海外情報

2020.12.14

台湾発、完全防水靴下シューズ... ?

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みなさんは、雪や雨の降る日には、どんな靴を履いて出かけますか?

今回は台湾発の ニットなのに、完全防水 という靴を紹介します。

開発したのは樹脂メーカー!

このシューズを開発したのは、主に、熱可塑性ウレタンフィルム(TPUフィルム)・硬化剤・樹脂などを、アパレルや靴関連工場へ供給してきた台湾台中市にある創業30年の化学品メーカーです。

3つの工場を運営し、化学メーカーとして規模を拡大しつつあった2015年に、防水剤の含浸(がんしん)技術の提供があり、それを応用した女性用長靴の生産から靴生産事業を始めることなりました。

 

読んで字のごとく、含浸(がんしん)とは 浸して含ませることですので、防水剤を塗りつけたり、スプレーするよりも 多くの溶剤と、処理をする水が必要になります。

環境への影響や、作業安全上の問題を解決させる為に、別の方法で防水性の高い靴が作れないかを考えざる得なくなりました。

 

自社のTPUフィルムで防水靴を

長年アパレルや靴作りのために、供給してきた自社のTPU防水フィルムとなんと”靴下”の組み合わせにたどり着き、研究と開発を進めることになりました。

 

TPUの防水フィルムの特徴は伸縮性に優れている点です。だから、ニットの靴下の伸びにも対応できたのです。

防水膜にはテフロン素材のものなどもあり、透湿性に優れていますが、水は漏れやすいという弱点があります。

TPUのフィルムは伸びが良く、水が漏れにくいのです。

 

さて、ニット靴下とフィルムを独自技術で接着した完全防水靴下シューズが完成し、CANADAのブランドVESSIがクラウドファンディングで1万足の注文を集めたことにより、靴工場立ち上げのスケジュールを早めることになりました。

CANADAは寒くて、雪も多いので、靴には防水機能が必須のようですね。

 

引用: youtube  https://youtu.be/rxIGgXuwPxM

 

 

 

アッパーは靴下

アッパーが靴下というのは、こんな感じです。

 

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そして防水フィルムはこんな感じ (画像はイメージです)

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この2つを組み合わせて、靴のアッパーにし、ソールを貼り合わせた製品がこちらです。

雨の日には長靴の代わりこんなスニーカーで外出!

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ゴルフシューズにも挑戦!

最近では、Fの頭文字が付くゴルフシューズのトップブランドから海外での量産委託の話もありましたが、あくまでも台湾での生産にこだわりながら、新しい事にチャレンジしていくということです。

海外での生産はありませんが、ゴルフシューズは開発中で、近い将来、超軽量完全防水ゴルフシューズをご紹介できるかもしれません。

お年寄りや子供向けに保温効果が高く、滑りにくい加工を施した靴下仕様ルームシューズの開発も進めています。

介護施設や保育園などで、脱ぎ履きがいらない履きっぱなしの上履き靴下が流行る…? ということもあるかもです。

 

(取材をした人: 台湾事務所勤務23年 気配り番長Q)

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