2023.08.01
IFRA(国際香粧品香料協会)とは?安全性の高い香料を提供するための基準も確認
こんにちは、岡畑興産の吉江です。
皆さんは、「IFRA」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。
私たちの身近な香粧品の香料に関係している国際的な組織です。
あまり聞き覚えのない言葉なので、何の略称なのか、具体的にどういったことを行う組織なのか、気になりますよね。
今回はIFRAについて、どんな目的で設立されたのか、どんな組織なのか、どういった基準で香料を判断しているのかなどを、詳しくご紹介します!
IFRA(イフラ)とは?
IFRAとは「The International Fragrance Association」の略称で、「イフラ」と呼ばれています。
日本名では「国際香粧品香料協会」です。
IFRA は1973年にスイスのジュネーブで設立され、現在はベルギーのブリュッセルに事務局があります。
世界4地域全てに事業を展開する香粧品香料・製造会社の正会員会社と欧州・北米・ラテンアメリカ・アジアに属する各国の工業会会員、その国にIFRAの会員である工業会が無い場合の賛助会員で構成されている、非常に大きな団体です。
香粧品香料業界全体の利益を代表する国際的な組織(協会)であり、サイエンスを担うRIFM(Research Institute for Fragrance Materials:香粧品香料原料安全性研究所)の厳格な科学プログラムを通じて、香粧品香料素材の安全性を保証しています。
日本では「日本香料工業会」がIFRAに加盟しています。
詳しく言うと、香粧品香料の開発製造使用においては薬機法、化審法他の国内関連法規を遵守するように監視していますが、香料そのものの安全性確保についてIFRAに加盟している形です。
会員会社が香粧品香料を開発・製造する際には、IFRAの定めたスタンダード(=実施要綱)を守るよう義務付けています。
IFRAの目的や役割は?
IFRAの目的は、消費者や環境に対し、安全性の高い香料製品の供給に専念すること。
IFRAは世界的な規模でヒト・環境に対する安全性を、「自主規制」において確保する役割を担っています。
自主規制とは、具体的に実施要綱の制定、香料の使用基準・使用制限、使用禁止などです。
ちなみに、香粧品香料素材(フレグランス素材)については基本的には「RIFM(リフム)」で評価されます。
RIFMは、香粧品香料素材の安全性を研究・調査・評価する目的で作られ、アメリカのニュージャージー州に本拠を置いている研究所です。
安全性の高い香料を提供するためのIFRAの基準をご紹介
独立したRIFMの専門家パネルが実施するリスク評価に基づき、IFRAが香料素材の安全性を試験する自己評価基準を、「IFRAスタンダード」と言います。
この基準は、フレグランスが安全に使用されるために、世界的に認知されたリスク管理システムの礎を担うものです。
IFRAスタンダードでは香料素材の規制を3種類に分けて行っています。
「使用禁止」「使用制限」および「規格設定」です。
※「使用禁止」:prohibited/「使用制限」:restricted/「規格設定」:specification
「使用禁止」は言葉通り、いかなる使用用途に対しても使用を禁止するもの。
「使用制限」は、最終製品中での当該香料素材の最大使用量が明記されています。
「規格設定」では、当該香料素材の純度が指定されていたり、あるいは素材中に含まれる不純物などの量を規制する必要のあるものが挙げられたりしています(過酸化物価を含む)。また、製法が指定されている場合もあります。
このほか、従来からの洗い流される製品・皮膚に残る製品・皮膚に触れない製品(以上は皮膚に接触する製品群、このほかに皮膚と接触しない製品分類がある)に分けての規制、製品を11のカテゴリーに分類し、新しい手法(QRA:定量的リスク評価)を用いた規制も行っています。
IFRAの目的や安全性の高い香料を提供するための基準を知ろう
身近な製品の規制に係わっているIFRA。
正式名称は「The International Fragrance Association」で、RIFM(香粧品香料原料安全性研究所)のプログラムを通じて、香粧品香料素材の安全性を保証しています。
安全性に関して明確な基準を定めており、私たちが安全に香粧品製品を使用するために非常に大切な団体です。
その香料素材の安全性を試験する自己評価基準を「IFRAスタンダード」と呼んでいます。
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