2026.06.10
イソステアロイル乳酸ナトリウムとは?効果や特徴を解説
こんにちは。「岡畑興産」の酒井です。
界面活性剤や乳化剤として機能する植物由来の原料「イソステアロイル乳酸ナトリウム」。
成分表示で見かける機会はあっても、具体的な機能性や安全性、使用時の注意点についてはわかりにくい成分です。
今回は、イソステアロイル乳酸ナトリウムの基本情報から、配合メリット、安全性、活用事例までをわかりやすく解説します。

イソステアロイル乳酸ナトリウムとは?基本と特徴
- 化粧品表示名称:イソステアロイル乳酸Na
- INCI名:Sodium Isostearoyl Lactate
- CAS番号:66988-04-3
- 性状:無色~淡黄色の液体
イソステアロイル乳酸ナトリウムは、イソステアリン酸と乳酸由来のラクトイル基からなる“ラクチレート系”のアニオン界面活性剤です。
生分解性に優れ、環境配慮型原料として評価されているので、合成界面活性剤や乳化剤を避けるオーガニック化粧品にぴったりな原料です。
イソステアロイル乳酸ナトリウムに似た原料として、ステアロイル乳酸ナトリウムがあります。
- 化粧品表示名称:ステアロイル乳酸Na(ステアロイルラクチレートNa)
- INCI名:Sodium Stearoyl Lactylate(Sodium Stearoyl Lactylate)
- CAS番号:25383-99-7, 18200-72-1
- 性状:白~淡黄色の固体
※()内は改正表示名称
ステアロイル乳酸ナトリウムは、ステアリン酸に乳酸が1〜数分子結合した“ラクチレート”のナトリウム塩です。
イソステアロイル乳酸ナトリウムは分岐鎖なのに対し、ステアロイル乳酸ナトリウムは直鎖のため、性状に液体と固形という違いが生まれます。
イソステアロイル乳酸ナトリウムは乳化力だけではなく、界面活性力も持ち合わせています。
分岐構造であることから感触が柔らかく、なじみやすいのが特徴です。
また、界面活性剤の水と油へのなじみやすさの程度を示す指標であるHLBが5.9であるため、O/W乳化に適したバランスを持つことがわかります。
イソステアロイル乳酸ナトリウムの効果は?安全性と用途も解説

これまで説明してきたイソステアロイル乳酸ナトリウムは実際化粧品に配合するとどのような効果とメリットが生まれるのでしょうか。
イソステアロイル乳酸ナトリウムは以下のような特徴があります。
- コンディショニング効果
- 分離しにくく、温度安定性が高い
- テクスチャーが軽くなめらか
- べたつきが少ない
- 保湿補助効果が期待できる
原料として配合した場合、べたつかずに保湿をしっかりしてくれる役割を担ってくれるため、肌のバリア機能を損ないにくいです。
コンディショニング効果もあり、洗浄後のきしみ感も低減してくれます。
そしてイソステアロイル乳酸ナトリウムは弱酸性域で安定しやすく、増粘剤はPEGフリーであり、ポリグリセリン系・両性ポリマーという特性があり、皮膚刺激性が低く、敏感肌の方でも安心して使用可能です。
そのため、洗顔フォーム・ボディシャンプー・ヘアシャンプー・コンディショナー・乳液・クリームなど、スキンケアからヘアケアまで幅広いカテゴリーの製品に活用されています。
また、温度変化によって油分が分離しにくい安定性を持つため、湯船で使用する入浴剤などの製品にも適しています。
アミノ酸系洗浄成分は「シャンプーの成分「界面活性剤」の種類ごとの特徴とは?」でも紹介しているので、こちらも参考ににてみてください!
イソステアロイル乳酸ナトリウムで製品力を向上
イソステアロイル乳酸ナトリウムは、植物由来原料をベースとした乳化性・界面活性を併せ持つ多機能成分です。
分岐構造による高い肌親和性と、べたつきの少ない使用感が特徴で、低刺激処方や敏感肌向け製品にも採用しやすい原料です。
アミノ酸系洗浄成分と組み合わせることで、洗浄力と保湿感のバランスをとりやすく、シャンプーや洗顔、ボディウォッシュなど幅広いカテゴリーで活用できます。
ナチュラル・機能性を両立した製品設計を検討する際に有用なおすすめ原料です。
岡畑興産が運営している常設オンライン展示会「どこ展-どこでも、ひとり展示会」や「岡畑興産ブログ」でも、さまざまな機能性原料・化粧品原料を詳しくご紹介していますので、そちらもぜひチェックしてみてください。
