2021.02.26
コロナから超回復、インドの今
OKAHATA NEWS LETTER 2021.02号より抜粋。
”コロナから超回復、インドの今”
は、2回目登場BlackRose(BR)のアヌープさん。
長い馴れ初めなど、OKAHATA NEWS LETTER 2020.07号にて。
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神戸育ち・関西弁ペラペラのアヌープさんとのインタビューは実は英語、それでも”いい加減”だけは日本語でした・笑。
全土ロックダウン明けで、’’感染はひどいのにインド化学品供給安定の謎”を語つてもらった前回から一転、アヌープさん曰く、’’行動制限はほほゼロ。不便なのは乗車時間枠が決められてる電車くらい’’という、普通っぷり。まずは、BR撮影のムンバイ市民生活のニューノーマルをどうぞ!
・・・見所は、人が屋根やドアから溢れ出してないインドの電車!なんかとっても新鮮です・・・
たくましく立ち上がる“インド経済のリアル” インタビュー
NO:岡畑典裕/聞き手
AJ:アヌープさん(BR)
NO:ズバリ、BlackRoseの業績どうですか?
AJ:20年4-6月期がどん底。7-9月期で2019年ベースに戻り、10-12月期は過去最高。1-3月は少し落ち着きを見せるかな。インド産業界全体が同じ動きですよ。
NO:過去最高って…回復ペースも速すぎません?
AJ:市場価格が落ち切った夏頃、行動制限も緩和されて、9月位には業績的手応えを感じてました。自分の周りも、不動産や車を買い出したり、取引先の事業投資も積極的、設備や土地購入が始まって。
NO:政府支援のおかげ?
AJ:いや、それはあまりなくて。インド政府のコロナ対策は貧困層へのフリーフード中心。マーケットが底を打ったから、皆がお金を使い出しただけ。世の中は、通年のマイナス成長で騒ぎがちですけど、20年Q4の経済指標が出てくれば、みんなピンとくるんじゃないかな。
参考:2020年Q3インド経済マクロ分析はこちら。
https://www.murc.jp/report/economy/analysis/research/report_201210/
NO:巨大成長市場の勢いというか、個人消費と投資の旺盛さは、日本とは大違い・涙。
さて、Unlock1.0から始まったインド政府のコロナ対策も、今やUnlock9.0!なにが変わったの?
AJ:もう9.0なの?インドじゃ誰もフオローしてない・笑。映像にある通り、マスク、手洗い、とか、科学的なことをちゃんとやろうってことだけなので。実のところ、手で食べる習慣はなくならないですし、前後にアルコール消毒するのはニューノーマル。決してケアレスっていうことはなく、みな慎重に、対策をとって行動していますし、それが続くことを願っています(少し、第二波の可能性を心配されてもいました)。
NO:映ってるレストランは、BRご近所の“Status”、ターリ(定食のこと入美味しかったのを覚えてます、ああ、ムンバイ行きたい(涙)。さて感染者数も減少傾向。出社や対面面談の状況は?
AJ:BRはほぼ100%出社、国内出張も可能、Webと対面組み合わせて、ビジネスもコミュニケーションも元に戻ってます。インドはそもそも接待・会食カルチャーはないし。
NO:コロナ対策的には、インドは集団免疫推進っほく見えるけれど。
AJ:結果的に受け入れているだけで・・・。周りにいくらでも感染者がいるし、元々感染症は多いのでコロナが特別視されないですから。そもそもインドでコンタクト・トレーシングも不可能でしょ?感染防止策も明確だから、やることははっきりしてるし。
NO:すごく冷静、達観してるというか。日本だったら即バニックかも。
AJ:インドはメディアがコロナばっかり煽らないし。コロナ以外に報道すべき問題山積だから・笑。ワクチン大国だけど、だからといって特別、楽観視もしていない。
NO:空港の写真はびっくり。これだけ国内移動が戻っても感染者数減少というのはとても不思議。
AJ:インドは2億人位がコロナ抗体を持ってるって言われてるし、抑え込み成功国ほど、今はキツいのかも。無症状感染者の多さも諸説あるけど、インドは沢山の感染症とワクチン接種を経験してきたので、特別な免疫システムが発達してるかも。ターメリックをはじめ免疫力を高める食材のおかげと言われたり。
NO:そもそも、なんかタフですよね。
AJ:インド人は変化とかショック耐性が強いんです。インドの歴史自体がショックと変化の連続だから、大抵のことでは驚かないし、受け入れちゃう。‘‘いい加減‘といえばそうかもしれないけど。日本とは真逆。
NO:日本はショックに弱く、ルールに強い。。。さて、“いい加減さ“といえば(笑)、日本企業がインド品検討の際に必ずぶつかる課題。「経営層はいいこと言うが、いざモノが来たら、コンタミや品質不安定」というインドあるある。
AJ:内部管理が弱くて、しょほいミスを出してしまうのはインド企業にありがち。これは我々BRが注力指導してる部分です。日本のようにDetailsにこだわらないし、まぁ全体的にオッケーならいいでしょという悪い‘‘いい加減さ“。中国企業と比べると、日中は技術指導をしてきた長い歴史があり、高い成長志向や文化・距離の近さから、なんだかんだ、分かり合えるでしょ。インドと日本はまだそこまでの結び付きがないから。
NO:お互いに辛抱がないというか。いい加減さも含めて、長いスバンで付き合う覚悟がないと、インドとは良い仕事にならないんですよね。BCP、成長市場だけでは続かない。いい訓減を‘‘良い加減“に持つていく相互努力が大事だと。
AJ&NO:インドの“好い加減を探すお手伝い、岡畑興産とBRにお任せください!