2022.08.22
代表的な保湿成分の種類は?特徴や選び方を詳しく解説!
こんにちは。岡畑興産の菅です。
早速ですが、皆さんは化粧品を選ぶとき、何を基準に選んでいますか?
日本で流通している化粧品には「全成分表示義務」というルールがあります。
その名の通り、化粧品に含まれている全成分を表示しなければならないという決まりです。
この全成分表示を見れば、化粧品にどんな成分が含まれているのかがわかるというわけです。
今回は、その中でも「保湿成分」の種類について解説していきます。
目次
保湿成分はいくつかの種類が組み合わさっている!その働きとは
主な保湿成分は大きく「水溶性成分」「油溶性成分」に分けられます。
「水溶性成分」とは水に溶ける成分のことで、水分を抱えこむように保湿するタイプと、水分を吸着して保湿するタイプがあります。
感触を調整したり、肌へのなじみを向上させたりするのにもよく使われる成分です。
代表的な成分には以下のようなものがあります。
- ヒアルロン酸ナトリウム
- コラーゲン
- グリセリン
- 1,3-BG(ブチレングリコール)
- DPG(ジプロピレングリコール)
- 1,3-PD(プロパンジオール)
一方「油溶性成分」とは、水に溶けにくく油と相性が良い成分のこと。
皮膚の表面に塗布することで水分の蒸発を抑えることで保湿効果を発揮します。
油溶性成分そのものが水分を保持する働きをもっているわけではありません。
潤いを挟みこんでバリア機能を整えるタイプや、水分を逃がさないよう閉じ込めるタイプがあります。
主にオイル主体の化粧品に配合され、代表的な成分には以下のようなものがあります。
- セラミド
- スクワラン
水溶性と油溶性を組み合わせることも多く、複数の種類が使われていることがほとんどです。
では、これらの成分の詳しい特徴について次でご紹介していきましょう。
代表的な保湿成分の種類を詳しくご紹介!
水溶性成分・油溶性成分の代表的な保湿成分について、どんな良い効果が得られるのかお伝えしていきます。
水溶性成分
水溶性成分は、水分を抱え込んで保湿するタイプと、水分を吸着するタイプの2つに分けられるとご紹介しました。
今回ご紹介する中では、ヒアルロン酸ナトリウムとコラーゲンが「水分を抱え込んで保湿する」タイプの保湿成分、グリセリン・1,3-BG(ブチレングリコール)・DPG(ジプロピレングリコール)・1,3-PD(プロパンジオール)が「水分を吸着するタイプ」の保湿成分です。
①ヒアルロン酸ナトリウム
「保湿成分」と聞いて、一番最初にヒアルロン酸ナトリウムを思い浮かべた人も多いのではないでしょうか。
ヒアルロン酸ナトリウムは皮膚を構成する成分の一つで、1gで6Lの水を保持する強力な保水性を持っています。
浸透力はそれほど高くないですが、表皮部分で高い保湿効果を発揮し、吸い付くようなしっとりとした肌感になります。
岡畑興産でも、JinwooBio社の発酵法ヒアルロン酸ナトリウムを在庫販売しています。
JinwooBio社のヒアルロン酸Naの特徴は高品質、低価格。
また、JinwooBioは「見えるヒアルロン酸」としてヒアルロン酸Na 100%で出来たヒアルロン酸シート、ヒアルロン酸ファイバーの開発に成功しています。
一味違った化粧品の開発にお役立てください!
ヒアルロン酸ナトリウムについては下記コラムでも詳しく解説しているので、ぜひチェックしてくださいね。
ヒアルロン酸ナトリウムとは?その効果や安全性について詳しく!
②コラーゲン
コラーゲンはタンパク質の一種で、皮膚を構成する成分の一種です。
皮膚の約70%がコラーゲンでできています。
コラーゲンが皮膚で水分を抱え込むことで、皮膚のハリや弾力が保たれます。
ヒアルロン酸ナトリウム・コラーゲンともに、加齢によって減少していく成分ですので、この2つの成分を化粧水やサプリメントで補っていくことが、皮膚のハリや弾力を保つためには重要です。
③グリセリン
グリセリンはとても汎用的な保湿成分で、ほとんどの化粧品に配合されています。
水分を吸着することで保湿効果を発揮しますが、ヒアルロン酸ナトリウムやコラーゲンのように「水分を抱え込む」タイプと比較すると、保湿効果は劣ります。
そのため、グリセリン単独ではなく、他の保湿成分と組み合わせて使用されます。
詳しくは下記のコラムでも解説しています!
グリセリンとは?効果や安全性を解説!使用する際の注意点も確認
④1,3-BG(ブチレングリコール)
1,3-BGは「抗菌性を併せ持った保湿剤」で、防腐剤フリー処方の化粧品に多く使用されています。
化粧品表示名称では「BG」と表記されます。
石油由来のものが一般的ですが、植物由来の1,3-BGも流通しています。
⑤DPG(ジプロピレングリコール)、PG(プロピレングリコール)
DPG・PGも1,3-BGと同じく「抗菌性を併せ持った保湿剤」で、化粧水やフェイスマスクなどに多く使用されています。
化粧品表示名称は「DPG」「PG」です。
⑥1,3-プロパンジオール
1,3-プロパンジオールも上述の1,3-BG・DPG・PGなどと同じように「抗菌性を併せ持った保湿剤」で、化粧品表示名称は「プロパンジオール」です。
1,3-プロパンジオールの最大の特徴は「植物由来」という点。
植物由来のグリセリンを発酵させて作られます。
SDGsの観点からも注目されている保湿成分です。
岡畑興産では中国・Glory社の1,3-プロパンジオールをオススメしています。
Glory社の1,3-プロパンジオールは、パーム由来のグリセリンから製造され、COSMOS/ECOCERT認証やRSPO認証、Halal認証などを取得しています。
すでに国内で在庫販売も行っています。
詳しくは下記のコラムでも解説していますので、ぜひチェックしてください。
その他にも、水溶性成分では(株)ADEKAの天然由来グリコールもオススメしています。
商品名は「アデカノールNHG eco」、表示成分名は「ヘキシルグリセリン」。
パラベンフリー処方に使える保湿剤です。
天然由来成分、低刺激・低臭気・低添加量、高水溶性であることが特徴の、ADEKA独自開発の成分です。
こちらもブログ、どこ展で詳しく解説しているのでぜひチェックしてくださいね。
グリコールとは?効果や安全性、天然由来のグリコールについても解説!
油溶性成分
潤いを挟みこんでバリア機能を整えるタイプや、水分を逃がさないよう閉じ込めるタイプがあるとご紹介しました。
今回ご紹介する中では、セラミドが「潤いを挟みこんでバリア機能を整える」タイプ、スクワランが「水分を逃がさないよう閉じ込める」タイプです。
①セラミド
セラミドも皮膚を構成する成分の一種で、肌の角質細胞の間を埋める役割を持ちます。
セラミドも加齢とともに減少してしまい、セラミドが減少すると外部からの肌への刺激に対するバリア効果が弱まり、肌トラブルの原因となってしまいます。
セラミドは最も高い保水力があるタイプで、メラニンの合成を抑えてシミやそばかすを防ぐ美白効果や、乾燥や肌荒れなどの肌トラブルを予防する効果が期待できます。
②スクワラン
スクワランはサメの肝油やコーン、オリーブなどの植物油から作られる成分です。
スクワランの前駆体である「スクワレン」は人間の皮脂に含まれている成分で、高い浸透性や保湿効果があります。
スクワレンには空気に触れると酸化しやすいという性質がありますが、スクワランはスクワレンの浸透性や保湿効果を保ったまま、スクワレンよりも酸化しにくいという優れた性質を持っています。
そのため、皮膚に塗布する保湿クリームなどによく使用されています。
岡畑興産では、大豆由来の中国産スクワランをオススメしています!
大豆は中国の重要農産物なので、自国生産に加え海外からの調達も安定しており、原料調達の面から見て一番安定しています。
詳しくはこちらのコラムでも解説していますので、ぜひチェックしてください。
保湿成分の選び方、さらに効果的にする保湿方法とは
まず一つは、「十分な保湿効果がある化粧水を選ぶこと」です。
ここまで説明してきた通り、保湿成分には水溶性成分、油溶性成分があり、水溶性成分にも「水分を保持するタイプ」と「水分を吸着するタイプ」の2種類があります。
一つの保湿成分に頼らず、複数の成分を組み合わせて使うことで効果的に肌を保湿することができます。
通常市販されている化粧水も、保湿成分をいくつか組み合わせて作られています。
もう一つは、「安全で刺激性が低い成分を選ぶこと」です。
敏感肌用化粧品に配合される成分を選ぶと良いでしょう。
乾燥でバリア機能が低下していても安心して使えます。
例えば上記で紹介したセラミドは、敏感肌化粧品にもよく配合されています。
アデカノールNHG ecoも低刺激性の成分ですのでオススメです。
化粧品に配合されている成分は「全成分表示」で確認することができます。
迷ったときは、化粧品の「全成分表示」を見てみてくださいね。
保湿成分の種類を知って選び方の参考に!
保湿成分には水溶性、油溶性があり、保湿効果を発揮する仕組みも様々です。
そのため、複数の保湿成分を組み合わせて使うとより効果的です。
化粧品に配合されている成分は「全成分表示」で確認することができるので、迷ったときはチェックしましょう。
岡畑興産では、水溶性成分ではヒアルロン酸ナトリウム、1,3-プロパンジオール、グリセリン、天然由来グリコール「アデカノールNHG eco」、油溶性成分ではスクワランを取り扱っています。