルは、靴下も履かないので開放感があり、本来の身体のフォームを取り戻せるメリットもあります!
でも、どんな場所で履くのが良いか、まだ謎に思っている方もいるでしょう。
今回はランニングサンダルとは何なのか、その魅力や選び方とともに、詳しくご紹介していきます。
ランニングサンダルとは?特徴や魅力をご紹介
先に簡単にご説明すると、ランニングサンダルとは「舗装されていない道を走る」とき用に作られているサンダルです。
ランニングサンダルはワラーチとも呼ばれ、日本の草鞋が語源となっているともいわれています。
作りは、薄いゴムソールに紐を通したシンプルなデザインのものが多いです。
靴下も履かず、素肌がほとんど出ている状態なので「大丈夫なの?」と思う方もいるかもしれませんね。
でも、ぜひ一度は試して欲しいほど良いんです。
まるで素足で走っているような感覚で気持ち良く、足本来の機能もを取り戻せるともいわれています。
ランニングサンダル の魅力は何といっても薄いゴムソール。
実はこの作りが”走り方を変える”助けになってくれます。
私達の一般的な走り方というのは、自然にランニングシューズに適応するために踵着地になりがちです。
ランニングサンダルである程度の距離を走ろうとすると、自然に足が痛くならないような走りに修正されていきます。
地面の凹凸を直に感じることで、どう足をおけば良いか、どう走れば痛くないかなど、自分自身で自然と判断できるようになっていくのです。
サンダルでの走りを習得したら、普通の靴でのランニングでも走りがスムーズに感じるなど、違いがわかることでしょう。
トレイルランニングが好きな方は特に、野生みあふれる感じで走る感覚が癖になること間違いなしです。
今はロードでのランニングの際に履かれる方も増えています。
ランニングサンダルが注目されたキッカケがすごい
ランニングサンダルが脚光を浴びたのは、フルマラソンよりさらに過酷なウルトラマラソンの100㎞級で2位と大差をつけた、サンダルを履いたタラウマラ族の女性の存在でした。
なんと、彼女は100kmのマラソンを「スカートにサンダル」という出で立ちで挑みます。
しかもサンダルは、古タイヤから切り取って自作したサンダルでした!
タラウマラ族は家族のために何十キロと離れた場所まで水や食料を運ぶために毎日走ります。
もちろん、この自作サンダルでです。
タラウマラ族が世間に大きく知られたのは、タラウマラ族について描かれた「BORN TO RUN」という一冊の本の影響が大きいです。
ネタバレになるので内容は伏せますが、この本は人間にとって”走ることとは何であるか”を考えさせられる本です。
ぜひ興味のある方は実際に手に取って読んでみてください!
ランニングサンダルのサイズの選び方は?
ランニングサンダルで注意して頂きたいのが、サイズの選び方です。
普通のシューズとなると、構造上”捨て寸”と呼ばれる、靴の内部にゆとりを持たせるための空間があります。
例えば普段28cmのシューズを履いている方でも、実寸の足のサイズはそれよりも小さいはずです。
ですが、ランニングサンダルの場合は捨て寸がありませんので、素足の実寸サイズに合うようにサイズ選びをすることが必要なんです。
買った後に合わない! とならないためにも、ぜひ店頭で試着されることをおすすめします。
おすすめのランニングサンダルもチェック!
イチオシのランニングサンダルのブランドをご紹介します。
LUNA SANDALS(ルナサンダル)
創業者のTEDさんが、タラウマラ族のマニュエル・ルナ氏から直々にワラーチの作り方を伝授してもらい生まれたのが「LUNA SANDALS」です。
ソールはビブラムソールを数多く採用しており、様々なタイプの中から好みのものを選ぶことができます。
また、厚みも多種多様です。
実はLUNA SANDALSと弊社の取り組みについて、TEDさんのロングインタビューもございます!良ければぜひご覧ください。
実際の所、岡畑興産のOEMどうなの? そんな疑問に答えるLUNA SANDALS Ted McDonald氏
「LUNA SANDALS」の中でもおすすめなのが、以下の2足です。
WINGED EDDITION OSO FLACO(オソフラコ ウィング ド エディション)
基本的にランニングサンダルはどのブランドもゴムソールにストラップを直接取り付けているのですが、この「WINGED EDDITION」はウイングパーツと呼ばれるパーツを搭載しています。
足当たりが良く、フィット感も良好で初めての方におすすめです。
RETRO OSO FLACO(レトロオソフラコ)
伝統的なランニングサンダルの構造を踏襲したモデルです。
この「LUNA SANDALS」の「RETROシリーズ」は直接アウトソールにストラップを通すタイプのもの。
踵には柔らかいヒールパッドが搭載されており、長距離ランニングによる踵の怪我を防ぎます。
ストラップの結び方も伝統に忠実でありながら、さらに足当たりが良くなるようにアップデートされています。
また、ソールに凹凸のないシンプルなVenado 2.0(ベナード)も人気が高いので、ぜひチェックしてみてくださいね!
ランニングサンダルの特徴や魅力を知って購入の参考に!
いかがだったでしょうか!
ランニングサンダル(ワラーチ)で走ることは、ただのランニングのための道具ではありません。
ヴィーガンの方はただお肉を食べないのではなく、地球への愛や、動物と共に生活すること、命を大切にすることを含みます。
そこには深い思想や哲学があります。
ランニングサンダルもそれに似ています。
ただサンダルを履いて走るのではなく、走ることへの深い哲学があります(詳細は書籍「BORN TO RUN」に譲ります)。
このコラムが皆さんにとってランニングサンダルに興味を持つきっかけになれば嬉しいです!
岡畑興産では、真面目に靴を作っている会社のブログ「くつナビ」を運営しています。
靴や靴の素材、豆知識などさまざまな知識を発信していますので、こちらもぜひご参考くださいね。