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2025.02.15

グリセリンとは?効果・安全性・注意点を簡単にわかりやすく解説

こんにちは、「岡畑興産」の尾﨑です。

 

シャンプーや保湿剤などによく配合されている「グリセリン」をご存じでしょうか?

 

昔から良く使われている成分なので、聞き覚えがある方も多いかもしれませんが、実際にどういう働きをするのか、安全性は確立されているのかまではわからない方もいるでしょう。

 

今回はその「グリセリン」について、詳しく紹介していきます!

グリセリン

 

 

 

グリセリンとは?基本の特徴を簡単に解説!

グリセリンは、1779年にスウェーデンのカール・ヴィルヘルム・シェーレがオリーブ油加水分解物の中から発見した成分です。

学術分野では、1901年以降「グリセロール」と呼ばれています。

 

まずはグリセリンの基本情報をチェックしていきましょう。

グリセロール

  • 化粧品表示名称:グリセリン
  • 医薬部外品表示名称:グリセリン、濃グリセリン
  • INCI名:Glycerin
  • CAS番号:56-81-5
  • 由来:バイオディーゼル由来、油脂由来、プロピレン由来など

 

グリセリンは無色透明で粘性を持つ3価のアルコールで、水に非常に溶けやすく、吸湿性が強いという特性があります。

 

化粧品への配合目的は、保湿、保水、溶剤、温感などです。

 

液体化粧品から医薬品、工業分野まで活用されていますが、甘みもあるため食品添加物としても幅広く利用されています。

 

具体的には、化粧品なら化粧水、乳液、保湿クリームなど、工業分野では不凍液の成分、界面活性剤の原料、ポリウレタンの原料、医薬品なら浣腸剤、利尿剤、脳圧降下剤など、食品添加物なら甘味料、保存料、保湿剤、増粘安定剤などです。

 

さまざまな由来のグリセリンが存在しており、その中でもバイオディーゼルを製造するときに副成物として得られる「バイオディーゼル由来グリセリン」が最も使用されています。

 

 

グリセリンの効果は?保湿効果を高める組み合わせも確認

肌の質感

では、グリセリンはどのような効果があるのでしょうか。

効果について、わかりやすくまとめてみました!

 

①保湿効果

グリセリンを塗布することで、角質層の水分量が増加し、肌を乾燥から守ることができます。

これは、グリセリンが持つ3つのヒドロキシ基が水分を引き寄せる性質によるもので、この働きは角質層の天然保湿因子(NMF)と協調して行われます。

 

NMFはアミノ酸や有機酸などを含む成分で、角質層内の水分を「結合水」として保持し、また自由に存在する「自由水」とともに肌の潤いを保ちます。

 

角質層は「レンガとモルタル」のような構造をしており、角質細胞(レンガ)と細胞間脂質(モルタル)で構成されています。

グリセリンはこの細胞間脂質の構造も補強し、水分の蒸発を抑える働きがあるのです。

 

これにより、環境変化や加齢による角質層の水分量低下を防ぎ、乾燥から肌を守る重要な保湿成分として機能します。

 

②保水効果

上述の通り、グリセリンは水分を吸収し保持する能力があります。

そのため、肌に塗布すると水分を引き寄せて、長時間肌をしっとりと潤すことができます。

 

グリセリンとヒアルロン酸ナトリウムを組み合わせると、さらに保水力が高まり、相性が良いです。

 

ヒアルロン酸ナトリウムについては以下のブログでも詳しく解説しています。

ヒアルロン酸ナトリウムとは?その効果や安全性について詳しく!

 

③温感効果

グリセリンは水と接すると水和熱により温感を生じることが知られています。

 

この効果を利用してスキンケア製品やマッサージジェル、ボディーローションなど幅広いさまざまな製品に利用されています。

リラックス効果を高めるためにさまざまな香料を配合した製品も登場しています。

 

 

グリセリンの安全性は?使用する際の注意点はある?

グリセリンは食品添加物の指定添加物リストと医薬部外品原料規格2021に収載されており、50年以上の使用実績があります。

 

また、以下の結果も出ています。

  • 皮膚刺激性:ほとんどなし
  • 眼刺激性:ほとんどなし〜軽度
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし

そのため、基本的に毒性が低く安全性が高いとされており、適切な配合量および使用下であれば、一般的に安全性に問題がない成分であると考えられています。

 

ただし、自作化粧品で誤った使い方をする、原液で使うなどの方法をとると、肌が乾燥してしまったり、アクネ菌を増殖させてしまったりすることもあるため、安全性の高い市販の化粧品を使用するのが安心でしょう。

 

 

グリセリンの種類や岡畑興産おすすめのグリセリンもご紹介!

グリセリンには天然グリセリン(植物性グリセリン)と、合成グリセリンの2種があります。

 

①天然グリセリン

天然グリセリンはヤシ、パーム、大豆など植物の油脂を原料にしています。

ヤシ、パームなどの油脂を加水分解すると、水とグリセリンが得られます。

バイオディーゼルを製造する際にも、副成物としてグリセリンが得られます。

 

②合成グリセリン

石油由来で、純度が高く、主に医薬品用途で使用されています。

 

岡畑興産おすすめのバイオディーゼル由来グリセリン

岡畑興産では、愛敬化学のバイオディーゼル由来天然グリセリンをおすすめしています。

 

アジア地域で有数のスルホン化能力を持つ同社は、品質だけでは無く供給安定性にも優れています。

 

2023年から国内在庫販売体制も整いました!

お見積価格のご確認、サンプルのご相談など何でも承りますのでお気軽にお問い合わせください!

 

岡畑興産で原料を紹介している【どこ展2.0】でもグリセリンについて記載しています。

グリセリン | 岡畑興産オンライン展示会【どこ展2.0】

 

 

グリセリンの効果や安全性を知って正しく活用を!

スキンケア・ヘアケア製品には欠かせないグリセリン。

グリセリンは3価のアルコールで、無色透明で粘性を持つ成分です。

 

水に非常に溶けやすい、吸湿性が強い、甘みがあるという特性があり、保湿・保水効果や温感効果があります。

そのため、液体化粧品、医薬品、工業分野、食品添加物としても幅広く利用されています。

 

岡畑興産のブログでは、グリセリン以外にも、エチルへキシルグリセリンや洗浄剤の原料、スキンケア原料を紹介していますので、ぜひチェックしてみてください!

 

また、岡畑興産のWEBコンテンツ「どこ展2.0」では、弊社取り扱いのグリセリンについて詳しく解説していますので、ぜひご覧ください!

また、化粧品原料だけでなく機能性原料も展示しておりますので、覗いてみてくださいね。

 

岡畑興産 尾崎 オザキ

岡畑興産株式会社
機能化学品事業部

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