2024.04.30
グラブ浚渫(しゅんせつ)とは?浚渫工事の目的や浚渫方法をわかりやすくご紹介!
こんにちは、岡畑興産の佐藤です。
浚渫工事とは船が安全に運航できるよう河川や海底の土砂などを取り除く工事のことで、「グラブ浚渫(しゅんせつ)」はクレーンが取り付けられたグラブ式浚渫船と呼ばれる特殊な船舶を使用して、この作業を行うことを指します。
今回はこのグラブ浚渫についてのお話です。
浚渫工事の目的や方法、グラブ浚渫の詳細、環境対応への取り組みを詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
浚渫(しゅんせつ)工事の目的からご紹介!
船舶の通路である「航路」や、船舶が停泊したり向きを変えたりする場所である「港湾」「泊地」は、河川や海流により運ばれてくる土砂などが溜まることにより、少しずつ浅くなってしまいます。
この航路や泊地を整備するために欠かせないのが、浚渫工事です。
浚渫工事では、船舶が安定して運行できる安全な海の道をつくるために、クレーンやアームが取り付けられた浚渫船という船を使って河川や海底の土砂をすくい取ります。
なぜ土砂をすくい取る必要があるかというと、土砂で水深が浅くなると、座礁のような大きな事故を引き起こしてしまう可能性があるからです。
船舶が海の上を走るためには船底が海底にぶつからない水深が必要ですが、最近は大型客船の就航や、より多くの貨物を運ぶため貨物船の大型化が進んでいることから、船が通る場所にはより深い水深が求められるようになっています。
また、船舶が通る道をつくるだけでなく、環境対策として水質改善のために汚泥などを除去する目的もあり、すくい取った土砂は埋め立て用にも利用されています。
浚渫工事の方法には種類がある
浚渫工事は規模や目的に応じた工法が用いられます。
また、浚渫技術は日々進化しており、工事を行う船の大型化や工事の高効率化が図られてきました。
現在は環境問題に対応するための技術開発が進んでおり、具体的な工事方法としては、グラブ浚渫、ポンプ浚渫、バックホウ浚渫などが採用されています。
今回はこの中の「グラブ浚渫」について詳しく解説していきます!
グラブ浚渫とは?船の特徴や工事の方法を解説!
グラブ浚渫は、「グラブ浚渫船」を使用した浚渫工事を行います。
グラブ浚渫船には、グラブと呼ばれる大きなバケット状のアームが取り付けられており、それを用いて水底や水中の土砂を掘り起こし、土運船の上に持ち上げます。
吊下げるロープの長さによって大水深でも対応可能です。
さらに硬い土や軟らかい土、粘土、砂など、土質によってもグラブの形状やサイズを変えることができ、さまざまな環境や条件に対応できます。
グラブ浚渫船の種類には、他船によるえい航※①や押航※②が必要な非航式と、自ら航行できる自航式がありますが、ほとんどが非航式です。
※①ロープを使って引っ張り、目的地まで持っていくこと
※②船を船尾に連結して押すようにして航行すること
現在、グラブ浚渫も含めた浚渫工事では、環境への負荷を最小限にする取り組みも行われています。
こちらについても、次で詳しくお伝えしましょう。
浚渫工事(グラブ浚渫など)における環境への対応
最近では、グラブ浚渫においても環境汚染を低減するためのさまざまな工夫が施されています。
たとえば、グラブの密閉性を上げるなどグラブの形状を工夫したり、汚濁防止膜やバケットに土砂が付きにくくする離型剤も使われ始めています。
弊社取引先の花王さんが開発し、岡畑興産も販売する、長期耐久性がある水系離型剤「ルナフローRA」も、グラブ浚渫工事で間もなくトライアル予定です。
土砂の付着を抑えることで工事の効率向上にもつながり、土砂がグラブから剥がれやすくなることで、河川や海の汚濁防止になることが期待されています。
グラブ浚渫工事業者の皆様、グラブの離型剤にご興味があれば、ぜひお問い合わせください!
グラブ浚渫とは船舶や海を守るための重要な工事!
船舶が海の上を安全に走るためには、船底が海底にぶつからない水深が不可欠です。
浚渫工事では、船舶が安定して通れる海の道をつくるために、浚渫船という船を使って河川や海底の土砂をすくい取り、水深を確保します。
さらに、環境対策として汚泥などを除去する目的もあり、重要な工事といえます。
浚渫工事にはいくつか種類がありますが、グラブ浚渫とは、グラブと呼ばれる大きなバケット状のアームが取り付けられた「グラブ浚渫船」を使用する浚渫工事のことです。
水底や水中の土砂を掘り起こして、土運船の上に持ち上げる工事を行います。
最近では、環境汚染を低減するために工夫が施されている船舶が多く、特にグラブから土砂を剥がれやすくする離型剤には注目です。
水系離型剤「ルナフローRA」もチェックしてみてくださいね!
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