こんにちは、岡畑興産靴受託事業の伊集院です。
日本各地でも年々気温が上がってきていて、真夏の晴れの日にはパンプスやスニーカーなど足を覆う靴なんて履けない!と感じてしまう人も多くいるかもしれません。
近年のサンダルはスポーティーなものから華奢なデザインまであり、素材やヒールの種類も豊富なので、選ぶのに迷ってしまいます。
これからサンダルの購入を考えている方へ、今回はサンダルの種類やトレンド、そしてマニアの中で熱い視線が注がれている“あのサンダル”までご紹介します。
目次
サンダルにはどんな種類が?人気のデザイン・トレンドを紹介
ひと言で「サンダル」と言っても、本当にたくさんの種類があります。
川遊びなどのレジャーシーンで履く「スポーツサンダル」と呼ばれるもの、海で履く「ビーチサンダル」、履き心地を重視した「コンフォートサンダル」、足首の固定がない華奢な「ミュール」など、細かく分けると様々なカテゴリーに分類されます。
近年では、特に女性のサンダルがバリエーション豊富です。
メッシュ状に編まれた「グルカサンダル」や草履のように親指と人差し指で鼻緒を挟むデザインの「トングサンダル」などもトレンドで人気です。
ヒールが付いていても安定感が欲しいという方には、足首にストラップがついている「アンクルストラップサンダル」や足首に紐を巻きつける「レースアップサンダル」など、脱げにくい構造となっている物がおすすめです。
では、定番で人気のあるサンダルの種類をご紹介しましょう。
スポーツサンダル
※出展元: NIKE エア マックス ココ
2022年夏、爆発的に人気のスポーツサンダル。
特に、厚いEVA素材のソール本体に、地面と設置する面に摩耗に強いラバー素材を配置し、アッパーのベルトで足首を固定するタイプがとても人気です。
多くのアパレルブランド、スポーツブランドからそれぞれ特徴のあるものが発売されています。
スポーツブランドではNIKEのAIR MAXサンダル、adidasのOZWEEGOサンダルなどが、機能性やクッション性の高いものとして人気があります。
厚底タイプは足長効果もあり、ストリートファッションに多く取り入れられていて、アッパーもソールも真っ白いスポーツサンダルを履いている女性を、ほんとに多く見かけるようになりました。
ベルトの太さ細さでカジュアル感を足し引きできるので、いくつかのタイプを所有すれば、SNS映えするコーディネートを楽しむことができるでしょう。
ビーチサンダル
夏定番のビーチサンダルは、水濡れに強い素材でできている、主にビーチで履くためのサンダルです。
鼻緒タイプを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、最近ではベルトタイプの大人っぽいデザインのものもあり、街中でもおしゃれとして履く方が増えています。
鼻緒タイプでも、鼻緒がゴム製の薄いソールタイプのものから、ナイロンや繊維の幅広リボンを使うソールの厚いタイプなどファッション性の高いものまでさまざまです。
昔ながらのシンプルなタイプではHavaianas(ハワイアナス)が有名ですね。
近年では、鼻緒の硬度や形には靴ズレが起こらないように工夫がされているものも多いようです。
その他ブラジル発のやIpanema(イパネマ)からは鼻緒にビジューなどの飾りを配置したものも多く出ています。
ベルトタイプのビーチサンダルは、ベルトにNIKEやADIDASのロゴが入っていたり、クロスのデザインになっていたりと、デザインも多様です。
コンフォートサンダル
※出展元:BIRKENSTOCK Arizona Soft Footbed
サンダルにも履き心地を重視したコンフォートサンダルというものがあります。
履いていて快適という意味でコンフォートサンダルと呼ばれ、「安定性」や「履き心地」を求めたサンダルです。
デザインもシンプルな物が多く、ちょっとした買い物やお出かけで使えて、活用シーンが多いのも魅力です。
コンフォートサンダルで有名なドイツ生まれのBIRKENSTOCK(ビルケンシュトック)は、足のベッド/フッドベッドという概念を生み出し、高い履き心地を追求して美と健康をコンセプトにしています。
ミュール
ミュールとは、足首にベルトやストラップなどの留め具がついておらず、オープンになっている「つっかけ」のタイプのサンダルのこと。
ヒールが付いていて、華奢で女性らしいデザインが多いです。
特に足元をすっきり見せたい、おしゃれで涼しいものが欲しいという女性に支持されています。
サンダルの素材やヒールも種類が豊富!
普通のスニーカーでも多種多様な材料が使われているように、サンダルでも見た目や履き心地に特徴を出すために、色々な材料が使われています。
また、ヒールにも種類がたくさんあります。
代表的なものをご紹介しますので、選ぶ際の参考にしてくださいね。
サンダルの素材の種類
クリア素材
クリア素材というのは、その名の通り透明で足が透けて見えるような素材の総称ですが、最近では、少し着色やデザインを施した透け感のあるデザインもあります。
アッパーの素材として使用されることが多く、足元が透けて見えることから、見た目での涼しさや、ネイルを強調させるなどの使い方もできてオシャレ度がアップします。
ファー素材
夏に履くサンダルでファー素材は暑いのでは、と思ってしまうと思いますが、足に当たらない部分にファー素材を使用するので、見た目ほど足の暑さは感じないようです。
何と言ってもファーの素材の高級感はほかの素材では表現できるものではなく、履くだけで足元がとてもゴージャスに見えます。
このリッチ感は、ファー素材だからこそ出せるものですので、少しゴージャスな雰囲気を出したいときには、1足持っておくことをお勧めします。
ただ、ファー素材は手入れも大変ですので、濡れたり汚れたりした場合はすぐにお手入れをすることを忘れないでくださいね。
スエード素材
滑らかな質感の素材で少し起毛感があるスエード素材ですが、サンダルではアッパーの他に、足を固定するようなベルト素材としても活用されるほど一般的な素材です。
ナチュラルな印象が出せる素材ですので、カジュアルコーデやフォーマルコーデにも相性が良く、幅広いシーンで活用できます。
ラバー素材
ラバー素材とは、ゴム素材のこと。
滑りにくい特性を活かして、スポーツサンダルの他、色々なカテゴリのサンダルの滑り止めとして部分的に使用されることが多いです。
他の素材に比べて重いため、ソールの表面にだけ使用されることが一般的です。
使用用途がかなり限定される一部のスポーツサンダルでは、ソールが全てラバーだけで構成されたものもありますが、少数派といえるでしょう。
EVA素材
EVAは、柔軟性と弾力性を持つ素材です。
普通の靴でも一般的な素材であるEVAですが、サンダルでも色々なカテゴリで使用されています。
特に有名なのが、ビーチサンダルではないでしょうか?
ビーチサンダルを履いたことがある人は感じたかと思いますが、とにかくクッション性があるため歩きやすく、柔らかいのが特徴です。
使い勝手の良さから、スポーツサンダルやコンフォートサンダルのソールや時にはアッパー部分でも使用されることがあります。
ジュート素材
あまり聞きなれない名前だと思いますが、ジュートというのは黄麻(こうま)という植物からとれる繊維のことをさします。
麻紐のような粗い繊維を使用して、糸を巻き付けたような外観のソールにしたものが「ジュートサンダル」です。
ジュートサンダルは涼しげなナチュラルコーデにとても合い、天然素材なので汗もすぐに乾いて快適な履き心地を味わうことができます。
サンダルのヒールの種類
厚底ソール
厚底は文字通り厚いソールのことです、つま先から踵まで高さが比較的一定で高低差が少ないのが特徴です。
かわいい見た目と足長効果で人気の高い定番のソールデザインです。
ウェッジソール
ウェッジソールはつま先が低く踵にかけて高くなっているのが特徴です。
厚底よりも大人なイメージで、かわいい系よりもきれい系のファッションを求める人におすすめです。 コルクやジュード、ウッディな素材が使われていることが多く、涼しげでナチュラルなイメージのウェッジソールは夏によく合うデザインと言えるでしょう。
ヒールサンダルよりも足の疲労が少なく、厚底サンダルとヒールサンダルの中間的な履き心地です。
フラットソール
ヒールが付いていない、またはヒールの高さがあまりないタイプがフラットソールです。
カジュアルな印象になりますが、ヒールが苦手という人には最適なデザインです。
上記以外でもスタンダードなヒール、チャンキーヒール、ピンピールなどがあります。
ヒールの形、高さ以外でも足を乗せるフッドベッドの素材や硬さも足の疲労に影響するので、ヒールの種類以外の要素にも気をつけてサンダル選びをしてくださいね。
おすすめサンダルもチェック! 珍しいコンセプトのサンダル
サンダルと言えば涼しさを求める履物で、オシャレに履いたり、レジャーで使用するものと考えられていますが、世の中には珍しいコンセプトのサンダルもあります。
履いているだけで足の歪みが強制されたり、トレーニングになったりするもの、走るためのランニングサンダルというものもあるんです。
くつナビでも取り上げたことのある、普通とはちょっと違う、珍しいコンセプトのサンダルを2つご紹介します。
BMZ「アシトレサンダル」
インソールで有名なBMZのアシトレサンダルは、履いているだけで足の機能をサポートするという画期的なサンダル。
サンダルの表面に、BMZ独自のカルケニアスパッドとキュボイド(立方骨)サポート機能がついていて、履いているだけで腰とふくらはぎのコリが緩和されるというものです。
BMZ独自の理論が詰め込まれており、体の疲れやゆがみを解消するリカバリーサンダルとなっています。
サンダルを履いて長時間歩くのはちょっと…という方は、このBMZサンダルを一度試してみてはいかがでしょうか?
正直とても楽ちんです。
LUNAサンダル
ベアフット(裸足のような)感覚で走れるサンダルがコンセプトの、アメリカのLUNAサンダル。
薄いソールと足を固定する紐で構成されており、ランニングや山の中を走るトレイルランニングなどのシーンでの使用を想定して開発されています。
走ることを目的に作られたサンダルはとても珍しく、LUNAサンダルは多くのトレイルランナーに愛されています。
ただ、裸足感覚でトレイルを疾走するにはある程度の筋力とランニング経験が必要なので、初心者の方は無理をしないよう気をつけてくださいね。
サンダルのデザイン・素材・ヒールの種類を知って理想の一足を
サンダルのデザインは、スポーティかつレジャーでも履きやすい「スポーツサンダル」や「ビーチサンダル」、履き心地重視の「コンフォートサンダル」、足首の固定がない「ミュール」など、さまざまです。
素材やヒールもそれぞれの種類の特性を知って選ぶと、組み合わせは無限で迷ってしまいますね。
今回の内容を参考に、見せたいイメージや、使うシーンに最適な一足をぜひ選んでください!
岡畑興産では、真面目に靴を作っている会社のブログ「くつナビ」を運営しています。
靴や靴の素材、豆知識などさまざまな知識を発信していますので、こちらもぜひご参考ください!
※岡畑興産株式会社は、化学品事業と靴受託事業が連携し、SDGsに貢献できる材料開発・用途開発を進めています。