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岡畑興産ブログ

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2025.03.31

界面活性剤の「SLES」とは?特徴や用途、SLSとの違いもご紹介

こんにちは、岡畑興産の小池です。

 

皆さん、「SLES」というワードを聞いたことがありますでしょうか?

「SLES」は界面活性剤の一種であり、私たちの身近な製品にも多数使用されています。

 

今回はSLESの特徴、名前が似ていて間違えられやすいSLSについて、また、岡畑興産が新たに取扱を始めた新製品についてもご紹介をしていきます!

 

 

界面活性剤のSLESとは?特徴もご紹介

「SLES」はSodium Lauryl Ether Sulfate(ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)のことで、一般的にはラウレス硫酸ナトリウムと呼ばれており、界面活性剤の一種です。

 

まずは、基本情報をご紹介します。

化粧品表示名称 ラウレス硫酸Na
医薬部外品表示名称 ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム

INCI:Sodium Laureth Sulfate

 

界面活性剤とは、物質の境である界面に働きかけ、性質を変化させる物質のことを言い、水になじみやすい親水基、油になじみやすい疎水基(親油基)から構成されています。

基本的な性質として、「洗浄作用」「乳化作用」「分散作用」が備わっています。

界面活性剤の構造や性質については、以下の記事もあわせてご参照ください。

界面活性剤の構造や性質を詳しく解説!種類もある? 

 

界面活性剤は、水に溶けたときにどのようにイオン化するか によって4種類に分かれます。「SLES」は、そのうちの一つである『陰イオン界面活性剤』です。

陰イオン界面活性剤とは、水に溶けたときに陰イオン(負に帯電したイオン)として働く界面活性剤のことです。

 

「SLES」は以下の4つの特徴を持っています。

  1. 洗浄力と起泡性に優れている
  2. 水に溶けやすい性質を持っている
  3. コストが安く、大量生産しやすい
  4. 脱脂力が強い

 

 

界面活性剤「SLES」の主な用途を知ろう

ボトル

私たちの身近なところだと、「SLES」はシャンプー、ボディーソープによく使用されています。

 

シャンプーやボディーソープに配合をすると泡立ちが大変良く、テクスチャーも良くなります。

また、「SLES」は脱脂力が強いことで洗浄力があり、汚れや皮脂をしっかり落としてくれます。

 

シャンプーに使われている界面活性剤の種類については以下の記事にもまとめておりますので、よろしければご確認ください。

シャンプーの成分「界面活性剤」の種類ごとの特徴とは?

 

しかし、その洗浄力から、敏感肌の方はかゆみや炎症を引き起こす可能性があるので、注意が必要です。

 

また、「SLES」は優れた洗浄力から、パーソナルケア製品だけでなく、食器用洗剤にも使用されています。

 

 

「SLES」と「SLS」の違いもご紹介

「SLES」と似たような名前で間違えられがちなのが「SLS」です。

 

「SLS」とはラウリル硫酸ナトリウムのことで、同じ陰イオン界面活性剤ですが、「SLES」とは異なる物質ですので、簡単にご紹介いたします。

 

化粧品表示名称 ラウリル硫酸Na
医薬部外品表示名称 ラウリル硫酸ナトリウム

INCI:Sodium Lauryl Sulfate

「SLES」と構造もよく似ていますが、「SLS」にEO(エチレンオキサイド)を追加した構造が「SLES」です。

 

「SLS」は、赤みやかゆみなどの皮膚刺激性が報告されているため、パーソナルケア製品にはあまり使用されていない一方、「SLES」はEOが追加されていることで刺激を起こしにくい物質になっています。

 

岡畑興産が扱う新しい 「SLES」にもご注目!

岡畑興産ではEO(エチレンオキサイド)のmol数や有効成分の数量により、さまざまなタイプの「SLES」の取り扱いをしておりますが、新たなSLESの取り扱いを始めましたので、簡単にご紹介いたします!

 

製品名は『ASCO SLES470』。

 

「EO3mol付加、PO1mol付加、有効成分70%」の特徴を持ち、他のアニオン活性剤と比較して洗浄力を向上させながら、アニオン活性剤の特徴である泡立ちを抑えることができます。

 

推奨用途は、「業務用液体洗剤 ドラム式洗濯機用」「ジェルボールタイプの衣料用洗剤」です。

韓国では、この用途ですでに採用されています。

 

ご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせください!

 

 

界面活性剤の「SLES」の安全性は?

SLESは医薬部外品原料規格2021に収載されています。

長年にわたって世界中で広く使用されており、20年以上の使用実績があることから、安全性は証明されています。

 

皮膚刺激性については濃度18%以下においてほとんどなく、皮膚感作性(アレルギー性)についても、ほとんどなしとの結果が出ています。

 

眼刺激性については、洗い流さない場合、濃度依存的にほとんどなし〜中程度、洗い流す場合はほとんどなし〜軽度です。

 

安全性は高いといえますが、高い洗浄力から、敏感肌の方には刺激を与える可能性がある点は注意が必要です。

 

 

SLESは陰イオン界面活性剤の一種!特徴や用途を知って、活用しよう

今回は「SLES」(ラウレス硫酸ナトリウム)について紹介いたしました。

 

ドラッグストアで販売されている多くのシャンプーの裏面には、「ラウレス硫酸ナトリウム」の記載があり、私たちの身近な存在になっております。

 

「SLES」を配合することで、高い洗浄力と起泡性を持たせることができます!

岡畑興産のWEBコンテンツ「岡畑興産ブログ」や「どこ展」でも、化粧品原料について詳しく紹介しております。

こちらも、ぜひご覧くださいね!

 

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