2022.10.14
岡畑興産&Black Rose(ブラックローズ)のインドソーシング・受託ビジネス
こんにちは。化学品専門商社、岡畑興産 の菅澤です。
今回は岡畑興産のインドビジネスについて説明します。
岡畑興産のアジアソーシングについては、こちらのブログをご参照ください。
岡畑興産のインドビジネス
岡畑興産のインドビジネスは、Black Rose Industries社(以下 BR社)と協業しています。
BR社は「アクリルアマイド 粉体」のメーカーですが、ケミカル部門の売上は商社部門のほうが大きいんです。
アクリルアマイドについてはこちらの記事をご参照ください。
Black Rose Industries社について
BR社の設立は、1995年。
現在では基礎化学品から精密化学品に至る広範囲の化学品を扱う商社として信頼されている企業で、売上は1億5千万ドル程の企業に成長しています。
特に日本とは深いつながりを持つ企業であり、日本の大手化学品のインド代理店・ディストリビューターとして売り切りのビジネスではなく、末端管理や営業サポートも積極的に行っています。
岡畑興産とBR社の取引の歴史は既に30年程。
90年代のインド品は安かろう悪かろうといった原料も多く、分野によっては日本のお客様もある程度の品質レベルを許容されていた時代です。(現在では考えられない事ですが)
90年代半ばから、岡畑興産では中国・韓国との取引が増えてインド品の取り扱いは一時期低迷していましたが、2000年頃から徐々に仕事が増えてきました。
2000年頃というと中国で環境問題が初めて顕在化した頃で、私も何度インド出張したかわからない程なので、今では食あたりもしなくなりました。
インド企業との取り引きについて
それだけ行けばインド企業と直接取り引きできるだろ?という疑問をもつ方々もいらっしゃるはずですが、インドはとにかく面倒が多いんです。
電車の指定席の予約方法は未だによくわかっていませんし、契約や交渉は特に面倒くさい。
インド企業による説明・交渉は、よく言えば丁寧。しかし、多くの日本人にとっては理屈っぽい。
英語を介しての説明・交渉は総じて長時間となり、多くの日本人は心が折れてしまいます。
しかし、当社に代わってBR社が交渉すると、直接交渉するよりもより良い条件を引きだしてくれます!
もちろん交渉をスムーズに進めるために、BR社とプレミーティングを行い以下2点をあらかじめ定めておきます。
・ゴール(希望価格や条件)
・妥協点
さらに最悪のケースまで想定し、伝えるべきことを決めたこともあります。
適当にアドリブをいれながら交渉を行いますが、それなりの確率で妥協点まで引き出せているかなと思います。(我ながら、演劇部~って感じです)
難しい(やっかいな)交渉では担当者がヒートアップし、
「英語」 → 「英語+少しのヒンディ」 →「少しの英語とヒンディ」となったりもします。
メーカーは都合の悪い話はあえてヒンディで話すらしく、それにつられてBRの担当者もヒンディリッチで交渉するもんで、仕切り直しをして英語で交渉再開。
もちろん英語であれば、しかるべきタイミングでアドリブを入れられます!
日本人とインド人、それぞれの商習慣を熟知した”交渉のさじ加減”はBR社だからできる業です。
BR社の社長Anup Jatiaさんは、インド生まれの神戸育ち。
日本語のレベルは電話だと外国人とは思えないほど。当然日本びいきな方で、BR社の担当者には日本人の考え方や商習慣を徹底的に教えています。
Anup社長のインタビュー記事でもインドのいい加減を“良い加減”に変えるお手伝いについて語ってくれています。
我々日本人にとっては居心地のよい企業でもあり、かつ、最強のインドパートナーなんです。
日本びいきがわかるのは、BR社サイトのトップページ。
トップページには「信頼」の文字と、英語で「信頼」の意味まで記載しています。
さらに「SHINRAI」というページは日本語になっています。
最後に
岡畑興産とBR社では、主に有機化学品と受託製品を取り扱っています。
岡畑興産の海外取引は、中国・韓国のイメージが強いと思いますが、インド取引においても30年来の経験があります。
インド品の調査等、遠慮なくご相談ください。
また、2022年10月17日~28日に開催されるケミカルマテリアルJapan(オンライン展示会)でも、アクリルアマイドはじめ、アジアの各種原料を展示していますので、ぜひご覧頂ください。