2024.01.10
アルキルベタインとは?特徴や危険性もご紹介
こんにちは。「岡畑興産」の川野です。
台所洗剤や家具用の洗剤の成分表示に記載されている「アルキルベタイン」。
炭素数の長さでさまざまな種類があります。
どんな成分があり、どういった効果があるのか、安全性は高いのかなど気になる点はたくさんありますよね。
今回は、このアルキルベタインについて、詳しく解説していきます。
アルキルベタインとは?危険性の有無や用途も解説!
アルキルベタインとは、水に溶けたときに、アルカリ性領域では陰イオン界面活性剤の性質を、酸性領域では陽イオン界面活性剤の性質を示す両性界面活性剤です。
具体的には、アニオン(陰イオン)界面活性剤との併用により、洗浄性や起泡性の向上、増粘、刺激緩和の効果を目的として使用されます。
アルキルベタインの安全性については、現在の時点では毒物及び劇物取締法・消防法に該当されていないため、危険性は少ないといえるでしょう。
また、アルキルベタインにはいくつか種類があります。
弊社で扱っているは、アルキルベタインには、コカミドプロピルベタイン(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液)・ラウラミドプロピルベタイン(ラウリン酸アミドプロピルベタイン液)・ラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)等がありますが、それぞれの特徴も参考にご紹介しますね。
アルキルベタインの種類
コカミドプロピルベタイン
化粧品表示名称:コカミドプロピルベタイン
医薬部外品表示名称:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液
INCI名:Cocamido Propyl Betaine
マイルドな洗浄力で刺激性が低いのが特徴で、強い洗浄力の界面活性剤との組み合わせで使うことで、洗浄力を向上させたり、肌への刺激を緩和する効果があります。
ラウラミドプロピルベタイン
化粧品表示名称:ラウラミドプロピルベタイン
医薬部外品表示名称:ラウリン酸アミドプロピルベタイン液
INCI名:Lauramido Propyl Betaine
広範囲のpHに安定でアニオン界面活性剤との併用により、泡立ちを良くするとともに、泡密度を増強させることから、主にシャンプー・洗顔料・ボディーソープに使用されています。
ラウリルベタイン
化粧品表示名称:ラウリルベタイン
医薬部外品表示名称:ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン
INCI名:Lauryl Betaine
主洗浄剤の泡立ちや粘度を補助する。皮膚刺激性が高いアニオン界面活性剤と併用することで、刺激性の低下と緩和をさせる作用もあります。
アルキルベタインの主な用途
洗顔料・ボディーソープ・シャンプー・帯電防止剤・起泡剤・洗濯用または台所用の石鹸・住宅用又は家具用の洗浄剤や入浴剤に使用されています。
また、昨今注目されているアミノ酸系シャンプーにも使われていますよ!
アルキルベタインは両性活性剤!活性剤のその他の種類も解説
アルキルベタインは両性活性剤の一種とお伝えしましたが、界面活性剤には他にも種類があります。
界面活性剤とは、一つの分子内に水になじむ性質の部分(親水基)と油になじむ性質の部分(親油基)があり、水と油をつなぐ役割を果たす成分です。
その点は共通しているのですが、種類によっても特性が異なりますので、参考にご紹介していきましょう。
・陰イオン界面活性剤
水に溶けたときに、親水基の部分が陰イオンに電離する界面活性剤です。
現在でも、合成洗剤に多く利用され、その利用量は全界面活性剤の半分を占めています。
・陽イオン界面活性剤
水に溶けたときに、親水基の部分が陽イオン界に電離する界面活性剤です。
マイナス(負)に帯電している固体表面に強く吸着し、柔軟性・帯電防止性・殺菌性などの性質があるため、柔軟剤やリンス剤、消毒剤として利用されています。
・非イオン界面活性剤
水に溶けたときに、イオン化しない親水基を持っている界面活性剤で、水の硬度や電解質の影響を受けにくく、他の全ての界面活性剤と併用できる特徴を持っています。
・アミノ酸系界面活性剤
アシル基(脂肪酸残基)とアミノ酸(グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニンなど)からなるアニオン性界面活性剤。
洗浄剤としてシャンプーやボディーソープ、洗顔剤など幅広い製品に配合されています。
以下のブログも、ぜひ参考にしてくださいね!
シャンプーで主に使用している界面活性剤については、以下のブログで紹介しています。
アルキルベタインの特性や危険性を知って有益な活用を!
アルキルベタインは両性界面活性剤の1種です。
アニオン界面活性剤との併用で刺激性を緩和させたり、洗浄剤の増粘性を高めたりする効果を持ちます。
洗顔料・ボディーソープ・シャンプー・帯電防止剤・起泡剤・洗濯用または台所用の石鹸・住宅用または家具用の洗浄剤や入浴剤に使用されていますが、昨今注目されているアミノ酸系シャンプーにも使われています。
岡畑興産では、さまざまなアルキルベタインを取り扱っております。
興味を持った方は、お気軽にお問い合わせくださいね。
また、岡畑興産が運営している常設オンライン展示会「どこ展-どこでも、ひとり展示会」や「岡畑興産ブログ」では、さまざまな機能性原料・化粧品原料を詳しく展示していますので、そちらもぜひチェックしてください!