こんにちは、岡畑興産のいまふくです。
みなさんは「グレーディング」という言葉を聞いたことはありますか?
アパレル業界でよく使われる言葉なので、気になっている方もいるかもしれませんね。
簡単に伝えると「型紙を調整すること」なのですが、靴の製造においても、この「グレーディング」は大事な製作工程です。
今回はこの「グレーディング」に注目し、グレーディングの概要や、洋服や靴におけるグレーディングを含めた製造の進め方、グレーディングのポイントなどを一緒に確認していきましょう!
アパレル業界・靴の製造における「グレーディング」とは?
洋服を作っていく際、デザインが決まった後にパタンナーが標準サイズで型紙を作成します。
しかし、洋服のサイズは皆さんが店頭でもご覧になっているように通常1サイズではないですよね?
S~L、XLなど複数のサイズを用意しているブランドが多いと思います。
この標準サイズの型紙を、各サイズに拡大縮小していく作業を「グレーディング」と呼んでいます。
その際に、元のシルエットを保ったままデザインやバランスを調整していくことも重要となります。
靴の製造における「グレーディング」も解説
それでは、靴の製造における「グレーディング」についても見ていきましょう。
靴の開発・製造は、デザイン決定後に以下のように進めます。
- 木型(ラスト)の開発
- トライアルサンプル(プロトサンプル)作成
- 1stサンプル作成
- 2ndサンプル作成
- 最終確認サンプル(CFMサンプル)作成
- グレーディング
靴の製造においては、最終仕様確認サンプルのグレーディング作業に入ります。
開発段階で作成した基準となるサンプルから等倍し、各サイズへパターンやTOOLING(金型)などをスケーリングしていき、その後確認用にサンプルを作成してサイズ感などをチェック。
問題がなければ、全サイズでTOOLINGを複製して、量産へと進めていきます。
グレーディングを含めたサンプル開発の流れは、「OKAHATA SHOES Ver2 2ndサンプルが到着! 出来上がりはいかが?」でもお伝えしています。
靴のグレーディングの進め方やポイントもご紹介!
靴の製造において、グレーディングは以下のように進めます。
ラストグレーディング
↓
パターングレーディング
↓
サンプル作成
↓
サンプル確認・サイズ承認
↓
TOOLINGの複製
↓
量産へ
グレーディングの1番のポイントは「等差」!
靴のグレーディングにおいてポイントになるのが「等差」と呼ばれる数値。
これは、ラストやパターン、中底など全てのグレーディングをする為の比率の数値のことを指します。
ベースとなる開発サンプルは、全長(足長)とボール寸法(足囲)の数値に対して、等差比率で伸縮させていきます。
例えば全長とボール寸法の等差が5:4(mm)だとして、0.5㎝刻みでサイズ展開する場合、全長は5㎜ずつ伸縮・ボール寸法は4㎜ずつ伸縮することとなります。
この等差に従ってパターンなどをグレーディングし、まずは1サイズサンプルを作成します。
ここで問題なければこの等差によって他のサイズも作っていくので、大変重要な数値であり、グレーディングを進めるための1番のポイントと言えるでしょう。
また、洋服でも靴でも、ただ機械的に拡大・縮小するだけでは、フィット感やバランスなど上手く行かないことが多く、それぞれのサイズで最適な値を設定していく事が大切です。
そして、ポイントとして入っているプリントや装飾などの大きさ・位置なども、各サイズで細かくバランスをとる必要があります。
アパレル業界でも靴製造でも大事な「グレーディング」
今回は、アパレル業界でよく耳にする「グレーディング」について取り上げてみました。
私たちがいつも着ている洋服や靴が、自分達の体や足にフィットし、どのサイズでもバランスよく着たり履いたりすることができるようになるためには、グレーディング作業がとても大事です。
機械的に拡大・縮小するだけでなく、サイズや装飾においてもバランスをチェックし、細かなグレーディングをすることが求められます。
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※岡畑興産株式会社は、化学品事業と靴受託事業が連携し、機能性素材の材料開発・用途開発を進めています。