2023.02.01
クリーンビューティとは?注目の理由や避けられる成分も解説
こんにちは、岡畑興産の菅です。
皆さん、クリーンビューティという言葉を聞いたことはありますか?
クリーンビューティとは、有害成分を排除して環境保護を考えながらつくる化粧品のことです。
ただ、まだ細かい部分の基準は曖昧であり、ブランドごとに定義は異なっています。
日本で広まったのも近年であり、まだ知らない人も多いかもしれません。
今回は気になるクリーンビューティの詳しい内容や、クリーンビューティの化粧品の選び方などを、お話ししていきます。
おすすめの化粧品もご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
目次
クリーンビューティとは?注目の理由や避けられる成分も解説
最近の美容業界では「クリーンビューティ(Clean Beaty)」が主要なトレンドとして浮かんでおります。
クリーンビューティは有害な成分が無添加であったり、プラスチック包装材の低減、ヴィーガン(Vegan)対応、動物試験の未実施など、安心して使用できる持続可能な化粧品を意味する新造語です。
動物由来の成分を省いたオーガニックコスメ、農薬をできるだけ使わない植物由来成分を使用したヴィーガンコスメも、クリーンビューティの一種といえるでしょう。
近年、ESG経営の拡大と気候変化、MZ世代の価値消費とコロナによる健康の重要性などが浮き彫りになり、環境に対する関心が高まっている中、グリーンシューマが新たな消費層として浮かび、世界的に注目されてるビューティトレンドになりました。
※グリーンシューマー:自然を象徴する意味である「グリーン(green)」と消費者という意味を持つ「コンシューマー(consumer)」の合成語で新環境的な製品を購買する消費者を指します
※MZ世代:1980年代初〜2000年代生まれのミレニアル世代と 1990年代半ば〜2000年代初め生まれのZ世代を通称する言葉。MZ世代はデジタル環境へ慣れており、最新トレンドや他人と違う異色的な経験を追及する特徴があります
実際に、海外ではドイツでクリーンビューティを代表する天然化粧品市場が拡大し、10億EURO/年(弱1,300億円)以上の市場が形成されています。
ドイツ市場調査業態GfKの調査によると「オーガニックなもの・環境に優しいものを好んで購入したい」という判断が上昇しており、ロハス(Lifestyle of Health and Sustainability)を実践している人たちも増えているというデータから、クリーンビューティの浸透が伺えます。
日本国内でも、日本におけるクリーンビューティの基準を構築していく目的で、クリーンビューティジャパンが発足しており、情報発信やイベント・アカデミーの運営など、クリーンビューティを広める活動が行われているようです。
クリーンビューティの化粧品を選ぶポイントもチェック
お伝えしたように、クリーンビューティという単語の正確な基準はまだ曖昧ではありますが、共通する内容は「消費者健康+環境+倫理=価値」です。
今までは各種の権威ある機関の認証を取得するためのビューティ企業の費用負担は、製品の販売価格上昇に繋がり、そのまま消費者の負担になっていました。
そのため、今までのクリーンビューティはマーケティングの手段である認識が強かったのです。
認証機関については「オーガニックコスメ認証とは?主な認証団体もご紹介!」でも詳しくご紹介しています。
しかし、最近のクリーンビューティは化粧品成分をチェックすることから発展して「有害成分がないきれいな化粧品」という定義を超え、「ミニマリズム、ヴィーガン、ナチュラル、親環境、持続可能性」などの意味も包括しています。
不必要な化学製品やプラスチックなどの使い捨て用品をできるだけ使用しないなど、日常での生活様式自体を変化させる、新たなライフスタイルを意味する言葉へと広がっています。
クリーンビューティへ適合する製品を購買する際には、多くの業態で共通で謳われており、一番重要であると考えられている3つの基準をチェックするのがおすすめです。
それぞれ、ご説明していきましょう。
①注意成分の排除と環境にやさしい成分を含む
パラベン、オキシベンゾンなどの注意成分と合成香料、色素などを排除して天然原料を使用しているものを選ぶと良いでしょう。
自分の皮膚が安心できる成分を探すことから発展し、自然への影響まで考えた環境にやさしい成分を使用することがクリーンビューティの考えです。
②ヴィーガン、クルエリティフリー
動物由来成分や原料を使用せず、動物試験を行っていないことも、クリーンビューティの考えの一つ。
ヴィーガンの基準に適合している場合は認証マークが付いており、代表的な例としてヴィーガンソサイエティ(Vegan society)認証があります。
1994年イギリスで設立された非営利団体であるヴィーガンソサイエティは、安全なヴィーガン消費文化構築のため、厳しい基準と審査を通過した製品へ国際ヴィーガントレードマークを付与しています。
クルエリティフリー(cruelty-free)は、全ての製造過程で動物試験を行っていないという意味です。
これが確認できる代表的な認証には、世界最大の動物保護団体であるPETAの認証ロゴがあります。
③製品容器から包装材までエコパッケージング
クリーンビューティ製品は、パッケージもヴィーガン素材や環境にやさしい素材で製造する流れになっているため、そういった製品を選ぶのも重要なポイントです。
使い捨て用品やプラスチックの使用が全世界の環境問題の主原因として知られており、業界全般的に過剰包装を減らし、リサイクル可能な素材を積極的に使用するようになっています。
プラスチック使用が多い化粧品容器は自然状態で45日~180日内に100%生分解出来る素材へ代替したり、包装ボックスや封筒もトウモロコシなどの植物性素材から抽出したPLA(Poly Lactic Acid)の親環境素材へ変更するなど、環境を守るための活動が続けられています。
その他、使った空瓶を集めてリサイクルする親環境キャンペーンなどもあるため、チェックしてみましょう。
サステナブルな容器については、過去のコラム「サステナブルな化粧品の容器とは?日本・世界での取り組みを紹介!」でもご紹介しています。
クリーンビューティの実際の化粧品にはどんなものがある?
クリーンビューティー化粧品の例をいくつかご紹介します。
the SAEM 「Studio Slim Fit Foundation」
画像元:the SAEM/Studio Slim Fit Foundation
イタリアV-label社からヴィーガン化粧品認証マークを獲得した、動物性原料を使用していないヴィーガンファンデーションです。
CHANTECAILLE「Future Skin Cushion Foundation」
画像元:CHANTECAILLE /Future Skin Cushion Foundation
PETA認証のクルエリティフリー&動物由来原料不使用のヴィーガンクッションファンデーション。
昔から世界的な非営利団体Sheldrick野生動物財団を支援しており、ケニアの孤児ゾウプロジェクトで環境を考え、持続可能なビューティを実践するブランドに授与されるEco&Sustainable部門を受賞しています。
PAULA’S CHOICE 「Zero Waste」
使い捨て用の化粧コットンの使用を減らして、地球環境を考えた親環境製品である「Zero Waste(ゼロウェイスト)。
微細プラスチックとポリエステルのような化学成分が発生しないので、敏感肌でも安心して使用できます。
また、竹70%、綿30%の優しい素材で丈夫に仕上げ処理を行って製造され、何回洗濯をしても再使用できます。
クリーンビューティとは人にも地球にも優しい化粧品
クリーンビューティーとは、近年化粧品業界でトレンドになっている、有害な成分の無添加、プラスチック包装材の低減、ヴィーガン(Vegan)対応、動物試験の未実施など、安心して使用できる持続可能な化粧品を意味する新造語です。
肌に優しい成分、動物試験を行っていない成分を使うという意味だけでなく、環境にも優しい成分や容器を使うなどの意味も含んでいます。
クリーンビューティーの化粧品を選ぶためには、VeganやPETAの認証を取得しているかどうかを確認したり、パッケージも環境に配慮したものを選ぶのがおすすめです。
岡畑興産のWEBコンテンツ「岡畑興産ブログ」や「どこ展」でも、化粧品原料について詳しく紹介しております。
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