2022.09.30
岡畑興産の中国化学品ソーシング
こんにちは、岡畑興産の坂出です。
今回は岡畑興産 化学品事業のアジア拠点のひとつ、岡興上海について少しお話させていただきます。
岡興上海の歴史
私たちが中国に営業拠点を持ったのは、今を遡ること29年前の1993年です。
総合商社ならまだしも、私たち規模の化学品専門商社としては、結構早い段階で中国に足を踏み入れていました。
当時は、安価な製造コストを求め中間体(染料向けなど)の引き合いが多く、よりサプライヤーに近いところに拠点をおき、日本のお客様に製品・サービスをお届けするために、上海に事務所を開設しました。
たしかに中国化学品は安価ではありましたが、当時は製品に石ころが混入といった驚くような出来事をふくめ、生産管理レベル起因の問題勃発が多々あり、そのたびに日本・中国の営業担当が奔走し問題を解決してきました。
お客様に迷惑をおかけしながらこんな事を言うのも不謹慎ですが、当時のこの苦労が中国ビジネスを進めるにあたっての糧になり、その教訓が脈々と私たち営業のDNAに刻まれ今があるのも事実です。
1995年当時の上海 真ん中のビルに岡興上海の事務所がありました
中国化学品ソーシングの今
私たちの中国化学品ソーシングも変貌を遂げ、中間体ビジネスのみならず、各種機能性原料、水処理薬剤原料、化粧品原料など、取り扱い製品は様変わりしています。
過去の安かろう悪かろうではなく、例えば日本のお客様が欧米サプライヤー頼みになっておりBCP観点でアジアにサプライソースを求めている場面で適切な中国メーカーの紹介を行ったり、中国ならではの原料背景を強みとした天然由来の化学品を輸入するなど、中国化学品のポジショニングは着実に変化を遂げてきました。
今はネットで化学品サプライヤーを検索できる時代ですし、Web面談等も活用される様になりました。
しかし、中国ビジネスで肝心なのは、現地の生の情報。そこに私たち商社の働きどころがあります。
法令遵守面、工場品質管理体制、原料サプライチェーンの分析はもちろんの事、工場キーパーソンとの定期的な面談や、中国ならではの乾杯を交わしながらの潤滑油的役割を日々意識しています。
現地にどっしりと腰を据え、日本のお客様が求める事を知り尽くした岡畑上海スタッフが、最良のサービスと製品をお届けしたいと思っています。
これからの中国化学品ソーシング
中国の電力問題、コロナ感染拡大によるロックダウンなど、様々なカントリーリスクに対して、流通経路の備えや、十分なストックを確保するなど、未然の対策は不可欠です。
化学原料産地として、中国は今後も重要なポジションにあり続けると思いますし、私たちも引き続き注力していきます。
しかし、それとは裏腹ですが、中国一辺倒にならない冷静さも必要ですね。
中国の強みをうまく活かしつつ、さらなるBCPを求めて、インドなど他のアジアソースとのセットで如何にお客様のBCPに貢献できるかという事も念頭に、日々営業していきたいと思います。
最後に、私たちが取り扱う中国化学品について少し触れてみたいと思います。
私たちの取り扱いは以下に大別されます。
- 日本市場への安定調達面で重要な化学原料(アジア唯一など)
1,3-プロパンジオール
アミノ酸系活性剤 - 中国の原料背景を強みとした化学原料
大豆由来スクワラン
グリチルリチン酸ジカリウム - 次世代機能性原料(素材)
PEKK
PEKKは2022年10月17日から開催されるケミカルマテリアルJapanにも出展予定です。
今後も“日本のお客様の技術革新とBCPに少しでも貢献できれば”という思いで、中国化学品ソーシングを行って参りたいと思います!
なお、2022年10月17日~28日に開催されるケミカルマテリアルJapan(オンライン展示会)でも、私たちが取り扱う中国産PEKKはじめ、アジアの各種原料を展示していますので、ぜひご覧頂ければと思います。