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2023.12.20

EWGとは?等級とおすすめの成分もご紹介!

こんにちは、岡畑興産の菅です。

 

皆様はEWGと言う言葉を聞いたことがありますでしょうか。

EWGの正式名称は「Environmental Working Group」。

アメリカの非営利環境研究団体のことです。

 

EWGで行なっている仕事の中一つが、化粧品へ入れる成分を有害可能性によって等級を分けること。

 

そして、基準を満たした製品には「EWG認証マーク」が付いています。

また、「EWGグリーン等級」と書かれている化粧品もあるため、この2つは何なのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。

 

今回はこの「EWG」について、詳しい内容や検査基準、認証マークの見方、EWGグリーン等級の概要をご紹介していきます。

研究

 

 

EWG・EWG等級とは?検査方法についても解説

EWGとは、アメリカの非営利環境団体であるEWG(Environmental Working Group)のことです。

 

健康的な環境生活を保護する目的で食料や化粧品分野などで啓発活動・研究をしている団体で、化粧品成分の安全性と危険度について評価する「EWG等級」を設定しています。

EWG等級は、安全性に関する色々な研究資料をベースに、60個弱の毒性及びデータベースの情報と比較して決定しています。

6つの関心分野別(毒性物質、食品、農業、子供健康、エネルギー、水)の各種成分を分析して10等級に分けて危険度を表示しており、数字が小さければ小さいほど安全です。

 

使おうとしている化粧品に有害な物質は含まれていないか、肌に触れて安全かどうかを確かめるために、この等級を確認することは判断材料の一つになります。

化粧品を選ぶ参考となる「EWGグリーン等級」「EWG VERIFIED」とは?

EWGでは「EWG等級」「EWG VERIFIED」という、安全な化粧品かどうかを判断する基準を設定しており、EWG VERIFIEDは認証マークもあります。

EWG VERIFIED

それぞれ、ご説明していきましょう。

 

「EWGグリーン等級」とは

EWGには化粧品原料の有害性を1~10までで示す等級があります。

 

7~10はレッド、3~6はイエロー、1~2はグリーン色と表しており、数値が高いほど有害であるとわかるよう色分けをしています。

 

この1〜2が「グリーン等級」です。

1番安全な等級で、幼児用の化粧品やスキンケア製品にも使われることが多く、敏感肌でも使用することができます。

 

現在、オーガニックの化粧品や肌に優しい化粧品が取り上げられることが多く、色々な国でもこの流れであると思いますが、中でも韓国は特に重視している傾向にあります。

 

Sulfateフリー(EOフリー)、シリコンフリー、防腐剤フリー、鉱物性オイルフリーなど、「○○フリー」という、有害成分を省いた化粧品が人気です。

 

加えて最近は、クルエルティフリーやヴィーガンを謳っているものや、コスモス認証・RSPO認証に対応した化粧品も増えています。

 

今後も今まで以上に世界でも日本でも使う原料からのチェックが必要となり、原料について詳しく知っておく必要が出てくるでしょう。

 

そのため、EWGグリーン等級に値する具体的な成分を知っておくと有効です。

こちらについては、次の章で詳しくご紹介していきます!

 

「EWG VERIFIED」「EWG VERIFIED認証マーク」とは

「EWG VERIFIED」とは、EWGが行っている化粧品部門の安定性認証プログラム。

 

「EWG VERIFIED認証マーク」は、EWG’s SKINDEEPの成分安定性評価データベースを基本として、全成分の有害性、含量の情報、GMP遵守該非などの厳しい検証が行われ、さらに日本厚生労働省の基準をすべて満たした商品だけに付与されます。

 

EWGの禁止または制限リストにある成分を入れてはいけないだけでなく、商品に関する成分、配合方式、製造過程などを詳細に公開することも求められます。

 

画像にある「Data Score Key」は、成分分析へ利用されたデータ量を現わしたもので、「None」は全然無い、「Robust」は非常に多いという意味になりますが、グリーン等級は「Fair」以下の場合にまだ判明していない潜在的有害要素の可能性も否定できないため、さらに安全な基準として「EWG VERIFIED」が設けられました。

 

そのため、「EWG VERIFIED認証マーク」をチェックすることで、より安全な化粧品を選ぶことができます。

 

 

EWGグリーン等級の成分について具体的にご紹介

データ入力

EWGグリーン等級に値する成分には、ブチレングリコール(Butylene Glycol)、グリセリン(Glycerin)、ココイルグルタミン酸2Na(Disodium Cocoyl Glutamate)、ココイルグリシンK(Potassium Cocoyl Glycinate)、アルキルグルコシド(Alkyl Glucoside)など、さまざまな原料があります。

 

なかでも、代表的なのはブチレングリコールとグリセリン。

 

ブチレングリコールはEWGグリーン等級1で、化粧品の代表的な保湿剤。

抗菌性能を有しているので防腐剤フリーの化粧品に配合されることも多いです。

 

グリセリンはEWGグリーン等級1~2で、最も汎用な保湿剤であり、ほとんどの化粧品に配合されている成分です。

 

保湿剤については、以下のコラムでも詳しくご紹介しています。

 

 

EWGグリーン等級で注目されている両性界面活性剤の成分もご紹介!

EWGグリーン等級を得るために化粧品によく使われる、EWGグリーン原料の「両性界面活性剤」について、知っておくことも重要です。

 

香粧品関連の仕事をしている方であれば、両性界面活性剤はよくご存じだと思います。

 

特にパーソナルケア処方※を検討する際には欠かせない原料でもある両性界面活性剤は、色々な種類が使用されてます。

※肌の悩みに合わせて日常のケアにプラスして使う化粧品・お手入れ方法のこと

 

今までは価格的な部分やパフォーマンスを考えたの良い「コカミドプロピルベタイン(CAPB:Cocamidopropyl Betaine)」が多く使用されてきましたが、コカミドプロピルベタインは数年前からEWG等級の変化があり、グリーン等級から5等級まで下がっています。

 

「ラウラミドプロピルベタイン(LAPB:Lauramidopropyl Betaine)」も、CAPBよりは少ないものの、製品へ多く使用されている原料ですが、4等級まで下がっております。

 

そのため韓国では最近、EWG等級をコンセプトにしているプレミアム製品などにラウリルベタイン(LB:Lauryl Betaineを多く使用していることをご存じでしょうか。

 

ラウリルベタインはEWGグリーン1等級レベルの界面活性剤で、シャンプーなどへの使用に適しています。

 

ラウリルベタインはシャンプーなどへ使用すると、マイルドできめ細かくボリューム感ある泡を出せる最適な原料です。

 

皮膚刺激性やアレルギー性はほとんどなく安全性も高いため、韓国では幼児用洗剤・シャンプー及び低刺激シャンプー、フェイシャル製品などで多く使われています。

 

韓国では低刺激を謳っている代表製品には、ほとんどラウリルベタインを使用しているほど、注目されている原料です。

 

今後、ラウリルベタインは日本の市場でも注目を集めることとなるでしょう。

 

韓国ではラウリルベタインを生産しているメーカーがあり、岡畑興産ではそのメーカー品の紹介も可能なので、もし必要なことがありましたら、お気軽にご相談くださいね!

 

 

EWGグリーン等級・EWG VERIFIED以外に「自然由来指数」も注目!

近年、製品メーカーでは追加で「自然由来指数(Natural Origin Index値)」もチェックしているため、こちらについても共有したいと思います。

 

自然由来指数には、化粧品中の自然及びオーガニック成分の比率を示すISO16128指標があり、それを示したのが以下の表です。

INCI名 CAS番号 自然由来指数
コカミドプロピルベタイン 61789-40-0 0.65
ラウラミドプロピルベタイン 4792/10/8 0.63
ココベタイン 68424-94-2 0.76
ラウリルベタイン 683-10-3 0.75
ラウリルヒドロキシスルタイン 13197-76-7 0.71
コカミドプロピルヒドロキシスルタイン 68139-30-0 0.62

 

 

EWG等級とは成分の成分を有害可能性を表す指標!安全な成分の選択を

韓国では○○フリーという成分にこだわった化粧品が流行っており、日本でもそのような商品は人気があります。

 

新規製品へ使用する原料の選択の一つポイントとして注目されているのが、EWG等級です。

 

化粧品に使われる原料にはさまざまな種類がありますが、EWGグリーン等級に認められた原料は安全性も高く幼児にも使用出来る成分です。

 

認定を受けた化粧品にはマークをつけることができますので化粧品を選ぶ基準にもなります。

 

また、EWGグリーン等級以外にも、安全性を示すEWG VERIFIED認証マークがあります。

 

岡畑興産で取り扱いのあるラウリルベタインはEWGグリーン等級の原料です。

安心してお使いいただける原料ですので是非ともご検討をお願いいたします。

また、岡畑興産が運営している常設オンライン展示会「どこ展-どこでも、ひとり展示会」や「岡畑興産ブログ」でも、様々な機能性原料・化粧品原料を詳しく展示していますので、ぜひお越しくださいね。

 

岡畑興産 菅 カン

岡畑興産株式会社
機能化学品事業部

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