2024.11.18
ラウラミドプロピルベタインとは?特徴や危険性を詳しく解説!
こんにちは、岡畑興産の菅です。
皆さん、ラウラミドプロピルベタインという原料を聞いたことはありますか?
ラウラミドプロピルベタインは、シャンプーやボディソープの全成分表示によく現れる原料です。
今回はラウラミドプロピルベタインについて、どんな特徴のある界面活性剤なのか、詳しく解説していきます。
詳しい特徴や用途のほか、危険性はないかという点もお伝えしていきますので、参考にしてみてくださいね!
目次
ラウラミドプロピルベタインとは?
まずは、ラウラミドプロピルベタインの基本情報からお伝えします。
- 化粧品表示名:ラウラミドプロピルベタイン
- 医薬部外品表示名:ラウリン酸アミドプロピルベタイン液
- INCI名:Lauramidopropyl Betaine
ラウラミドプロピルベタインは、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンをカルボキシメチル化して得られる両性界面活性剤で、アルキルベタインの1種です。
両性界面活性剤とアルキルベタインについては、以下のブログで詳しく解説しています。
アルキルベタインとは?特徴や危険性もご紹介
ラウラミドプロピルベタインは、コカミドプロピルベタインと同じでヤシ油から作られています。
天然由来で、刺激性が少なく、起泡力の高い界面活性剤です。
似ている成分「コカミドプロピルベタイン」との違いは?
ラウラミドプロピルベタインと似た両性界面活性剤として、コカミドプロピルベタインがあります。
ラウラミドプロピルベタインは炭素数がC12(ラウリル)なのに対し、コカミドプロピルベタインはC12〜C14(ヤシ油脂肪酸アミド)です。
コカミドプロピルベタインと比較すると、ラウラミドプロピルベタインの方が泡立ちが良く、原料の色が薄いという特徴があります。
コカミドプロピルベタインについては下記ブログで詳しく解説しています。
コカミドプロピルベタインとは?特徴や危険性についても解説
ラウラミドプロピルベタインが含まれるのはどのような製品?効果も
ラウラミドプロピルベタインは主にシャンプーやコンディショナー、洗顔料、ボディソープなどの洗浄剤、台所用液体洗剤などに配合されています。
ラウラミドプロピルベタインは、以下のような目的で配合されます
- 起泡力の増強
- 増粘効果
- 刺激緩和作用
- サルフェートフリー
- 透明タイプの製品に使用できる
両性活性剤には、食塩が含まれており、ラウラミドプロピルベタインには通常5〜6%の食塩が含まれています。
この食塩が、良くも悪くも製品へ影響しています。
例えば、シャンプーやボディソープを製造する場合、ある程度の粘度が必要なのですが、食塩を含むラウラミドプロピルベタインを配合すると、アニオン系界面活性剤と合わさることで粘度が出やすくなります。
一方、食塩が含まれることで、シャンプーやボディソープが濁ってしまうこともあります。
最近は透明シャンプーが流行しており、濁ってしまうと品質に影響があります。
この場合は、両性界面活性剤の配合量や、界面活性剤の組み合わせなどで調整可能です。
食塩の含有量が少ない両性界面活性剤(脱塩タイプ)もあり、脱塩タイプを配合する場合は食塩濃度を調整できるので、脱塩タイプの方が使い勝手が良い場合もあります。
シャンプーに配合される界面活性剤については以下のブログでも解説しています。
ラウラミドプロピルベタインに危険性はある?安全性を確認
ラウラミドプロピルベタインは、皮膚刺激性と皮膚感作性もほとんどないため、通常の配合量・使用状況では安全性に問題がない原料といえます。
また、20年以上の使用実績があり、 医薬部外品原料規格2021にも収載されています。
長年製品に含まれていますが、皮膚や人体そのものに致命的なダメージを与えたという報告例もないようなので、安全に使っていただけるでしょう。
ラウラミドプロピルベタインの特徴や危険性を知って活用しよう
ラウラミドプロピルベタインは、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンをカルボキシメチル化して得られる両性界面活性剤で、アルキルベタインの1種です。
ラウラミドプロピルベタインは主にシャンプーや洗顔料、ボディソープなどの洗浄剤に配合されています。
配合目的は、起泡力の増強、増粘効果、刺激緩和作用など。
硫酸系化合物を使用していないサルフェートフリーな原料であり、透明タイプの製品にも配合できます。
医薬部外品原料規格2021に収載されており、20年以上の使用実績があり、安全性にも問題のない原料です。
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