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2024.11.11

コカミドプロピルベタインとは?特徴や危険性についても解説

こんにちは、岡畑興産の山田です。

 

皆さん、コカミドプロピルベタインという成分をご存じでしょうか。

 

コカミドプロピルベタインは天然原料由来の両性界面活性剤で、身近にあるさまざまな製品に使われています。

今回はそんなコカミドプロピルベタインに焦点をあて、深堀りしていきます。

 

危険性はないかという点もお話ししていきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

ヤシ

 

コカミドプロピルベタインとは?

コカミドプロピルベタインとは、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンをカルボキシメチル化して生産される両性化合物です。

 

アミノ酢酸ベタイン型に分類される両性界面活性剤で、下記化学式のケミカル物質になります。

 

<化学式>

化学式

  • 化粧品表示名:コカミドプロピルベタイン
  • 医薬部外品表示名:ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液
  • INCI名:Cocamidopropyl Betaine

 

かみ砕いて言いますと「ココナッツオイル(ヤシ油)を原料にした両性界面活性剤」です。

 

「コカミド」とも「ココアミド」とも表現され、ココナッツオイル(ヤシ油)の脂肪酸にアミド基がついているという意味になります。

 

「ベタイン」は甜菜から発見されたことが名前の由来になっている、動植物に広く存在する物質で、動物では甲殻類(カニ・エビ)、軟体動物(タコ・イカ)、貝類などの水産生物に含まれる甘味や旨味に利用されるアミノ酸の一種です。

 

コカミドプロピルベタインやアルキルベタインなどの両性界面活性剤は、水への溶解性に優れており、他の活性剤との相乗効果で洗浄力や泡立ちを向上させることができるので、洗浄剤などに使われます。

 

コカミドプロピルベタインは天然素材から作られているので、石油化学由来製品に比べると洗浄力は若干落ちますが、皮脂を取り過ぎない特性もあり、肌や髪にやさしく、天然原料由来をうたっているシャンプーなどに配合されていることが多い成分です。

 

アルキルベタインについてはこちらのブログもぜひご参照ください。

 

アルキルベタインとは?特徴や危険性もご紹介

 

 

コカミドプロピルベタインが含まれるのはどのような製品?効果も

シャンプー

コカミドプロピルベタインは、先ほども触れましたが洗浄剤に使われることが多く、具体的にはシャンプーやボディソープ、洗顔料、洗顔石鹸などのリンスオフ製品に主に使用されています。

 

主にヘア用製品に使用される背景は、コカミドプロピルベタインに起泡性や洗浄効果、陽性界面活性剤の可溶化を補助してくれる効果、さらにはコンディショニング作用をもたらす効果の発揮が期待できるためです。

 

ベビー用製品にも5%程度くらいまでは配合されることもある成分で、稀にネイル関連製品などに使用されていることもあります。

 

ベビーシャンプーにも使用されており、安全性も比較的高く、刺激が少ないので乾燥肌の人にも適しています。

 

 

コカミドプロピルベタインに危険性はある?安全性を確認

コカミドプロピルベタインは四半世紀以上に渡って使用され続けており、医薬部外品原料規格(通称:外原規)2021にも収載されていることから、一定の安全性が確認できているケミカル物質です。

 

累積刺激性については重度の影響があるとのデータがみられたこともあるようですが、一時的な刺激は軽度の影響といわれています。

 

ヘア関連のお仕事でシャンプー等を多用する方は、皮膚炎なども注意したほうが良さそうですが、一般的なお風呂で使用している程度であれば特段心配の必要はないと思われます。

 

コカミドプロピルベタイン自体は肌への刺激が弱く、敏感肌でなければあまり問題はありません。

 

しかし、コカミドプロピルベタインは他の成分と併用して使われるため、他の成分がお肌の状況や体調によっては適さない場合もあります。

ご使用の際は、全成分をしっかり確認することを推奨いたします。

 

シャンプーやボディソープの成分については、ぜひこちらのブログをご参照ください。

シャンプーの成分「界面活性剤」の種類ごとの特徴とは?

ボディソープの成分の選び方は?チェックポイントも解説!

 

 

コカミドプロピルベタインの特徴や危険性を知って活用しよう

天然原料由来のコカミドプロピルベタインは化学合成により作られるケミカル物質。

 

起泡性・洗浄効果がある他、陽イオン界面活性剤の可溶化、陰イオン系活性剤との併用による洗浄力UPなどの効果が期待される材料です。

 

洗浄力が穏やかで、皆さまが普段お使いの多くの洗顔料やヘアケア・ボディケア製品に配合されています。

 

ベビーシャンプーにも配合されている成分で、刺激が少ないので乾燥肌の方にも向いているでしょう。

 

お仕事などで頻繁に使用する場合は皮膚炎発症のリスクの懸念がありますが、常識的な使用頻度・使用量であれば肌刺激性はあまり気にしなくて良い成分です。

 

化粧品製品に含まれる他の原料もチェックしながら適切にご使用くださいね。

 

この他、岡畑興産が運営している「岡畑興産ブログ」ではさまざまな化学に関する知識を発信しており、常設オンライン展示会「どこ展 2.0」でも機能性原料・化粧品原料を展示しています。

興味を持った方は、ぜひチェックしてみてください!

 

岡畑興産 山田 オカハタコウサン ヤマダ

岡畑興産株式会社
機能化学品事業部

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