お問い合わせ

岡畑の熱い人々

OKAHATA PEOPLE

2024.03.18

熱いリーダー

64歳“猛毒”顧問が語る“現在・過去・未来”

社長から

今回は、イニシャル(HF:フッ化水素)通り、“猛毒”顧問の藤岡さん(以下、HF)の頭の中を!仕事への姿勢/下準備、がすごい人。

勉強のための勉強ではなく、人に伝えるために学ぶ人で、その好奇心は、もはや猛毒レベル。

一般的には“扱いづらい”人かも、ですが、岡畑興産とのフィットは抜群。化学品原料ビジネスも、企業経営も熟知されつつ、人を楽しませるエンターテイナー。月一HF会議は、知的好奇心を刺激されまくる、大事な時間になっています。

このインタビューも、予想通り、HF節炸裂渾身の長編となりましたが、ノってきた後半戦に、
「共感よりも“言いなさい”」、
「現在過去未来(過去から学んでいれば、変化対応なんて楽勝です)」、
「(よき)公私混同」などなど、グッとくる名言・迷言を連発。

きっと、皆さんにも響く言葉があるはず!ぜひ最後まで、お付き合いください。(ちなみに、個人的に気に入っている迷言は、「入りやすい食堂」でした)

今回もシーブリーズの藤原さん、よろしくです!

 

<プロフィール>
藤岡秀章
岡畑興産株式会社
顧問

入社年月日:2020年4月1日
趣味:仕事、ゴルフ(大好き)

 

<何にでも興味津々>

藤原:初めまして、本日はよろしくお願いいたします。

藤岡(以下HF):こちらこそよろしくお願いいたします。藤原さんは会社を辞めて独立されたらしいですね? どういう関係のお仕事をされているんですか?

藤原:そうなんです。今は、企業の営業コンサルタントや研修や講演、クリエイティブ関連の仕事をさせていただいています。

HF:結構、幅広くされているんですね?

藤原:おかげさまで、色々とさせて頂いてます。

HF:研修はどんな感じのことを?

藤原:そうですね、営業関係や、クレーム・解約削減、コンプライアンスなど企業様によって様々です。

HF:こういうライターもされながらですか?

藤原:そうですね、前の会社で広報、広告関係を担当していたこともあって。っていうか、私がインタビューされてません?(笑)

HF:あははは(笑)いや、初めて会う人は特に興味がありまして、つい、色々聞いてしまいます。独立される前はどこに勤めていらしたんですか?

藤原:****(ピー)です。

HF:そうでしたか。それはそれは、いろんな経験をされていたんでしょうね。確か、フード事業もされてますよね?

藤原:はい、よくご存知で。おやつというか、人気ありますね。

HF:よく行くんですよ。孫と一緒に行ったり、お土産で買ったり。

藤原:あ、そうなんですか?ありがとうございます。えーっと、そろそろ、私もお話しをお伺いしてもいいですか?

HF:あ、失礼しました。(笑)

藤原:いえいえ。(笑)
 
<インタビューへの下準備をする>

HF:どんどん聞いてください。今日のインタビューのために準備をしてきましたから。

藤原:準備されたんですか?

HF:もちろんじゃないですか。何を話そうとか、何を聞かれてもいいように、ノートにまとめてきました。

藤原:チラッと見えましたが、ノートにメモがびっちりですね?

HF:今日は仕事ですし、準備をするのは当たり前じゃないですか。

藤原:こういう仕事して長いですが、準備されている方は初めてです。

HF:いやー、準備というか、用意しておかないと藤原さんに失礼になるじゃないですか。

藤原:そんなことないですよ。もう、なんていうか、仕事への姿勢がすごいですね。

HF:ですかね?(笑)

藤原:今は岡畑の顧問をされていると聞いていますが。

HF:そうですね。コロナの前ですから3年と10ヶ月くらいになります。
 
<人生の経験層が厚い>

藤原:あ、まだそれくらいなんですか?以前はどんなお仕事を?

HF:某生活用品メーカーで38年勤務していました。

藤原:あー、あの有名な?そこではどんなお仕事を?

HF:そうですね、色々させていただきましたね。営業から始まり、新規事業や企画、購買など、国内外問わず、ほんと、色々です。

藤原:すごいですね。海外駐在もされていたんですね?ちなみにどこで?

HF:アメリカはニュージャージーとノースカロライナに合わせて10年くらいですかね。

藤原:経歴が止まらないですね。(笑)

HF:私にとっては普通なんですが、考えてみると、人生の3分の1は海外が絡んでいます。そういう意味では、日本の視点ではなく、海外視点で化学業界、原料事情を見られましたし、実際に世界中のメーカーに会いに飛び回っていたことが今に繋がっているかもしれませんね。

藤原:経歴が止まらないですね。っていうか、凄すぎて、驚きが止まらないです。

HF:そんなことないですよ。ちなみに最後の仕事は購買の責任者でした。数千億の原料調達を行っている責任者を任されまして、まぁ、世界各国から直接買いが多くて。今、振り返ってみると、色々と大変だったなぁー。(笑)

藤原:そりゃ、そうですよ、サラッと言われますけど。(笑)
で、その業界の知見やノウハウ、ネットワークなどを活かして岡畑興産に顧問としてお仕事をされているんですね?

HF:岡畑興産とはずっと昔から取引をしていましたから、会社の事情も内容も働いている人もよく知っていました。小さく頑張っているけど、ずっと色々と崖っぷちにいる会社なので、(笑)私に出来ることをさせてもらってます。

藤原:言える範囲で結構なので、具体的に教えてもらえますか?

HF:そうですね、簡単にいうと、岡畑興産ならきっと売ってくれるかなって思う製品やメーカーさんと繋げるパイプ役というか。

藤原:失礼な言い方になるかもしれませんが、他にもっとキャリアを活かせた企業さんやお仕事の選択肢があったのではないですか?

HF:詳しいことは言いにくいのですが、実は、最後の購買での仕事の時に、会社の材料を全部直接購買する必要もないだろって感じまして。下り坂になっている商材というか、なかなか立ち上がらないややこしい仕事は直接購買なく、岡畑興産に任せてお願いしたんですよ。それが、私が思っている期待以上にとてもうまくやってくれまして。

藤原:なるほど。それで恩返しというか、入社されるきっかけになったわけですね?
 
<自由と安心と安定と岡畑興産>

HF:他の企業さんからも実際オファーはあリましたし、選択肢も色々とありましたけど、セカンドキャリアを選ぶ基準というのが、「自分の得意」と「やりたい事が出来る会社」かどうかだったんです。岡畑興産にはフットウェア事業があったり、キツ過ぎず、ゆる過ぎず、自由度が高い感じだったのかもしれません。

藤原:自由度ですか。

HF:この年齢になると、やっぱり、やりたいことをやりたいし、自由度は必要です。大企業はなんていうか、そこは少なくなりますね。組織的なこともあるかもしれませんが、最後まで自分自身で完結出来ないという中途半端的なところもありますし。

藤原:岡畑興産がピッタリ当てはまった感じですね。

HF:そもそも小さな企業だと思いますし、(笑)私にとっては、大小よりも大切なところは安心安定な会社だったんですよ。

藤原:安心安定ですか?

HF:これまで、いろんな企業様を見てきましたから、最後はやっぱり、「安心と安定」というキーワードを持ってる企業はいろんな意味で強いですよ。

藤原:確かに、小回りが効いて安心安定なら強いですね。

HF:あと、働いているメンバーもよく知っていましたしね。ドアが開いている食堂みたいで入りやすかったんです。(笑)

藤原:メニューもよく知ってるし。(笑)

HF:何が美味いかも知ってるし。(笑)そういう意味で、とても働きやすい会社なんですよ。

藤原:パイプ役以外には普段はどういうことをされているんですか?

HF:何もしてませんよ、顧問ってそうでしょ?(笑)

藤原:あははは。(笑)またまた、ご謙遜を。
 
<先に動くコンシェルジュ>

HF:正直、出社することはほとんどないですけど、会社の動きや業界の動きは全てwebや顧客訪問でわかるんですよ。今、A君にはこの情報が必要なんだとか、B君にはこの会社を紹介してあげようとか。

藤原:言われる前に動くコンシェルジュみたいですね。

HF:そこまでのほどではないですが、私が社員のみんなに業界の最新情報や昔の情報を教えたりしているのは、それらがお客様のために喜んでいただけるということも、もちろんありますが、それより何より、社員自らが提案内容を考えるきっかけになったり、もっと能動的に動き、自立出来るようになればいいと思い、色々働きかけたりしているところがあるんです。

藤原:それが結果、お客様のためになるということですね。

社長:藤岡さんはこういうことをサラッと、言っていますが、もうお気付きの通り、ものすごい下調べをされて、見えないところで裏情報を取りながら提案や助言を確実にしてくれてるんです。だから僕達も本気で動くというか、藤岡さんに恥をかかせられないというか、そういうところがあるんです。

藤原:「人を動かす」ことを本質的に理解されているんですね。だから、みなさんとの基準が違うんですね。

社長:当たり前の基準が高いんです。

藤原:高そうです。(笑)
 
<フッ化水素=藤岡顧問>

社長:HF会議というのが、うちにはあるんですね。

藤原:イニシャルをとって、藤岡会議みたいな?

社長:ま、それもあるんですが、「HF」って、化学式で言う「フッ化水素」なんです。フッ化水素って、すごく危険で猛毒なんですよ。それと藤岡さんのイニシャルをかけて「HF会議」なんです。(笑)

藤原:なんか恐ろしそうな会議ですね・・・。そこでは、藤岡さんならではの大所高所からのご意見や指導があるんですか?

社長:俯瞰目線で、的確にアドバイスをしてくれたりもしますが、点の話や具体的な動きもしてくれるんです。担当営業と一緒に新しいサプライヤー様のところに飛び込んでくれたり、一緒に地上戦もしてくれるので、情報が常に新しいんです。経営の話と現場の話が、飛び交う、学び多き会議です。想像通り、時間はかかるのですが、長いって思ったことがない濃い時間になっています。

藤原:藤岡さん、どこが何もしてないんですか?(笑)ハイレベルで仕事されてます。っていうか、現役バリバリじゃないですか。

HF:あははは。実は、ケミカルってすごい種類があって、点と点を結ぶといろんな化学反応が起こったり、時には全く起こらなかったりするんですね。

藤原:なるほど。
 
<やるかやらないかじゃなく、やってみる:中期計画がない会社>

HF:点と点を繋げるのはどこの企業さんもされていると思うんですけど、岡畑興産は早いんですよ。とにかく、スピードがある。よくPDCAとかいうじゃないですか?私はまずは「PD」でいいって思ってるんです。特にこの業界は。ケミカルの商品は複雑だから、とにかくやってみるのが正しいというか、そこから始まるんです。

藤原:関西商人の「やってみなはれ精神」ですね。

HF:そうです。それに加えて、岡畑興産は、そもそも中期計画がないんです。

藤原:そうなんですか?

HF:それがまた「PD」にはちょうどいいんですよ。今置かれている目の前の「PD」を高速でやることにフォーカスする。まず、やるしかないんです。逆に言うと、「それしかやらない割り切り」とも言えます。

社長:「やれない割り切り」かもしれませんが。。。(笑)

藤原:あははは。(笑)

HF:「やれない割り切り」や「出来る出来ない」は人の感覚なんですよ。そこで重要なのが、「やってみる」はデータに基づかないとだめだということです。これまでの資料や履歴を徹底的に見て、自分なりに分析し、レファレンスをしまくるんです。で、やってみたらいいんです。ダメだったら、また方法変えてやったらいいんです。その繰り返しをしていると、「やれない」とか「出来ない」とかの感覚は無くなりますよ。とにかくやらないと始まらないですね。

藤原:その結果、化学反応が起こって、1+1=2になったり、100になったりするわけですね。

HF:そうです。だから、この業界はとても面白いんです。岡畑はそれらが出来るちょうどいい大きさの能力と体力がある会社なんですよ。
 
<まず、自分が楽しむこと>

藤原:ちなみに、業務知識や知恵以外の教育的なアドバイスもされているんですか?

HF:指導はめんどくさいから、やってないです。(笑)

藤原:えーーーーっ!(笑)

HF:あははは。基本、私は会社に出社してませんし、会議にも出ていません。仕事に必要なものはほとんど、ネットや社内報、会社訪問で十分カバー出来ています。必要な情報やお客様のところで得た情報を必要な社員に渡してあげたり、会社を紹介したりしているのが、とても楽しいんです。

藤原:能動的な動きがすごいですね。自ら魚群探知機で魚を探して、はい、どうぞみたいなって感じですね。

HF:確かに、それに近いかもしれませんが、やっぱり人と人の付き合いなので、FACE to FACEも大切というか、社員との能動的なコミュニケーションは心がけてます。

藤原:営業職人ですね。
 
<「言いなさい」:藤岡流コミュニケーション術と共有>

HF:岡畑興産は営業のプロ集団ですから、プロの彼らにこちらからコミュニケーション取っていくのは当たり前だと思っています。だから、彼らに「言いなさい」ってよく言います。

藤原:「言いなさい」?

HF:コミュニケーションでは「共感」が大事だって、よく言うじゃないですか?

藤原:はい、相手の話を否定するのではなく、共感して相手との距離を縮めるという。

HF:私は、少し違うと思っていまして。「共感」より「共有」の方が大切じゃないかって思うんです。自分が持っているものの情報、困っていること、昨日のことでもなんでもいいから全て、話さないとコミュニケーションが始まらないと思うんですよ。だから、「言いなさい」って、よく言いますね。

藤原:そうすることによって、相手も能動的に話かけるようになるわけですね?

HF:そうなんです。堂々と「言っちゃいな」、「質問しちゃいな」って感じですね。

藤原:藤岡さんの中では、相手に「能動的に話させよう」として、ついでに「心も開かさせてる」みたいなことをやってるんですね。

HF:そうですね。私が能動的に話しかけてるのは、相手に対して興味を持つということなんですよ。それは相手も同じで、興味も持たないで、共感なんてことはないんです。だから、思っていることや調べてきたことをまずは言って欲しいと思うんです。

藤原:まず興味を示すことから始める。それが「言いなさい」なんですね。それらが「共有」を生み、「共感」に繋がるということですか。

HF:そうなんです。「心理的安全性」って言葉があるじゃないですか?

藤原:はい。確か、心理学用語のサイコロジカル・セイフティーの日本語訳の?何を話しても大丈夫、自分の意見を安心して表現できる、心理的安全安心のある企業文化、みたいな文脈の言葉ですね。

HF:そうです、それです。やっぱり、言える環境って大事なんですよ。個人やチームのパフォーマンスを上げるために、まずは自分から話さないとダメですね。全てはそこから始まると思います。

藤原:安心安全な岡畑興産を選んだのも言える環境だったんですね?(笑)

HF:ははは、かな?(笑)

藤原:めんどくさいって言いながら、きっちりと育成やってますね。(笑)

HF:やってましたね。(笑)

社長:うちの人材育成の考えはフィットです。

藤原:あ、フィット、フィットです。(笑)

HF:そういう言葉も岡畑興産らしいですよね。
 
<現在、過去、未来>

藤原:話変わりますが、お仕事でこれまでに何か大切にしている言葉や考えみたいなことがあったりしますか?

HF:そうですねー、「現在、過去、未来」っていう言葉ですかね?

藤原:渡辺真知子の?

HF:それ、昭和の人にしかわからないですよ。(笑)

藤原:失礼しました。(笑)

HF:今の時代、変化が激しいとか、激動の世の中とか、その中で生き抜くのが難しい時代とかいうじゃないですか?

藤原:この数十年、よく聞く言葉です。

HF:私は今まで一度もそんなこと思ったことがないんですよ。

藤原:そうなんですか?40年以上もビジネスマンをされていると難しい時代もあったと思いますが。

HF:今、起きてることのほとんどは、結局、過去の繰り返しなんですよ。世界で起こっているビジネスを定点観測していると、実はビジネスの本質は変わっていないことがわかるんです。要は、過去から何も学んでいない人が、今の時代を生き抜くのが難しいみたいなことを言うと思ってます。

藤原:耳が痛い話です。

HF:「現在、過去、未来」って要は、「現在(いま)にこだわって、現在は過去からの出口で、未来への入り口なんだよ」ってことなんです。今、昔の話をしていても前には進まないじゃないですか。もちろん、参考にはなリますけど。結局、明日のことは今日の積み重ねみたいなことだと思ってビジネスを続けるときっと未来につながると思うんです。温故知新的に未来に向かって、物事を考えればいいいんじゃないのかなと。

藤原:HF格言です。

HF:あははは。そんないい言葉じゃないですよ、当たり前のことです。

藤原:出た!当たり前!(笑)

HF:「その日のことはその日のうちに」、「今日出来ることは今日やりましょう」って当たり前ですよね?

藤原:小さい時によく言われました。でも、厳しいなー。
 
<アイデンティティこそチームパフォーマンスを上げる>

HF:小さい時に言われることって、当たり前のことが多いですよ。特に若い人は「海外で何かやってみたい」とか「大きな仕事をしてみたい」とか色々と言いますが、その前に、「君は何か出来るんですか?」ってことが聞きたいです。

藤原:面談や面接でよくある会話ですね。

HF:あなたはアイデンティティを持ってますか?あなたの強みはなんですか?ってことが、明快に丁寧に答えられたら、その人はきっと会社のためになりますし、お客様のために提案や会話が出来る人になります。結果、海外での仕事や大きな仕事も任せていくことになるんじゃないでしょうか?

藤原:卵が先か?鶏が先か?ではないですが、確かに個人のアイデンティティを持っていないと先には進めませんね。

HF:そうなですよ。よく我が社とか弊社とか言うじゃないですか?そうじゃないと思うんですよ。「岡畑興産の藤岡」ではなく、「藤岡」です。今、岡畑興産でお世話になっています、くらいがちょうどいいと思います。

藤原:なるほど。このお話、私が20代の時に聞きたかったです。(笑)

HF:あははは、人って、弱みを埋めて自分を作ろうとしますが、本当は強みを生かすことの方が大切だと感じます。強みがあるから「アイデンティティ」ですよね?そのアイデンティティを持った自分が本当にやりたいことを見つけ、やり続けることがとても重要です。

藤原:授業を受けている感覚です。ちなみにどこでそういう考え方を身につけていかれたんですか?

HF:やっぱり、海外ですね。あちらで働いていると自然にそういう考えが身に付いたのかもしれないです。特にアングロサクソンの中で働いていると、そこは問われますし、会社じゃなく、君は誰だ?みたいなことを。

藤原:なるほど。日本はバックに会社があるというのが当たり前というか、先に会社が出てきますね。どこで働いているの?とか、何をしている会社?みたいな感じですよね。そうではなくて、自分は何が出来て、どういう強みがあるかを伝えたほうが、結果的には信頼関係も築きやすいですね。結局、会社も、個のアイデンティティの集まりみたいなものですし。

HF:そういうことですね。それが出来ているのが岡畑興産のいいとこなんですよ。個性の集まりでスピードを持って動けている感じが。
 
<マグロと顧問は止まれない>

藤原:いやー、勉強になります。しかし、なんでしょうか、お話しの全てに筋が通ってるというか、芯があるというか、仕事一筋というか、なんでしょう?この感じ。(笑)

HF:マグロなんですよ。

藤原:あははは。(笑)

HF:ずっと動いて、追いかけるエサのイカがなくなったら、命絶えるんです。(笑)

藤原:それを40年近く、マグロですか。。。(笑)

社長:イカを追いかけ、学び続けるマグロです!

藤原:知的好奇心がすごすぎません?

社長:そうそう、知的好奇心の塊なんですよ。私は藤岡さんを見ていると、働いている人みんなが、楽しく泳ぎ続けられる商社でありたいと思うんです。経営方針を変えようかなと思うくらいです。(笑)

私はよく「面白い人とビジネスが集まる専門商社」と説明しているのですが、「美味しいイカが集まり、マグロも集まる専門商社」にしようかなぁ。。。

藤原:イカにマグロですか・・・。萩田さんは確か、「水草のように」でしたね?(笑)

HF:彼は淡白だから、淡水でいいんです。(笑)

藤原:藤岡さんは濃いから塩水で?

HF:あははは、マグロで、濃い人間ですからね。(笑)

藤原:仕事が出来る、なんでも吸収出来るスポンジのような好奇心を持つ子供?子供のような大人?

HF:そうかもしれないですね。

藤原:とんでもない知識と知恵と人脈をもった子どもは、会社にとってはすごく貴重な存在ですね。仕事命っていうのとは少し違いますかね?
 
<人生、公私混同>

HF:趣味が仕事なんでしょうかね?いい言葉が見つからないんですが、仕事とか仕事人間、という言葉はあまり好きじゃないんですよ。なんというか、知的好奇心の赴くまま、調べ事に没頭するのは、仕事というより、趣味になるでしょ?人生における趣味と仕事を足して一つにしたような言葉、ライフワークとか、プロジェクト、みたいな日本語がないですかね?藤原さん、教えてくださいよ。(笑)

藤原:公私混同?(笑)

HF:確かに、公私混同の気はありますね。(笑)

藤原:例えば、海外で活躍されているプロスポーツ選手は、シーズン中はもちろんですが、オフの時も必ずトレーニングをされてますよね?あれって、本番も練習も仕事なんだと本人も我々も無意識に感じてます。きっと、藤岡さんもそういう感覚になっているような気がします。

HF:年棒は全然違いますけど。(笑)

全員:あははは。(笑)

藤原:最後になりますが、これからの岡畑興産に望むことってありますか?

HF:ないです、ないです。ほんと、このままでやっていって欲しいです。いつも、元気でいい会社になってほしいと思うだけです。

藤原:なってますよ、間違いなく。売上も利益も創業以来最高になってるじゃないですか。

HF:でも、崖っぷちなんですよねー。あははは(笑)

藤原:崖っぷちには見えないけど藤岡さんから見るとそうなんですね。

HF:結果右肩上がりだったり、最高益だったかもしれませんが、大事なのはそこじゃなくて、岡畑興産にはいい風土や言葉がたくさんあるんですよ。さっきの「フィット」もそうですけど、「超高速試行錯誤」とか「無意識的有能」とか「当たり前の基準を上げる」とか「積み木」なんかもいい風土です。このままもっともっと未来に向かって進んでいくと、これ以上にお客様にとって、無くてはならない、必要な会社になっていくと思います。

藤原:確かに、これまで、皆さんをインタビューさせてもらってますが、それはよくわかります。風土というかビジョンみたいなものが染み付いてきてる感じがします。っていうか、「超高速試行錯誤」って何ですか?

社長:以前、佐藤が話してましたよ。

藤原:え?それは失礼しました!

社長:簡単にいうと、「わかってやる」と「やってわかる」を繰り返すことによって、考えと行動の精度が上がっていくということです。見えないものが見えるようになるというか、選択肢が増えてくる感じです。「スピード」、「アジリティー」、「ケイデンス」っていう言葉も使い分けてたりもしますが、全ては、超高速の試行錯誤のためなんですよ。

藤原:なるほど、深いですね。

HF:ね?面白い考えを持っているでしょ?

藤原:「やってみる」や「スピード」の大切さがよくわかりました。だから、その時計もずっと置いてるんですね。

HF:そうですね、時間は大切ですから。飲み会や会議でもインタビューでも同じように置きます。

藤原:飲み会でも?(笑)公私混同ですね。

HF:あはは、でも、公私ともにアンテナ貼るのは当たり前じゃないですか。時間は有限ですから。

藤原:当たり前の基準が高すぎます。

HF:基本、時計とノートはいつも一緒ですね。
 
<仕事への姿勢が垣間見えた>

藤原:仕事への姿勢もプライベートの姿勢もすごいです。高岡さんも仰ってましたね、「仕事への姿勢」が一番だって。

HF:それにつきますね。

藤原:ずっと気になっていたのは、私の言葉をメモされてますよね?

HF:当たり前じゃないですか。参考になることや覚えておかないといけないこと、色々ありますよ。

藤原:普通、インタビューアーの言葉はメモされないですよ。

HF:オンオフ、相手は関係ないですよ。

藤原:そのメモで全てがわかるっていうか、姿勢がわかる気がします。おとなしい雰囲気なのに、パワフルです。

HF:よく寝てますからね。(笑)何もなければ、21時に寝てます。

藤原:ん?マグロは寝ないのでは?(笑)

HF:あ、寝てないです、明日への“準備”をしてるんです。(笑)

藤原:なるほど!(笑)

全員:あははは。(笑)

藤原:今日は勉強になりました。楽しかったです。ありがとうございました。

HF:こちらこそ、ありがとうございました。

編集部より
さすが、とんでもない経験と人脈を持った顧問の言葉には重みがありますね。厳しさの中にも優しさがあって、私たちにわからないところで色々と動いていてくれていることがよくわかりました。ほんと、岡畑興産のコンシェルジュです。この仕事の量と質では公私混同になりますよね。感服です。今後とも、ご指導よろしくお願いいたします!崖っぷちなんで。

岡畑興産では「公私混同するくらいの人」を絶賛募集中です!セカンドキャリアで、自由度高く、イカを追いかけたいと思っている方、イカは追わないけど化学品原材料にまつわる面白い仕事がしたい方、いつでも、ご連絡ください。

次回、化学品事業リーダーの頭の中のトリを務めるのは、もちろん。岡畑興産の取締役、坂出さんです。お楽しみに!

 

CONTACT

ご相談・お問い合わせはこちらから

ご相談・お問い合わせ