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2025.03.06

ラウロイルメチルアラニンNaが配合されたシャンプーの特徴や安全性を確認

こんにちは、岡畑興産の山田です。

 

日本市場では非常にメジャーな原料ですが、なかなか海外サプライヤーが出てこない稀有な原料「ラウロイルメチルアラニンNa」。

 

ラウロイルメチルアラニンNaにはさまざまなメリットがあり、シャンプーの成分としても人気があります。

 

今回は、ラウロイルメチルアラニンNaに着目し、基本の特徴やシャンプーに配合される場合の効果や安全性について、詳しくお伝えしていきます。

ぜひ、参考にしてみてくださいね!

シャンプー

 

 

シャンプーに含まれる「ラウロイルメチルアラニンNa」とは?

シャンプーとしての特徴をお伝えする前に、ラウロイルメチルアラニンNaについてもご説明します。

ラウロイルメチルアラニンNaは、アミノ酸系界面活性剤に分類される「陰イオン(アニオン)界面活性剤」です。

ラウロイルはラウリン酸という意味で、炭素(C)が12個つながっていることを意味しています。

 

基本情報は以下の通りです。

  • 化粧品表示名称:ラウロイルメチルアラニンNa
  • 医薬部外品表示名称:ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム
  • 部外品表示簡略名:ラウロイルメチル-β-アラニンNa液
  • INCI:SODIUM LAUROYL METHYLAMINOPROPIONATE

 

ラウロイルメチルアラニンNaはヤシ油・パーム(核)油を加水分解した後に、メチルアラニンというアミノ酸の一種である化学品を結合させたもので、水を油に溶かす働き(界面活性作用)と抗菌作用があります。

 

アミノ酸系活性剤については「アミノ酸系界面活性剤とは?洗浄成分の効果や安全性について解説!」で詳細を記載しておりますので、ぜひご参考ください。

 

また、ラウロイルメチルアラニンNaはお子さまにも優しいとされる弱酸性であることも特徴の一つです。

肌や髪に近いpHなので刺激が弱く、シャンプーのほか、洗顔フォーム、クレンジング、洗い流すパック、固形石鹸、ボディソープなど、多くの身近な商品に使用されています。

 

さらに、ほかの成分や水に含まれるカルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)などの金属イオンをキャッチするキレート剤としての作用もあります。

 

なお、弊社では生分解性キレート剤も取り扱っておりますので、ご興味ある方は「生分解性キレート剤とは?効果や安全性を解説!」もチェックしてみてください。

このように、ラウロイルメチルアラニンNaはさまざまなメリットがある成分のため、価格は‥一般的なアミノ酸系活性剤に比べるとちょいとお高めです。

 

 

ラウロイルメチルアラニンNaが配合されたシャンプーの特徴は?

泡

ラウロイルメチルアラニンNaは、洗浄力とコンディショニング効果のバランスが良い活性剤であるため、シャンプーの成分として使うとさまざまなメリットがあります。

 

弱酸性の成分は、一般的に、洗浄力や泡立ちがあまり高くない傾向にあるのですが、ラウロイルメチルアラニンNaは泡立ちが良くクリーミーで、洗浄力も比較的高いといわれています。

 

さっぱりとした洗い心地と指通りを得たいときや、アミノ酸系シャンプーという位置づけにしたいが、あまりしっとりさせ過ぎたくないというニーズがあるときに適しています。

 

他のアミノ酸系界面活性剤等を利用したマイルドさ重視のシャンプーを使っていて、「頭皮や髪のベタつきが気になる」という方にもおすすめです。

 

また、先ほど弱酸性であることはお伝えしましたが、よく泡立つということは少ない刺激で使えることも意味します。

そのため、ラウロイルメチルアラニンNaを配合したシャンプーは、敏感肌や乾燥肌の方、小さなお子さまにもおすすめです。

 

 

ラウロイルメチルアラニンNaが配合されたシャンプーの安全性は?

ラウロイルメチルアラニンNaについて、明確な危険性の報告はありません。

 

皮膚や眼に対する刺激や皮膚に対するアレルギー性も、ここ15年以上ほとんどないか非常に軽度であり、安全な成分と位置付けられてます。

 

あえて述べるとすれば、ラウロイルメチルアラニンNaはほかの界面活性剤と一緒に補助的に配合されていることがあるのですが、その組み合わせによっては強い洗浄力が発揮され、皮膚に対して刺激になる場合があります。

 

一例として、ラウレス硫酸系の界面活性剤と組み合わせた場合、洗浄力は非常に強くはなりますが、頭皮の状態に不安がある方は皮膚が荒れることも懸念されます。

 

こういった例はありますが、基本的には安全といえるでしょう。

 

 

ラウロイルメチルアラニンNa配合のシャンプーの選び方

実は、成分表示は配合量の順に記載されており、先に記載されている成分ほど、配合量の割合が多いです。

 

ラウロイルメチルアラニンNa配合のシャンプーを購入する際には、まず成分表示をチェックし、最初の方に記載されているかを確認しましょう。

 

そして、組み合わせている成分にも注意が必要です。

 

例えば、洗浄力の強いラウレス硫酸系の界面活性剤を使用している場合は、肌の弱い方には刺激が強く、おすすめできません。

 

また、コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタインなどのベタイン系界面活性剤が多く配合されているシャンプーも多くありますが、ラウレス硫酸系の界面活性剤と比べると洗浄力が低下する分、刺激が低くマイルドです。

 

保湿成分や植物性のアミノ酸洗浄成分がプラスされているなど、髪に優しく潤いを守ってくれる成分が含まれているものを選ぶのも、相乗効果で美髪を目指せるのでおすすめです。

 

そのほか、敏感肌の方におすすめの低刺激な成分として、ラウロイルメチルアラニンNa以外に「ココイル」と名の付く成分があります。

 

弊社でもココイルメチルタウリンNaを取り扱っており、以下のブログでもご説明していますので、ぜひチェックしてみてくださいね!

 

化粧品成分「ココイルメチルタウリンNa」とは?安全性も確認!

 

このように使用されている界面活性剤の特徴を知り、日常で使用するシャンプー・ボディソープなどを選ぶことができれば、トラブルが起こった際や新たなシャンプーを探したいときに大変役立つでしょう。

以下のブログでも、詳しくご説明しています。

 

シャンプーの成分「界面活性剤」の種類ごとの特徴とは?

 

 

「ラウロイルメチルアラニンNa」が配合されたシャンプーを正しく使用!

ラウロイルメチルアラニンNaは、単体でもほかの洗浄成分と組み合わせて使用しても、日本人好みの性能を発揮できる非常に優秀なアミノ酸系界面活性剤です。

 

特に、敏感肌や乾燥肌の方を中心に、幅広く髪と頭皮の健康維持に貢献してくれます。

 

最近よく目にする、オーガニックシャンプーやボタニカルシャンプーといった製品は、アミノ酸系の界面活性剤を使用していることが多く、肌の弱い方でも安心してお使いいただけます。

 

今回ご紹介した情報を参考に成分表示をチェックし、安心して使えるシャンプーを選んでくださいね!

 

岡畑興産では化粧品の原料を多数取り扱っています。

ご興味のある方は岡畑興産ブログや、さまざまな原料を解説する岡畑興産のWEBコンテンツ「どこ展2.0」もチェックしてみてください!

 

化粧品原料だけでなく機能性原料もご紹介しております。

 

岡畑興産 山田 オカハタコウサン ヤマダ

岡畑興産株式会社
機能化学品事業部

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