お問い合わせ

岡畑興産ブログ

BLOG

2025.03.21

N-アセチルグルコサミンとは?効果や用途を確認!原料による違いも解説

こんにちは、岡畑興産の張です。

 

皆さん、N-アセチルグルコサミンという成分をご存じでしょうか?

N-アセチルグルコサミンは、サプリメントなどによく配合されている身近な成分で、幅広い用途で使われています。

 

今回はN-アセチルグルコサミンに注目し、効果や用途を詳しく解説します。

原料にも種類があるので、こちらもご説明していきますね!

N-アセチルグルコサミン

N-アセチルグルコサミンとは?

N-アセチルグルコサミン(N-Acetylglucosamine、略称:GlcNAc)は生物中の単糖であり、アミノ糖の一種です。
細菌、酵母、カビ、植物及び動物体内に広く存在します。

基本情報は以下の通りです。

  • 化粧品表示名称:アセチルグルコサミン
  • 医薬部外品表示名:N-アセチルグルコサミン
  • INCI名:Acetyl Glucosamine
  • 性状:白い結晶

 

グリコサミノグリカン(ヒアルロン酸など)の組成成分でもあり、軟骨や関節組織の機能修復と維持に重要な役割を果たします。

そのため、N-アセチルグルコサミンは関節損傷の治療薬や栄養補助食品として使用されていることが多いです。
 

そのほか、後ほど詳しくお伝えしますが、化粧品分野でも多く使用されています。

 

なお、N-アセチルグルコサミンは安全性の高い成分ですが、過剰摂取をすることにより、胃腸の不快感、軟便、腹痛などの副作用が出るケースもあります。
 
詳しい副作用については「N-アセチルグルコサミンの副作用と注意点は?植物由来の製品をご紹介!」をチェックしてみてくださいね!

 

N-アセチルグルコサミンとグルコサミンの違い

N-アセチルグルコサミンは、グルコサミンからグルコサミン6-リン酸を経て合成されるアミノ糖で、元々体内に存在している物質です。
 

グルコサミンは、そのままでは体内で効果的に利用されません。
そのため、体内で吸収された後、グルコサミンは一度N-アセチルグルコサミンに変換される必要があります。
 

一方、N-アセチルグルコサミンは、すでに体内で利用される形になっているため、吸収された後はすぐに軟骨や関節、皮膚に効果を発揮します。

 

N-アセチルグルコサミンは、グルコサミンの変換を経ることなく、直接体内で利用されるため、効率的に効果を発揮します。

もしグルコサミンがN-アセチルグルコサミンに変換されない場合は、体外に排出されてしまうため、利用される量が少なくなります。

 

 

N-アセチルグルコサミンの効果と用途

ウォーキング

N-アセチルグルコサミンは、関節や皮膚の健康維持に重要な役割を果たします。
 
具体的な効果としては、関節の動きをスムーズにし、皮膚の保湿力を高めることが挙げられます。
これらの効果から、食品やサプリメント、化粧品など幅広い分野で利用されています。

 

さらに詳しく説明しましょう。

食品用途

年齢を重ねると人体の軟骨が段々失われていき、関節痛の主な原因になります。
軟骨はヒアルロン酸のような多糖とコラーゲン繊維で構成されています。
 

N-アセチルグルコサミンは軟骨構成の主要成分です。

そのため、N-アセチルグルコサミンを摂取することによって、関節部のヒアルロン酸及び軟骨質の産生を促進し、損傷した軟骨を修復できます。
 

関節の修復機能以外には、胃腸粘膜の保護効果も期待されています。

化粧品用途

N-アセチルグルコサミンには、表皮のヒアルロン酸産生促進、皮膚水分量の増加、乾燥肌改善などの効果があります。
 

ヒアルロン酸はN-アセチルグルコサミンとD-グルクロン酸の連結構造です。

ヒアルロン酸は表皮細胞の賦活作用がありますが、通常のヒアルロン酸製品を皮膚に塗布しても分子量が大きいため、皮膚表面に止まり、角質層を通過して表皮層内部に入ることは難しいです。
 

N-アセチルグルコサミンの分子量はヒアルロン酸の400〜3,000分の1であるため、角質を通過して表皮内部へ浸透することが可能です。
 

表皮内部に入ったN-アセチルグルコサミンは、さらに表皮内のヒアルロン酸の産生を促進し、表皮細胞を活性させることできます。

これにより、肌の保湿力が向上して乾燥の改善が期待できるほか、弾力性や柔軟性も高まるため、健康的で若々しい肌を目指せます。

 

 

N-アセチルグルコサミンの原料別の特徴やメリットも確認

芽生え

N-アセチルグルコサミンの従来の製法(酸分解法)は、甲殻類の殻を原料としています。
 

希釈酸溶液で脱カルシウム、アルカリによる精製で甲殻素(キチン)を得て、そのキチンを更に酵素で分解するとN-アセチルグルコサミンを得られます。

従来の製造法は高濃度の酸溶液とアルカリ液を使用するため、大量の廃液が発生するため、環境への負荷が大きいです。

 

なお、甲殻素からの製法は収率が低い、コストが高いという問題も存在しています。

そのため、近年では菌株を利用して、発酵法で非動物由来のN-アセチルグルコサミン製法が確立され、植物由来のN-アセチルグルコサミンも登場しました。

 

非動物由来のN-アセチルグルコサミン製法では、酸やアルカリを使わず、生産後の廃棄物は肥料として農作物に利用することも可能です。
甲殻類アレルギーの場合は、植物由来のN-アセチルグルコサミンを使用すると安心でしょう。
 
さらに、生物技術で改良した菌株を用いることで、N-アセチルグルコサミンを大幅に生産することができます。

 

岡畑興産でも、植物由来のN-アセチルグルコサミンを取り扱っています。
 

動物原料は不使用で、製造時に酸・アルカリを使用していないため、環境への負荷が小さいことが特徴です。
中国国内では、製造特許を取得しており、生産能力も2,500MT/年以上あります。

 

さらに生産能力を増やしていく計画もございますので、気になる方はぜひお気軽にお問い合わせくださいね!

 

 

N-アセチルグルコサミンは幅広い用途に使える!植物由来にも注目

N-アセチルグルコサミンはアミノ糖の一種で、軟骨や関節組織の機能修復と維持に重要な役割を果たす成分です。
 

そのため、N-アセチルグルコサミンは関節損傷の治療薬や栄健康補助食品や化粧品で使用されており、関節部のヒアルロン酸及び軟骨質の産生促進、表皮のヒアルロン酸産生促進などの効果があります。

 

従来の製法では甲殻類の殻を原料としていますが、近年では、発酵法で非動物由来のN-アセチルグルコサミンを製造する製法も確立されました。

 

植物由来のN-アセチルグルコサミンであれば、甲殻類アレルギーの方も安心して使えます。
 

岡畑興産が運営している「岡畑興産ブログ」ではさまざまな化学に関する知識を発信しており、常設オンライン展示会「どこ展2.0」でも化粧品原料について詳しくご紹介しています。

こちらも、ぜひご覧くださいね!

 

岡畑興産 張 オカハタコウサン チョウ

岡畑興産株式会社
機能化学品事業部

facebook

twitter

line

CONTACT

ご相談・お問い合わせはこちらから

ご相談・お問い合わせ