こんにちは、岡畑興産靴受託事業部の伊集院です。
先日、帝人コードレ株式会社(本社:大阪)と、靴の製造過程について学ぶ勉強会を開催しました。岡畑興産の営業メンバーがプレゼンターを務め、靴作りに関する詳細な知識を共有しました。社員同士の交流もあり、双方にとって非常に有意義な機会となりました。
当日の様子は以下の動画をご覧ください!
勉強会開催のきっかけ
岡畑興産は、長年にわたり帝人コードレ製品(人工皮革・フィルム)を取り扱っています。この勉強会は、岡畑興産靴受託事業部の業務の中核である、「靴作り」への理解を深めていただき、靴向け帝人コードレ製品の開発を支援する目的で開催しました。
特に今回は、サッカースパイクのOEMにおいての製造過程に焦点を当てました。靴の製造過程は、靴のコンセプトを決める初期開発から始まり、プロトタイプサンプル、1st~2ndサンプル、グレーディングサンプル等、複数の工程を経て一足の靴が完成します。
そのすべての過程で、私たち商社は多岐にわたる役割を担っていますが、これらのプロセスに関する知識を共有し学ぶことで、帝人コードレとの信頼関係をより一層強化したいと考えました。
勉強会の内容
勉強会は、まずプレゼンターによる靴の製造過程の全体的な説明から始まりました。
その後に生産工程の1つ1つの工程での重要な点や注意点、岡畑興産の役割についても詳述しました。
さらに、靴を製造する過程において必要になる「ラスト」と呼ばれる木型についても詳しく解説しました。靴を作るための原型となるもので、フィッティングや靴デザインに大きな影響を与える重要な要素です。一般的には木型専門会社に製作を依頼します。ラストの寸法で覚えておきたいキーワードはラストの全長とボールガウスと呼ばれる点です。
ソールの開発においては、想定されるグラウンドによってソールの種類が異なり、ソールが異なることによってグリップ力等、パフォーマンスにも違いが出てきます。適切なソールを選ぶことで、靴の耐久性を保ち、パフィーマンスを最適化することができます。
次に、量産のプロセスに移りました。これらの工程も品質管理の観点から非常に重要です。ミリ単位の精度、縫製の緻密さ、そして最終的な仕上げ作業での微調整など、細部にわたるこだわりが、私たちが提供する靴の品質を支えています。
また、量産ステージで靴工場がどのような作業を行っているか、実際の映像を見ながら学びました。実は手作業でやっている部分や、機械化が進んだ部分など、映像があることで、より深い理解が出来たとのお声をいただきました。
製品検品の段階では、X線検査や顧客先基準に沿って行い、出荷数の5%をランダムにピックアップして検品を行います。お客様へ届ける靴は、出荷前に問題のない製品を確保するための厳しいチェック体制が整っています。
靴製造過程での岡畑興産の役割
勉強会の中で、私たちの商社が生産工程の各段階でどのような役割を果たしているかについても詳しく触れられました。岡畑興産は、単なる素材の供給者ではなく、製造過程全体に深く関与しています。
たとえば、素材調達においては、国内外の信頼できるサプライヤーと連携し、厳選した素材を安定供給しています。また、製造工程においても、各工場との緊密なコミュニケーションを通じて、品質が一貫して保たれるよう管理を行っています。
勉強会後の交流会について
勉強会の後半では、帝人コードレの方々との交流が行われました。質疑応答のセッションでは、製造過程に関する具体的な質問が多く寄せられ、活発な意見交換が行われました。
岡畑興産靴受託事業部として気を付けている点や、どのぐらいで靴ができあがるのか、量産過程でのバフがけの必要性や起こりうるトラブルなど、様々な質問をいただき、岡畑興産としても、よりいっそう靴の製造課程を理解し考える機会となりました。
また、靴作りにおいて頻繁に起こる「プリント・ソールの剥離」や「移染」、「左右高低差違い」などの失敗事例についても共有し、特に注意すべきポイントをお伝えしました。
このような交流の機会を通じて、私たちの取り組みが取引先にも理解され、信頼関係がさらに強化されることを実感しました。また、帝人コードレの皆さんからの質問やフィードバックを受け取ることで、私たち自身も新たな視点を得ることができ、業務や靴について、より深く理解することができました。
最後に
今回の勉強会を通じて得た知見は、私たち岡畑興産靴受託事業部にとって非常に価値のあるものでした。靴作りにおける各プロセスの重要性を再確認するとともに、帝人コードレとの協力関係をさらに深めるきっかけとなりました。
また、今回の勉強会を通じて得た知識やフィードバックをもとに、より良い営業戦略を構築していく予定です。私たちは、お客様に最高の価値を提供するために、常に進化し続けます。そして、今回のような勉強会を通じて、取引先や業界全体との連携を強化し、共に成長していくことを目指しています。
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※岡畑興産株式会社は、化学品事業と靴受託事業が連携し、機能性素材の材料開発・用途開発を進めています。